桑の海 光る雲

桑の海の旅行記・エッセー・書作品と旅の写真

登山の記78・蓼科山④

2006-08-18 21:12:27 | 旅行記

山頂からの眺めは、予想通り素晴らしかった。ちょっと雲がかかっていたものの、周囲の山々をほぼ眺めることができた。北には浅間山、西北には霧ヶ峰の向こうに槍ヶ岳から穂高岳へ続く連峰、西には御嶽山、木曽駒ヶ岳、南には甲斐駒ヶ岳と仙丈ヶ岳、そして北岳、南東の方角には手に取る近さに八ヶ岳連峰と、中部地方を代表する山々がそれこそ勢揃いしている。中でも、槍ヶ岳と北岳のすっくと天を衝く頂は印象的である。これらの山々を眺めるたびに、いずれはその頂に立ちたいと思う。しかし、その機会はなかなか訪れない。

山頂はほとんど風もなかったが、やはり寒い。水たまりには氷が張っている。山頂には何人かの人が登ってきている。私達が登ってきたコースから登ってきた人はほとんどいないようだったが、彼らはおそらくガイドブックで紹介されている、南側の茅野方面から登ってきている人たちと思われた。

山頂で30分ほど過ごした後、下山した。将軍平の小屋の前のベンチでお昼にした。ここで、S先生から借りてきた鍋に材料を入れ、キムチ鍋をこしらえた。先生の言うとおり下ごしらえをしてきたので、煮立ったところでもう出来上がりである。本当にわずかな時間だった。やはり慣れている人の指示はありがたいものである。

日が昇ってきて温かくはなってきたが、やはり寒さの中での温かいものは本当に美味しい。キムチ鍋であるからなおさらである。私はその他にラーメンをすすり、パンを食べてお昼を済ませた。I先生が持ってきてくれたきゅうりの浅漬けも口直しに美味しかった。

後は来た道をそのまま下山した。駐車場に戻ると、朝方立ち込めていた霧はすっかり晴れ、蓼科山の姿を目にすることができた。帰りに寄った温泉からは、浅間山の見事な姿を眺めることができた。

急遽決めた蓼科山であったが、またしても天候に恵まれ、素晴らしい山行であった。

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