迷走していた「たんなさん」のつぶやき

※個人の感想です・・・

倖田來未以上の大失言なのに

2008年02月10日 | 役所・役人
デイトレーダーは「バカで無責任」経産省次官が失言 (夕刊フジ)
 経済産業省の北畑隆生事務次官(58)が先月、株の短期売買を繰り返すデイトレーダーや投資ファンドを「バカで強欲で無責任で脅かす人」などと誹謗(ひぼう)中傷していたことが明らかとなり、大きな波紋を広げている。
 中傷発言が飛び出したのは先月25日、都内ホテルで行われた講演会でのこと。北畑次官はデイトレーダーについて「本当は競輪場か競馬場に行っていた人が、パソコンを使って証券市場に来た。最も堕落した株主の典型だ。バカで浮気で無責任だから、議決権を与える必要はない」と罵倒。さらに、投資ファンドについても「経営者を脅かす。悪い株主」と批判した。
 これについて甘利明経産相は8日の閣議後会見で、「誤解を生むような表現を使った」と述べ、本人に対して注意したことを明らかにした。
 同次官は官房長在任中、部下が省内の裏金を使って株で運用益を得ていたことが発覚。監督不行届きで戒告処分を受けた“前科”もあるだけに「デイトレの功罪を語る資格があるのか」(キャリア官僚)と厳しい指摘も出ている。
 【発言要旨】
 会社は株主ではなく、社長以下の社員と取引先、地域住民が協力し合って利益を生み出しているとの議論が盛んになってきた。他方、堕落した株主がたくさん現れてきた。デイトレーダーは朝買って夜に売り、会社のことは何も考えていない。会社の所有者というのは納得感が得られない。
 危ない表現をすると、株主は能力がないという意味ではばか。すぐに売れるということで浮気者。それから無責任、有限責任、配当を要求する強欲な方だ。(米投資ファンドの)スティール・パートナーズになると株主・経営者を脅す。いい株主と悪い株主が分かれてきたのではないか。デイトレーダーは無議決権株式でいいと思う。最も堕落した株主の典型だ。ばかで浮気で無責任だから議決権を与える必要はない。2008年2月8日
経済政策に携わる官庁のトップである経済産業省の事務次官がこの発言をするのですから本当に情けないし、日本の株価が上がらないのも当然だろう。
マスコミは倖田來未の失言や柳沢厚労大臣の「産む機械」発言で大騒ぎをするのなら、この大失言をもっと大きく取り上げるべきです。
私としてはジェイコム男氏のコメントに同意します。
ジェイコム男「またか」と冷ややか…経産省次官失言で (夕刊フジ)
 デイトレードで190億円の資産を作った「ジェイコム男」ことB・N・F氏は8日朝、夕刊フジの取材に応じ、経済産業省の北畑隆生事務次官(58)が、株の短期売買を繰り返すデイトレーダーを「バカで浮気で無責任」などと発言したことについて、「講演で話したことなので、正確な意図は分からないが、短期売買は嫌われやすい。批判には慣れているので『またか』という印象です。ただ本人が嫌いなんでしょう」と冷ややかに答えた。
 ただ、「人間性にまで発言するのはどうかと思う部分はある。短期に株を所有する人は、株価に影響する経済指標、会社の状況などを毎日、勉強や研究をしながらやっている。堕落していたら利益は出ない。また、株を持っている間に株価が下がれば損をする。株を買う時点で責任が生じており、無責任ということはないのでは。そもそも、株主を差別するのはまずいでしょう」と理路整然と反論した。2008年2月8日
マネックス証券CEO 松本大のつぶやき
 2月8日     <北畑事務次官に抗議します>

 朝日新聞などの報道によると、経済産業省の北畑事務次官は、講演の中でデ
イトレーダーについて、「経営にまったく関心がない。本当は競輪場か競馬場
に行っていた人が、パソコンを使って証券市場に来た。最も堕落した株主の典
型だ。バカで浮気で無責任というやつですから、会社の重要な議決権を与える
必要はない」と発言したそうです。私はこの発言に対して、抗議を述べたいと
思います。
 先ず「経営にまったく関心がない」と云いますが、北畑氏が資本市場にまっ
たく関心がないのではないでしょうか?また、競輪場や競馬場に行く人のこと
を、暗に「堕落した」人と決めつけているようですが、競輪も競馬も公共賭博
ですから、国が率先して国民を堕落させていると云うことでしょうか?そもそ
もそのように批判されることに気が付かないと云うのは、あまりにもお粗末で
はないでしょうか。それに長期間持ち続けるだけが「いい株主」であると云う
のは、株式市場に対する理解が欠けていると云わざるを得ません。株式が転々
縷々する仕組み、即ち株式市場を創ったことにより、経営と所有の分離や、会
社の資本に継続的・永遠の命を与えることが可能になり、それが現代経済を飛
躍的に成長させたことは明らかであり、そのことを経済政策に携わる官庁のトッ
プが理解していないと云うことに、唖然とします。
 株式の発行体から見ると、一人の株主が10年間持ち続けるのも、3650
人の株主が、1日ずつバトンタッチで持ち続けるのも、本質的には同じ筈であ
り、そしてこれが可能だからこそ、株式に流動性が生まれ、発行体企業の企業
活動が支えられ易くなる訳です。更に合法的に自由に経済活動をしている国民
を指して、全体の奉仕者と憲法で定義されている国家公務員が、「バカで浮気
で無責任というやつ」とは何事でしょうか。
 憲法は、公務員を選定・罷免するのは国民固有の権利であるとも決めており、
これでは主権在民と云う民主主義の根本に対する挑戦、もしくは無理解とも受
け止められかねません。私企業として、真面目に経済活動をし、多額の法人税
を国庫に納めている当社としても、これでは殆ど営業妨害であり、それが企業
活動をサポートすべき官庁のトップの口から出るとは、甚だ遺憾で、私は厳重
に抗議します。
 最後に「会社の重要な議決権を与える必要はない」と発言していますが、逆
に私は一国民として、また納税している一企業の代表として、このような発言
をする人に、我が国の経済の重要な事柄に対する決定権を与えていることに、
大いなる不安を感じます。こう云う発言を看過してはいけないと思います。