至仏山は鳩待峠から比較的登りやすいこともあって、かつては大変なにぎわいで、登山道から外れたハイカーによって踏み荒らされ、植生回復のために登山が禁止されたこともあり、現在でも登れる時期は限られている。私が登った7月頭はちょうど登山が許されている時期であった。
また、昨今の日本百名山ブームで、その一つに数えられている至仏山は、土日はかなりの混雑が予想された。タダでさえ、土日の尾瀬は大変な混雑である。しかも7月頭はちょうど花の時期でもあり、さらなる混雑が予想される。そこへ、ちょうど平日に休みが取れたので、至仏山に登ることに決めたのであった。
この日は朝から良い天気であった。車を走らせて山に近づいていくと、相変わらず空は青い。好天のもとでの登山が期待された。戸倉スキー場の駐車場は空いていた。ここはうまくすると無料で停められるのである。この日も無料で停めることができた。
鳩待峠は平日とはいえ、多くの登山客がいた。しかし、ほとんどの人は尾瀬ヶ原へ下る人と思われる。私は尾瀬ヶ原に行く時は靴の紐は緩く結ぶだけであるが、至仏山に登るために、靴の紐をきっちりと結んで、登山道を登っていった。