はぐれ遍路のひとりごと

観ながら歩く年寄りのグダグダ紀行

三方分山縦走(城山)

2018-05-21 10:47:09 | 低山歩き
歩行記録                                                           H30-5-11(金)
歩行時間:3時間55分   休憩時間:1時間05分   延時間:6時間40分
出発時刻:6時35分     到着時刻:13時15分
歩  数: 21、536歩(推定距離14.86km)    GPS距離
行程表
 精進湖:他手合浜駐車場 0:45>  0:10> 諏訪神社 0:25> 女坂峠 0:25> 三方分山 0:25> 精進山 1:00>
 富士山展望(1) 0:30> 富士山展望  0:05> 精進峠(三ツ沢峠) 0:25> 南ア展望 1:00> 根子峠(?)
 0:30> パノラマ台 0:05> 烏帽子岳 0:25> 城山 1:00> パノラマ台下 0:30> 他手合浜駐車場


                                  観光用案内図

 
               薄くなった踏み跡                              気持のよい林

  工事作業の邪魔にならないように烏帽子岳を早々に退却して西湖の見える西に下りだすと、道はすぐ向きを南東に変え林の
中へと入って行く。
烏帽子岳までの登山道は何処もがハッキリしていて見落とす心配はなかったが、ここの道に入った途端に道は細くなり林の中は
踏み跡も薄くなっていた。でも大丈夫です。ここまでのハッキリした道と比べてですから、気にするほどのことはありません。
そう言えば麓にあった案内板の地図にはコースタイムが書いてあったが、それも烏帽子岳まででその先は書いてなかった。
この道は余り利用されている道ではないようだが、標識も建ったのでこれからは利用者も増える事でしょう。

  移動手段が主に公共交通機関の私が、コースを設定をする時は、スタートとゴールは別の場合が多くなります。
その所為か山行形態は縦走が多く同じ道を歩く事は少ない。
それは車利用になっても同じで、極力ピストンは避け、なるべく周回ルートになるように設定している。
今回のコースも一般的には女坂峠からパノラマ台までを縦走して、パノラマ台から根子峠まで戻って精進湖に戻ることが多い
らしいが、それでは私の美学(?)に反するので、パノラマ台からは城山周りの周回ルートにしました。
お陰で城山に向かう道は自然林の気持ちのいい道で大成功でした。ここなら仲間ウォークで皆と一緒に歩けそうです。

  
                                 稜線の細道

  細くなった尾根道もあり所々注意をしなけれならない場所も出てきた。
少し前までなら気にもかけないような岩場も、今は注意して歩かないと躓いてしまいかねない。
  昨年久し振りに年に一度の特定検診(健康診断)を受診した。そのときの老化現象把握アンケートに
⦿階段を降りるとき手摺を使う ⦿時々転ぶときがある ⦿日にちや曜日を忘れる事がある ⦿知人の名前が出てこない
などの質問事項があった。 
そう言えば最近では家の階段を降りるとき、必ず手摺に掴まるようになったが、これは自分の平衡感覚が鈍ってきた事を
無意識に感じとっているのだろう。
その影響か山では少しの岩場でも立って下らずしゃがみ込むようになっている。そのため足の間隔が狭くなり、かえって下り
にくくなってしまっている。
また、以前は山でも転ぶ事は殆ど無かったのが、最近では山では時々転ぶ時もある。矢張りこれも老化してきたためなのだろう。
その後の日にちや曜日は、曜日が無縁なオールサンデー生活になったのだから仕方ない、と反論したいが、これとて記憶力が
低下したことに間違いないでしょう。
てなわけで平均年齢74歳の山慣れしない仲間ウォークのコースとしては、ここは失格です。

  
                                 本栖城趾

  烏帽子山から殆ど下り状態で本栖城址に着いてしまった。
一応城跡があったかのように尾根の部分は平らに広くなっているが、案内板が無ければ城跡とは思えない場所です。
 「烏帽子岳より青木ヶ原樹海にせり出した城山山頂の主郭を中心に、南北に細長い稜線の尾根を数ヶ所切って竪堀を設け、
自然の地形を利用して郭を築き、防備を固めた中世山城の形態が残っている。
郭の周囲には麓の樹海の溶岩によって石垣が築かれている。
 城には国境警備のための武士が詰めていた考えられる。また伝承では、狼煙台といわれているが、中世・戦国時代の軍事上
重要な中道往還が山麓を通過しており、監視の役目を果たしていた砦であったことが地形や周囲の遺構、土塁、石塁などから
推定される。」

  ここの城跡を歩いて感じるのは、敵は烏帽子岳側からは攻めてこないということです。鎧兜で身を固めた武者の集団が
小さいとはいえ、何ヶ所もの難所を越えるのは大変だったでしょう。まして軍馬を伴うなど無理な話です。
また城の補給路としても烏帽子岳側から無理なので、きっとこの先の樹海方面に城の出入口があったと思われます。
よってこの先には難所は無いでしょう。

 
                              城址にあった案内図

  案内文の下の周辺地図です。この地図によれば狼煙台は既に過ぎてしまったようだが、案内板に気が付きませんでした。
これから先にも竪堀があるようですが果たして案内板はあるでしょうか? 何しろ人口か自然地形か判断できない私ですので。
  この地図で一番気になったのは城跡ではなく、地図右上の中道往還にある 「信玄築石」 と、地図中央下の 「石塁」 です。
だいたい石塁と築石の違いも分からないので調べてみました。
  「石塁(せきるい):石を積み上げて作った防御用の土手。また,それをめぐらした砦」
 「築石(つきいし):石垣を築くのに用いる石」
だそうです。
なら、信玄築石とは、武田信玄が石塁を築くための石材を集めた場所でしょうか? 納得できないな。

 今日は城山を下った後は樹海の中の東海自然歩道を歩く予定だったが、この築石のある中道往還を歩く方が面白そうです。
良しそこを歩こう。こんな時は一人歩きは気ままなもので、すぐルートを変える事ができます。

    
                              本栖城縄張図                 日本100廃城より

  家に戻ってから本栖城址を検索したら、こんな縄張図がありました。
本栖城であげた狼煙は、本栖城➜三方分山➜左右口峠➜躑躅崎館(甲府)と中継したそうですが本当でしょうか。
そうなると三方分山にも兵士が常駐しなければならないし、更にここ城山から駿河勢が侵略してくのが見えたのでしょうか?
私は狼煙による伝達方法は、風や雲などの天候状態でできないなど不確かな場合が多く、以前から疑問を感じています。

  この縄張図を見たのは山行の後だったが、これを見てもう一度本栖城付近を歩きたくなってしまいました。

 
                      鹿よけ?                                    アップ

  植林された杉の木の根元を白いプラスチック状の物で囲んでいるが、あれは何だろう?
鹿の皮剥ぎ対策対策? にしては根元の部分だけなので上の部分は剥がされてしまいそうだ。
では杉の木の成長調査? にしては面倒すぎる。
なら蔓の巻付き防止対策? エッ!どうやって蔓を防ぐかって?蔓が巻きつきたくてもプラスチックで滑って巻き付けない。
それじゃぁプラスチックの部分が狭すぎるよ。      何でしょう、分かりません。

 
                 自然歩道に合流                             城山登山口

  予想していた通り城山からの下りには難所は無く簡単に下ることができた。
山を降りきった所には 「武田最前線史跡公園 城山跡登山口」 の看板もあったが、史跡公園と名乗るなら、もう少し案内標識を
立てて欲しいところです。

 
                  樹海入口                               茶色の樹海

  城山登山口の場所は東海自然歩道上にあり、自然歩道はここで国道139号線の地下道を潜って樹海の中に入ります。
この時点では信玄築石のある中道往還を行こうと思っていたので、地下道を行かず国道に出る道を探したがありません。
別に道が無くても簡単に国道には出る事はできるが、城跡の案内板にあった信玄築石の案内が無いのは変です。
それに昨夜見た地理院の地図には国道から精進湖へ出る道は車道しか書いてなかった。
さて、どうしましょう。国道でしかも歩道の無い道を歩いてみるか? それか緑の苔むした樹海の中を歩くか?
答えは簡単です。不確かな車道を行くより自然の多い樹海に決まってますよね。

  樹海の中は鬱蒼と茂った大木に苔一杯の緑の世界と思っていませんか。以前の私の頭の中はそんなイメージでした。
ですが富士山一周で樹海を歩くとそのイメージは一変してしまいました。時期が秋だった事もあってか緑の世界ではなく茶色の
世界でした。苔は枯葉に隠され、太いとはいえない木々の間から陽は射し、国道を走る車の排気音が常に聞こえている。
救いは溶岩が見えたくらいだったでしょうか。

  更にその後、須山口登山道や村山古道の苔ワールドの世界を見てからは、樹海のイメージは増々廃れてしまいました。
そして案の定でした。今は春なので緑の苔が顔を出しているかと期待したのですが、相変わらずの景色でした。

 
               緑になってきた樹海                              陥没した溶岩

  それでも樹海の中に入るにつれ苔の緑は増えてきました。
溶岩が丸く陥没した所にはシダ類も生えていました。樹海も奥に入れば苔ワールドの世界を見られるのかな。

 
                 民宿村入口                                国道横断

  この眺めもイメージに良くない。折角の樹海の雰囲気が一変に醒めてしまう感じです。これが西湖のいやしの里や忍野八海の
ような萱葺の建物だったらと思います。

  国道は芝桜見物の車で本栖湖方面が渋滞していた。渋滞は樹海に入る地下道の所でもしていたが、まさかこんな方まで続いて
いるとは思わなかった。これでは一度渋滞の列を出たら戻るのが大変そうです。
パノラマ台ではゴールした後に竜ヶ岳の入口を調べようと思っていが、信玄築石のことを知ってからはそちらに行こうと思った。
だが道が不確かだったためそれも諦め、また竜ヶ岳が復活した。しかし樹海に入る時この渋滞を見てまたまた考えが変る。
渋滞に戻るのも大変だが、渋滞が長いと帰り時間も遅くなってしまう。エーイそれなら真っすぐ家に帰ろう。と。

 
              女坂峠入口が見える                             パノラマ台下

  終盤モードにスイッチが切り替わると歩行速度は遅くなり、しかも寄道をしながらの歩きになってしまいます。
精進湖の先に見える建物はホテルで、その右に白く見える所が女坂峠の入口です。そこからほぼ真っすぐ沢を登った先の鞍部が
女坂峠でしょう。そこから左に尾根を行った頂が三方分山と思われるが自信はありません。

  信玄築石がある中道往還の出口を探しながら歩いたが、それらしき道は見当たりませんでした。あったのは林道らしき道が
1本で、その林道の先は急な斜面になっていました。少し回れば湖畔の平らな道が出来るのに、わざわざ急斜面を登る道にする
必要性を感じません。なら中道往還らしき道は分りませんでした。
湖畔から城山や烏帽子岳、パノラマ台が見えること思ったが、余りにも道が山の付根で、見えるのは手近な高台だけでした。

  パノラマ台下です。ここを登れば根子峠で稜線の道に合流するようです。峠までは50分、峠からパノラマ台までは15分と
なっています。この道がパノラマ台に一番近い道のようです。
尤も案内板に根子峠の名称は書いてありませんでした。

   
                              精進湖の子抱富士

  これが精進湖の子抱き富士の一般的眺めです。条件が良ければ逆さ富士も見えるのですが、今日はさざ波が立っています。   

   
                               精進湖駐車場

  朝出る時は霧で景色が見えなかったが、こんな風に富士山が見えていたのですね。

   
                                展望地かな?

  湖と反対側の山を写した写真を拡大してみたら、山上で写真を撮った展望地らしき岩場が見えていました。
右の縦に長い岩は展望地1から覗き込んだ岩のように見えるが、右は展望地1なのか2なのか分かりません
パノラマ写真を写しておけばよかったと後悔しました。

   
                              山名の紹介は止めた

  一番左端は城山だとは思うが自信のない事は止めましょう。ともかくあの稜線を縦走してきた事は確かです。
車が国道139号に出る赤池交差点は渋滞していなくてスムーズに合流できた。
渋滞の列は先程より縮まり、城山登山口の辺りから始まり芝桜祭の会場までは続いていた。
先日のネモフィラの丘や足利植物園の渋滞を経験している身には、この位の渋滞は何でもない。とは言いません。
乗せてもらっている渋滞と、運転している渋滞では、矢張り感じる度合いが違いますね。
朝は新東名で来たが帰りはバイパスで1,500円の節約です。

    
                           以前あったハイキングコース案内板

  家に戻って信玄築石を調べるにつれ今回見落としたことが残念になってきた。
 「武田信玄が敵の攻撃に備える為、青木ケ原樹海内に溶岩で築いた防壁。 石塁は高さ2m位で約2キロほど続いている。」
なんて紹介してあるのも読むと増々行きたくなってしまった。だがどうせ行くなら富士山が見え、しかも冠雪した時に行きたい。
コースは精進湖の今回と同じ駐車場に車を止め、三ッ沢(精進)峠に直登し精進湖越しの子抱富士を見る。
次はパノラマ台に向かい子抱富士を見てから西に尾根を下り、中之倉峠から本栖湖越しの富士山を眺める。
こうすれば三者三様の富士山を眺め比較する事ができる。
中之倉峠から本栖湖湖畔に下り東海自然歩道石塁を見ながら城山登山道に出る。登山口付近では点在している石塁を見学
して、その時点で余裕があれば城山に上り竪堀や狼煙台を確認するのもいいだろう。
そして最後は国道を歩いて中道往還に行き信玄築石を見る。なんてコースはどうだろう。
コースとしては面白そうだが問題は精進湖から三ッ沢(精進)峠に直登する道の入口が分かるかどうかだ。
しかし案ずるより産むが易しで古い案内板を紹介しているブログがありました。それによれば三ッ沢(精進)峠の登り口は今回
車を停めた駐車場にあるようです。なら簡単に登り口は見つかるでしょう。

  私の場合、山に行くと宿題が減るのではなく、宿題が増えてしまうのは問題でが、好奇心が湧くのは青春の証拠だとか。
なら私はまだ青春真っ只中。加齢症状を気にせず青春を謳歌しなければ。     晩秋に行ってみます。

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2 コメント

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Unknown (松理)
2018-05-21 21:58:09
 気に巻き付けてある板ですが,同じ山梨県の2箇所で見ました。
 1箇所は,甘利山と千頭星山の中間辺り。
 もう1箇所は,十谷温泉の北方にある八丁山の辺りです。

 竜ヶ岳の東辺りにあるらしい芝桜会場ですが,渋滞がひど過ぎます。その企業が何かしらの対策を立てるべきです。
 この時期には,あそこを通過するのをやめています。
松理さん (はぐれ)
2018-05-23 08:43:49
本当にアレは何でしょうね、気になります。
秋に再訪した時に地元の人に聞いてみたいと思っています。
とは言え、最近は山で人に会うことが少ないのでどうなることやら。

本当に渋滞は嫌ですよね。しかし今回はバスツアーで大渋滞を経験したばかりなので案外短く感じました。
その時に寄った足利植物園の地元では、雇用対策、税収増集などで恩恵を受けていて苦情は少ないしそうです。

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