うみねこゲストハウスに戻ってからも、早めに寝ることにしました。翌日も好天の予報であるため、同宿の皆さんやスタッフの皆さんも利尻山に登ることにしたそうです。
翌朝は5時前に起床し、簡単に洗顔して車を飛ばして島の南へ向かいました。前日は波立って見られなかった、水鏡に映る利尻山を見るためです。朝日が当たる利尻山の姿は、走って行くにつれて姿を変えていきます。
まずオタトマリ沼へ。予想通り水面には波がなく、朝日の当たる利尻山がきれいに映っています。しかしオタトマリ沼の南の岸には草が生えており、山の姿がよく見えません。そこで沼に沿って付けられた遊歩道を東に回って歩いていくと、ちょうど良く岸に岩が積み重なり、遊歩道からも簡単に降りられる場所がありました。ここから見ると、水面に利尻山全体の姿がきれいに映っています。オタトマリ沼は水の色が黒いため、一層きれいに映って見えます。
オタトマリ沼を後にして、今度は南浜湿原へ向かいます。ここも予想通り、水面に利尻山の姿がきれいに映っていました。南浜湿原の沼の水も黒いため、利尻山の姿がくっきりと映っています。
宿に戻りながらあちこちで車を駐め、朝日の当たる利尻山の姿をカメラに収めました。改めて、架蔵の坂本直行の描いた利尻山の絵は、鬼脇から少し北に行ったあたりから見た利尻山の姿を描いたものだろうと考えました。利尻山が水面に映る姫沼にも行こうと思ったのですが、オタトマリ沼と南浜湿原ですっかり満足したので、姫沼に寄らずに宿に戻りました。
宿に戻って一休みしていると、前日利尻山に一緒に登ったライダーのIさんが利尻島一周をして戻ってきたところでした。他の宿泊客が全員利尻山に行ってしまい、ひとりぼっちで朝食を済ませた後、Iさんを見送り、私も荷造りをして、宿の方に見送られながら出発して港に向かいました。うみねこゲストハウスは良い宿でした。
フェリーでは珍しく、かなり長い時間をデッキで利尻山を眺めて過ごしました。デッキで過ごしていても涼しさも感じないのはやはり異常なことなのでしょう。
稚内に着いてIさんと別れ、再開して間もないプチガラクに向かいました。ここのスープカレーは絶品です。列に並んで開店を待ち、店に入ると間もなく満席となり、人気の高さがうかがえました。かみふらのポークの豚しゃぶと7種きのこの森と、キウイのラッシーを頂きました。ついで稚内で一番のパティスリーであるヒルンドルスティカに向かいました。お目当てのパフェはソフトクリームができるのに時間がかかるとのことで、マンゴーのデザートにしました。カレーもラッシーもデザートも美味しかったです。
この後向かったのは廃止が取り沙汰されている抜海駅。1日数本しか列車がやって来ない駅ですが、廃止が取り沙汰されているためか、一層うら寂しい雰囲気が漂っていました。いたずら防止のためでしょうか、警備の人とおぼしき人が乗った車が止まっていました。もう二度と来ることはないだろうと思いつつ、駅を後にしました。
その後は士別市で会う方がいるため、時間に間に合わせるべく車を走らせました。 その方と会った後、この日の宿である塩狩ヒュッテに向かいました。本来だと富良野や東川の宿に泊まりたかったのですが、いずれも満室。旭川のホテルも調べたところはいずれも高い部屋しか残っておらず、当初の予定より大分北寄りの塩狩ヒュッテがかろうじて1室空いていたため予約を入れました。
塩狩ヒュッテは昔の塩狩温泉ユースホステルとは異なり、新たに塩狩駅前にオープンした新しいユースホステルです。オーナー自らが建てた新しい建物で、小さくても快適な宿でした。この日は個室対応で、食事も美味しく、また泊まり合わせた埼玉の医師の方、宮城の”のる”さん、京都から来た外国人留学生の方と楽しく話ができました。
翌朝はのるさんと2人で医師の方を塩狩駅で見送りました。ちょうど列車の交換があり、久しぶりに”鉄分”の多いひとときを過ごしました。