すずしろ日誌

介護をテーマにした詩集(じいとんばあ)と、天然な母を題材にしたエッセイ(うちのキヨちゃん)です。ひとりごとも・・・。

姫(バックナンバー)

2006-10-30 10:12:03 | じいとんばあ
         姫

   私 お寿司が食べたいの
   あたりまえのように わがままを言って
   何故か それが通る人
   お金はね 上手く使うのよ
   品のいい顔立ちで さらりとこんな事を言い放つ
  
   昔 お嬢様だったあなた
   今は 天涯孤独だから
   私のお金は いずれここに残しますね
   そんな甘い誘い文句をちらつかせて
   上手に わがままに 生きていた
 
   孤独なあなたを守るのは
   0の並んだ通帳だけ
   そう思うと
   胸が 張り裂けそうだった

   あなたが 旅だった日
   どこからともなく 
   遠い親戚が 現れた

   あなたは うれしかったの
   あなたは 悲しかったの
   もしかしたら・・・知っていたの?

   0の並んだ通帳が 誰の物になったのか
   私たちは 知るよしもないけれど
   あなたが 舌を出しながら
   お金はね 上手く使うのよって
   言った気がした











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いのしし???

2006-10-30 10:10:01 | ひとりごと
 田舎は人間関係が密接だ。良くも悪くもあるのだが、私はこの田舎の暮らしが嫌いではない。近所の人を見かけると、誰でもどちらからでも必ず声をかける。
 ある日、車で田舎道を走っていると、近所のおばさん二人に遭遇した。いつものように車を止めて声をかけた。
 「あれまあ、今日は休み?」
 「ううん、昼から勤務。」 
 「まあ、そうかえ。」
なごやかな会話の後、ひとりのおばさんがこんな事を言った。
 「なあ、さっきの話、この人に頼んだら?」
 「ああ、イノシシなあ。」
 「この人に頼んで持っていってもろうたら」
・・・??イノシシ??
 断っておくが、私はイノシシに詳しい何某ではない。ましてや猟師でもない。一体私にイノシシの何を頼もうというのだろう。
 「まあ、ええわ。箱積んでからの話じゃけん。」
何だか訳がわからぬまま、二人の間で話が解決したようだった。
 その後、イノシシ関係の依頼はない。まあ、あっても困るのだが、おばちゃんは何をやらせようとしたのだろう?????
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郵便屋さんのりんご

2006-10-27 19:33:13 | うちのキヨちゃん
うちの食卓には、りんごが欠かせない。何故なら、うちの父がカリウム不足の上、便秘、偏食ときている。そこで、毎朝りんごをベースにジュースを作るのだ。
 ジュースにするのだから、品質にはこだわらない。時々「ジュース用」として販売しているが、時季はずれはお高くて困る。
 そんな折、友人がいい話を持ってきた。品質はあまり良くないが、安く買えるという。ただし、箱買い。それでも、きちんと管理すればとても長持ちするらしい。さっそく友人に申込用紙を貰い、手続きした。支払いは前払いである。後は時期が来て収穫した物を送って貰うのみ。
 そんなある日、仕事から帰宅すると、うちのキヨちゃんがいきなりこう切り出した。
 「なあ、あんたりんご頼んだ?」
早耳だなと思いつつ、頼んだことを話した。
 「二級品やってな。でもジュースじゃけん、かまんって言うたんよ。11月末頃着くって、郵便さん言いよった。」
 最近の郵便屋さんはなんて親切なのだろう。わざわざ、自宅まで発送時期を知らせに来てくれた上、品質や何かの説明までしてくれるなんて。私はほとほと感心していた。ところが、次の一言で私はフリーズした。
 「1830円、払うといたよ。」
ちょっと待って欲しい。私はすでに支払っているのだ。重複して支払うなんて困るじゃないか。そもそも、郵便屋さんは「前払い」で発注済みと知っているはずだ。だとしたら、金額が少ないだけで、実は郵便屋さんを装った詐欺かもしれない。私の考えはどんどん悪い方へ傾いて行った。
 「ちょっとお母さん。お金は私が払うとるよ。」
 「え、だって、いる言われたもん」
 「郵便さんに電話せな」
 「領収書あるけん、大丈夫」
 「見せて!」
そして、領収書を見た私は、再びフリーズした。そこには私の名前ではなく、キヨちゃんの名前が書かれていたのだ。
 もし、もしだ。私の頼んだりんごであれば私の名前のはずだ。当然「娘さんの頼んだりんごのお金をください」という、話の流れになるはずである。
 私は落ち着いてゆっくり彼女に話を聞き直した。
 「郵便さんは、何て言うてきたん?」
 「ん?りんごいりませんか?って。あんまり良い品でないけど、言うから、ジュースじゃけんかんまんよ、って言うたら、1830円ですって・・・」
 甘かった。私はまだまだキヨちゃんを理解しきっていなかった。それはどう考えても、ただ注文をとりに来ただけではないか。当然私が注文しているなんて、郵便さんは知りもしないだろう。
 しかし、この話の流れで何故「娘がりんごを注文した」と思い込めるのだろう?まだまだ謎の多い母である。
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ドーパミン全開

2006-10-25 22:22:08 | ひとりごと
 いやあ、行ってきました、大阪!年に一度の私の道楽。コンサートです。不思議ですねえ、疲れてるし、寝不足なのに、お肌はちゅるんちゅるん。ストレスフリーになるからかな。ドーパミンがいっぱい出たのかな?α波が出たのかな?何にしても、良かった。
 ああ、現実が待っている。明日は4時半起き・・・。
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通院(バックナンバー)

2006-10-25 21:49:45 | うちのキヨちゃん
 田舎の年寄りにとって、通院は結構なイベントである。医者(せんせい)に診てもるのだから、ボロなど着ていけないのである。
 できれば普段からおしゃれをすればいものを、うちのキヨちゃんはいつもはまるで構わない人なのである。父はいつも「いつ何があっても、いざという時、ボロな下着を着けていたら恥ずかしい。」と、たいがいまともな下着を着る人だが、キヨちゃんは「もったいない」がモットーの人であり、父の着なくなったズボン下やランニングを平気で着るのだ。
 夏など父のランニングでごろんと寝っころがるキヨちゃん。ランニングの脇からおっぱいがこぼれていても、気づかず寝入る姿はある意味「ため息物」だ。
 この日は寒い冬の日だった。さすがのキヨちゃんも通院するとなれば話は別、まっさらなグレーの肌シャツ、まっさらなレース使いのあるズボン下。寒いからジャケットやセーターも念入りに着込み、颯爽と出掛けようとした彼女を見て、私は目を疑った。キヨちゃんはズボン下の上に黒い毛糸のパンツを履いたなり、ズボンを履いていないのだ。
 「ねえ、その格好で行く気?」
私のもっともな突っ込みに、初めて自分の姿を確認したキヨちゃんは大笑い。
 「まあ、あんまり綺麗なズボン下じゃけん、ズボン履いとると思い込んどった。」
そしてさらに一言。
 「でも私が気づかんくらいじゃけん、行っても他の人も気づかんのと違うかな?」
・・・・・。当然気づくと思うのである。

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大阪おおさか

2006-10-23 22:22:59 | ひとりごと
 明日から、大阪に行ってくる。田舎からでもバスが梅田まで出るので快適!!寝てタラいいもの。ただし、私は大阪に行くと、必ずと行っていいほど、おばちゃんかおばあちゃんおじいちゃんの世話をするような、出会いがあってしまうのだ。
 一度は「自立をめざすおばあちゃん」。初めて大阪の娘さん(嫁にいったわけやね)に会いに来たらしい。たぶん、行きは家族が送ったか、帰り初めての一人旅らしかった。
 「私、やっぱりついてくわ。」
 「だめ。ちゃんと一人で大丈夫。」
なんて会話が聞こえてきた。おお、なかなか泣かせるやん。ばあちゃん、ガンバるンや・・・。ところが、バスが出た途端、心細げなおばあちゃんは、おずおずと話しかけてきた。(なぜか、何処でいても、私はおばちゃん以上の人にこえかけられる)
 「あの・・・。どこまで行くの?」
 「え、終点です。」
 「私、XXXで降りるんやけど。寝てしまいそう・・・。近くで起こしてくれませんか。」
 ・・・あたしも寝るんやけどなあ・・・。
 「ああ、じゃあ、起こしてさしあげますから、どうぞ寝てください。」

そして、近くに来て起こしたら、
 「何時くらいに着きますか?」
 「たぶん、XX時くらいかなあ。」
 「携帯持ってる?」
 「はい。」
 「こ、ここに電話して、タクシー手配してくださる?」
・・・。手配させていただきました。そして、バスから降りて、タクシーに乗るまできっちりお世話させていただきました。
 ねえ、自立するんじゃなかったの?でもまあ、逞しいから大丈夫ね。

 一度は大阪駅で、倒れたおじいちゃんと付き添うおばあちゃんに遭遇。血圧計も何もないのだから、脈とったり飲んだ薬聞いたり、持病を聞いたりするのが関の山。周りの人も手伝ってくれて、救急車に。その間、
 「息子が携帯を持たせてくれて、ワンタッチでつながるし、顔写真もでるようにしてくれたのだけど、使いかたがわからないの。」
というので、息子さんに連絡したり、聞いた情報を救命士さんに伝えたり・・・。あんまり役にはたたなかったけど。

 なぜか、必ず大事でなくてもおばちゃん以上の人と出会う。
 あ、明日はどうかな?
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バックナンバーフェア~~~

2006-10-21 23:35:36 | ひとりごと
今日、ようやくお買い物をしました。夏にやろうと思ってた、贅沢です!!これでもかってほど、ウインドウショッピンクして、試着しまくった割には、2着なのですが。

ところで、これから時々バックナンバーを紹介していくことにしました。もちろんすでに読んでくださった方が多いのですが、最近のお客様もいて、初心者の私は、始めに2日くらいでほぼ全作品をアップしてしまったのです。だから、時々虫干しみたいに、出していこうかな・・・と。おもに「じいとんばあ」と「うちのキヨちゃん」です。
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幸吉さん(バックナンバー)

2006-10-21 23:24:49 | じいとんばあ
         幸吉さん

   幸吉さん あなたはいつでも 人気者
   ゆず風呂のゆずを 食べちゃったり
   座布団を頭に乗っけて いざってみたり
   一晩中 何度も何度も お布団から抜け出して
   へとへとになりながら あなたを探して運ぶのに
   飄々とした風貌と その笑顔に
   みんなはやられてしまうのです 
   何をやっても 「へえ、そうかい」
   その一言で 片づけちゃう
   そんなあなたに 負けちゃうのです

   幸吉さん 本当はあなたは 孤独なの
   白寿のあなたの子供たちは
   それぞれ みんないい歳だから
   あなたの 子や孫は 遠くの街に住んでいるから
   だけど いつでも ニコニコして
   私たちを とりこにするのです
  
   幸吉さん 後少しで百歳なのに
   神様は いじわるね
   お誕生日を 待ってはくれなかったの
   あなたが寝込んでから
   毎日家族が来てくれましたね
   毎日顔を見せてくれたのに
   やさしいあなたは 最期の時を 見せなかった

   遠くの家族も駆けつけて 
   みんなで あなたの体を拭いて
   ほんの少し 体を傾けた刹那・・・
   あなたは うすく目を開けた
   「お前たち 来てくれたのか」
   まるで そう言ってるみたいに
   きっと みんなの顔 見たかったんなあ
   心の中でつぶやいて
   そっと そっと 目を閉じた

   金木犀の香る夜
   あなたは 静かに旅立った
   手を合わせる私たちに
   いつまでも いつまでも
   ほほえみながら・・・
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ハスキーボイス

2006-10-18 21:25:33 | ひとりごと
 ADSLやっとつながりました!!!思ったほど早くないのは何故だ?アンチウイルスが重すぎるとは言っていたけど・・・。でもまあ、前ほどイライラはしないなあ。

 うちの猫はもちろん可愛い。これは親ばかの話。でも正直うちの猫はどちらかというと「悪さしてやろう」って顔している。決して男前ではない。でも、声だけはまるで子猫のようななんとも愛くるしい声だ。しかも鳴き猫で、しょちゅうおしゃべりする。
 その猫がここ数日、信じられないハスキーボイスになった。もうこれはだみ声である。昨日などは「びえ~びえ~」と鳴いていた。
 風邪かなとは思っていたが、あまりに両親が心配するので、病院へ。幸い熱もなく、腫れもなく風邪症状もない。ドクターが言うには喧嘩しすぎで声をつぶしたか、除草剤か何か刺激物を瞬間的に吸い込んだか?ではないかと。抗生剤をもらって一応安心。でも、まだしんどいのか、ぐったりしてるのが気がかり。
 早く美声のうちの子にもどってえ!最悪だみ声でもいいから、元気になって。
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ADSL大騒ぎ

2006-10-17 16:43:03 | ひとりごと
 今日念願のADSLが開通した。とても親切な担当さんが、基本設定だけの契約なのに、フリーズの原因と思われる、たくさんの不要な物を削除してくれたりで、やっといい環境になりました。
 ところが、いま私はなんと畳の上でこの書き込みをしてます。なぜなら・・・。ケーブルが短い!!NTTさんには5メートルはいるって説明して置いたんですけどね、伝えてなくて。明日持ってきてくれるそうですが。そもそも、接続にLAMボードってのが必要で、電気屋さんでうちのパソコンの種類まで言って、購入して、慣れないのにパソコン分解してみたら、合わない!!で、メーカーに問い合わせたら「それじゃないやつでないと・・・」。電気屋さんのバカあ!四苦八苦するうちに、担当さん来ちゃって、買い尚しに隣町まで往復1時間、待ってもらって・・・。本当にいい人だったわ。で、なんで初めからメーカーに問い合わせないか?と思うでしょ。だって、いつもいっぱいで、30分待ちがざらだから。
 ま、そんなこんなで、今は畳です。明日からはちゃんと机で作業できます・・。た、たぶん・・・・。
 
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