暑かった一日。

　昨日から近所のおじさんに草刈りなどを頼んでいるキヨちゃん。今日はジャガイモの収穫を頼んでいた。
　「明日午前中は下の草刈りして、午後土が乾いて涼しくなってからジャガイモ掘るわな。」
　「明日は私もいるので手伝います。」
そんな会話をキヨちゃんの前でおじさんとした。
　「ジャガイモ掘るなら茎を切ってしもうとかないかんなあ。」
とキヨちゃん。
　ジャガイモを掘るにはそれぞれやり方があるのだろうが、キヨちゃんは全部葉や茎を刈り取って捨ててしまってから、畑に鍬を入れる。しかしおじさんは、
　「いや、そのままにしておいて。」
と言った。
　さて、今朝６時過ぎに起きていくとすでにキヨちゃんの姿が見えない。これはもしや・・・と思っていたら、案の定昨日しないでよ～と言ったおじさんの話を忘れ、きっちり茎を刈り取っていた。やってきたおじさんに伝え、
　「ごめんよ、母さん最近凄く忘れるけん。」
とお詫びした。
　午前中おじさんが草刈りをしている間に、私は入院している姉の畑を見に行った。ピーカンだったので、甥っ子はちゃんと布団を干していた。そして、今月退院してきたときに、流石にこれではまずいと思ったのか、畑の草抜きをしていた。偉い偉い(笑)。
　ただ、草の状態が半端じゃないので、とてもじゃないが一度には無理そうだった。網をかけたハウスの中のトマトは、なっているのかどうかも見えないほどの草で、しかもどこから入ったらいいか分からないので、下から手を入れて取れる範囲抜いた。
　８時半に行ったので、半時間もちゃちゃっと草取りして、野菜を貰って帰ろうと思ったが、どうにも気になってやっているうちに１０時前になっていた。おじさんに休憩のお茶を出さなくてはならないので、甥っ子にそう言って野菜を貰って帰る。甥っ子も私がいたので多分余分に頑張っただろうからいいタイミングだったかもしれない。
　１４時半におじさんが来たが、まだまだ暑い時間だった。キヨちゃんに声をかけると、
　「え？じゃがいもは明日掘るって言いよったでえ。」
と言う。あ・・・、もう忘れてる。
　で、かじ取りのキヨちゃんは、
　「掘ったジャガイモ、上の畑から運ぶの大変じゃけん、母ちゃんがロープを手すりにつけとる。あれに袋を結んで下ろしたら楽じゃ。」
と提案してくれた。
　ところが、何とか重いジャガイモをゆっくりゆっくり下ろしていくと、若干ロープが短い😢。降りて行って脚立に乗って結び目をほどこうとしたが、重みでほどけない。結局上のロープを外し、その後は背負って階段を降り、そこから一輪車（猫車）で運んだ。この方が早いやん・・・。
　今年のジャガイモはとても綺麗だった。去年は収穫後ネズミにかなりやられたので、今年は気を付けないと。
　とりあえず広げて、キヨちゃんが綺麗に泥を落とすなどしてくれた。

　　　　　

　夕方福岡の従兄から電話が入った。伯母の法事で兄弟が集まったらしい。嬉しそうに話すキヨちゃん。
　「さっきまでジャガイモ掘りよったんよ～。ええ、９２歳で～。」
・・・嘘(笑)。心配したらいけないので、そっと従兄にはラインで事実を知らせた。
　今夜は新じゃがと貰った野菜で天ぷらにした。

　　　　　


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