すずしろ日誌

介護をテーマにした詩集(じいとんばあ)と、天然な母を題材にしたエッセイ(うちのキヨちゃん)です。ひとりごとも・・・。

下痢ダイエットと口内炎ダイエット・・・・!!

2007-07-31 11:29:20 | ひとりごと
 父の下痢が再発した。というか、治まっては始まるの繰り返しだ。夜勤から戻ってみると、今度は少し嘔吐したらしい。
 思ったより本人が気丈で
「便器に座って、ポータブルトイレ抱えて吐きよったら、参るぞ!」
などと笑っていたので、救われる。とにかく明日の通院で主治医と相談だ。
 その下痢のお陰で、父はがりがりさんなのに、さらに痩せている。これは困る。少しでも太ってほしいくらいなのだ。本人も
「少しは食べて快復しなきゃ」
と頑張って食べてみるのだが、その分出てしまう。
 さて私はというと、口内炎が治らない。今回は強力だ。舌の裏をはじめ、そこここにある。水すらしみて喋っても痛い。夜勤の報告がたまらなく辛かった。これは、私も痩せるかも・・・とこちらは密かに期待。
 母に
「ガンだったらどうするの!」
と脅されて、町医者で注射なんぞしてみたが、さらに悪化。整体の先生も
「身体さび付きすぎやぞ!」
と・・・・。
 今のところ、元気なのはキヨちゃんだけだ。父の余り物を食べ、只今3キロプラス。
まあ、母が元気でいてくれる分には文句はないのだが、太りすぎないでね・・・。
 さて、今から父の状態をみて、シャワー浴介助だ。入れるかな・・・?そしたら私もあんまに行こうっと。

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小さな巨人

2007-07-29 21:48:37 | うちのキヨちゃん
 うちの担当のケアマネージャーさんは、何を隠そう「うちキヨ」ファンであるらしい。
 先日、こんな話があった。ヘルパーセンターで
「すずしろさん家のお父さんもお母さんも面白いよね。」
と話題になっていたらしい。
「そりゃあ、すずしろさんの家族やからね。お母さんは天然です。」
とケアマネージャーさんは補足したらしい。
 すると他のヘルパーさんが
「お母さん、小さくてかわいい。」
と言ったので、彼女はこう補足したらしい。
「うん。ガードレールくらいの高さ。」
・・・。いくらキヨちゃんが小さくても、それほどではなかろうが、何故かヘルパーさんは大爆笑で、
「うん、そのくらいそのくらい。」
と盛り上がったらしい。
 その話の最期に
「最近、腐ることが多かったけど、キヨちゃんのお陰で久しぶりに笑いました。ありがとう。」
と言われた。
 後日この一連の話を家族に話した。勿論本人は大爆笑。父に到っては
「ガードレール・・・。ひどいことを言うのお・・・。」
などと言いつつ、本人以上に爆笑していた。最近であんなに声を出して笑った父は久しぶりだ。
 私の方こそ感謝したい。お陰で久しぶりに笑った父を見た。

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介護をしていて・・・

2007-07-28 21:28:27 | ひとりごと
 父を介護していて気を付けていることがある。それは、とにかく手を掛ける・・・ということだ。甘やかすという事ではない。ただ、これがだめならこれ、それでもだめならこういう手で・・・と、とにかく手を尽くすことだ。
 ここで大切なのは、どんなに忙しくても疲れていても「重い腰を上げる」ような事はしない。何でもないよ、お安いご用さ・・・という態度でいる。
 それが結果に繋がることは少ない。どんなに気持が伝わっても、本人の身体が付いてこない。だから気長に頑張るのだ。
 一般にどうかは分からないが、父にとってはこの「手をかけている」事が大切なのだ。そして「自分が世話になって重荷だ」と感じさせないようにしなければならない。実際、母も私も、父が少しでも元気でいてくれることが幸せで、少しでも食べてくることが幸せだ。だから「自分が家族に必要とされている」と感じて貰えるように気を配る。
 そうは言っても、思うように結果がついてこないと、ついついくじけそうになる。だから、何度も自分に喝を入れる私である。


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祭りの夜

2007-07-27 00:04:25 | むかしむかし
 むかしむかし、あるところに15の娘がおった。名を「きぬ」という。きぬは器量よしの働き者じゃったが、家は貧乏じゃった。
 ある日、きぬは朝からうきうきしておった。その日は田舎のお祭りで、きぬは出掛けるのをとても楽しみにしておったのじゃ。
 ところが、いざ出掛けようとした時、きぬは思いがけず父親に呼び止められた。
 「母ちゃん、子供が産まれそうなんじゃ。今日は家におれ。」
きぬの母はちょうどこの月お産を控えており、この日産気づいたのじゃった。
 きぬは悔しゅうて悔しゅうてならなんだ。何で長女なんかに生まれたんじゃ。年に一度の夏祭りを、こんなに楽しみにしておったのに、何でうちだけ家におらないかんのじゃ。
 程なく、母親は元気な男の子を産んだ。あんなに生まれてくる兄弟に悪態をついたきぬじゃったが、その元気な赤ん坊を見ると、途端に愛しさがこみ上げてきた。それは不思議な感情じゃったそうな。
 きぬは翌年嫁に行き、すぐ子宝に恵まれた。年老いて出産した実家の母は子育てが大変で、きぬは弟を預かっては、自分の娘と一緒に乳を飲ませて育てたのじゃ。それはもう、自分の息子も同然じゃった。そんなきぬに弟は「母ちゃんがええ!姉ちゃんの乳や嫌じゃ。」と言うて困らせたと言う。
 時は流れ、齢90を過ぎたきぬだが、いまだに老いた弟の心配ばかりしており、甘えん坊のままいい爺さんになった弟に
 「姉やんの心配やいらん。」
と悪態をつかれておった。
 祭りの恨み言は、度々話すものじゃから、孫たちもしっておったが、ある日ひとりの孫が聞いてみた。
 「ばあちゃん、そんなに祭りに行きたかったん?そればあ、たのしみなかったん?」
するときぬは少し遠い目をして、ほほを赤らめた。
 「ばあちゃんな、その日初めて好きになった人と、祭りに行く約束しとったんじゃ・・・」
 「あ・・・。」
 それが嫁ぎ先の相手ではないことは明らかじゃった。「家族に恵まれて、うちは本当に幸せ者」が口癖のきぬの、遠い初恋のほろにがい思い出じゃった。

ひさしぶりに「むかしむかし」を書いてみました。勿論実話です。昔は親が決めたところに有無を言わさず嫁にだされたのですね。今のきぬさんは本当に幸せそうですが、いろいろあったのでしょうね・・・。

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2007/7/27の記事
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梅雨明け

2007-07-24 19:39:11 | ひとりごと
 ようやく四国も梅雨明けしたらしい。本日快晴、気温34度・・・。いきなり夏である。
 今朝は父も調子よく、小さなおにぎりとちいさなパンを一つずつ、リンゴジュース50cc、さらに牛乳も少し飲めた。
 気分が良いので、入浴したいと言う。早速午前中に入浴介助。ものすごく、気分良さそうだった。
 お陰で私も気分爽快。同窓会に向け、ちょっとカットに行く。ほどよい疲れも手伝って、美容院では熟睡してしまった・・・。
 ところが、戻ってみるとパンパース姿の父。油断したらまた下痢したらしい。お昼は少ししか食べられなかったようだ。まあ、印象としては先日までの辛そうな様子と比べて、ましな気はする。一進一退。なかなか我が家は晴れやかな梅雨明けとはいかないらしい。
 贅沢は言うまい。今までも少しずつ頑張ってきたじゃないか。よいよい。お風呂に入れた。明日はまた少し元気になってくれるだろう。
 少し頭痛がして肩が凝っている。う~ん!頑張らなくっちゃ!!

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カッパ(バックナンバー)

2007-07-23 23:44:18 | うちのキヨちゃん
 台風の頃になると、鉄砲水の心配をして逃げる準備を一応する。必要なのが雨合羽である。
 ある日父が三人分の雨合羽を新調した。白が父、ブルーが私。そしてキヨちゃんは身長が百四十センチないものだから、安い物がなく、かわいいお花柄となったのである。
 年はとってもそこは女心。かわいい花柄が嬉しくないはずはない。キヨちゃんはそのカッパがいたくお気に入りの様子だった。
 しかし雨合羽などほとんど使うことがない。そこでキヨちゃんは畑仕事に使うことにした。しかもかわいい花柄はもったいないと考え、父のカッパを自分サイズに切って使ったのだ。さらにボロボロになると今度は私のカッパを切り・・・。
 そんなことをすれば、いざ台風というときにキヨちゃん以外のカッパがないということになるのだが、そんなことは考えないのである。
 二人分のカッパが畑でその任務を終えた後、キヨちゃんはあろうことか私のサウナパンツに目を付けた。ちょっと下着が透けて見えるのが悲しいが、どうせならレッグウオーマーも着けて欲しかったくらいだ。
 しかし、キヨちゃんの花柄の雨合羽は、いつ活躍するのだろうか・・・。


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受難の季節

2007-07-21 23:36:35 | ひとりごと
 最近、父の調子が悪い。だいたい病人のいい季節は短い。寒い季節は駄目、暑い季節も駄目。調子がいいのは春先と秋口くらいのものだ。
 熱があるわけでもない、血圧も範囲内。しかし、何しろ食欲がない。ここ5日ほどほとんど食べられない。スープを飲んだりして、何とかしのいでいる。
 食べてくれさえすれば、体力がつくと思うのだが、食べないのに下痢をしたりするから、ますます体力が減退して、ひどく辛そうだ。
 こういう事は何度かあって、これまでもそれを乗り越えてきた。だから早くこの受難の季節が過ぎれば・・・と思う。ただ、年齢も上がって体力も落ちているし、気がかりである。
 今日も親友が、父の好物の「うに」を探し回って届けてくれた。しかし、食べられない。ありがたい・・・という思いだけは薬にはなったようだが。
 年寄り・・・病人を連れていると、食欲と排便とばかり心配するようになる。何か少しでも多く食べられた日は幸せで、ちゃんと普通の排便があった日も幸せだ。
 どうか、明日はご飯が食べられますように。下痢が止まりますように。
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選挙合戦

2007-07-19 23:47:37 | ひとりごと
 選挙の時期になると、あちこちで選挙合戦が繰り広げられる。めったに連絡してこない友人から、この時期になると「お願いね」と電話が入ったりする。勿論、後援会の事務所からもランダムに電話があるし、選挙カーも走る。
 選挙には1票が命取りになるから、それこそお年寄りから選挙権のない子供にまで手を振ってアピールする。涙ぐましい努力である。
 うちの特養にも、何人か来たことがある。勿論選挙権はあるわけだが、どこまで本人の意思で投票できるのか、疑問である。当然、入れ知恵なんて不正があってはならないから、最新の注意を払って、本人の意思を確認するわけだが。
 ただ、私たちに分かるのは、参加することや彼らの話を聞いたり握手をすることが、とてもお年寄りにとって楽しいイベントとなるらしいことだ。数分後には名前も逢ったことすら忘れてしまうけれど、生き生きと握手をし「がんばって」とエールを送る。先生方にとっては1票に繋がらなければ、何にもならないかもしれないが、私はそれだけでも価値があると思うのである。
 
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メビウスの輪(バックナンバー)

2007-07-18 01:16:12 | うちのキヨちゃん
 今年、うちのぼけの花に実が付いた。当然、花が咲くのだから実が付いても何の不思議もないわけだが、私は初めて見たのだ。
 それは父もキヨちゃんも同じようだった。初めて見る実は、小さなかりんとりんごを足したような、かわいらしいものだった。父とその話で盛り上がっていると、キヨちゃんも参加してきた。
 「実、ついたよなあ。」
 「な、初めてよな。」
 「なあ。で、これ、何の実だろう・・・。」
ぼけの木に付いたのだから、ぼけの実だと思うのは間違いだろうか?
 「いや、ぼけの実だろう。」
 「ほんでも、これまで付いたことないよな。」
 「なあ、初めてよなあ。」 
 「なあ、で、何の実だろう。」
・・・。キヨちゃんと暮らしていると、こんなメビウスリングにはまることがよくある。
 ある時は、こんな事もあった。
 うちの父はインスリン投与しているため、低血糖に備えて、どこでもすぐ糖分補給できるように、あらゆるところに、缶コーヒーや砂糖を用意していた。私が、台所、寝室、仏壇、脱衣所など缶コーヒーを配ると、片っ端からキヨちゃんが片づけてしまうのである。イースターの卵じゃないのだから、集められても困るのである。
 まさにこういう状態を、「いたちごっこ」と言うのではなかろうか?
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矛盾(バックナンバー)

2007-07-16 23:32:13 | うちのキヨちゃん
 学生時代、多くの学生は寮生活をしており、田舎の親から仕送りだけではなく、よく荷物を送ってもらっていた。私もいつもいつも父からの仕送りと、キヨちゃんからの荷物を楽しみにしていたものだ。中には必ず手紙が入っていた。勿論、解読には少々時間のかかる手紙である。
 しかし、うちのキヨちゃんには矛盾がある。ある時の手紙にはこんなことが書いてあった。
 「・・・体に気を付けて。ラーメンや缶詰ばかりでは体を壊します。野菜を食べてね。」
罰当たりが!すてきな手紙じゃないか、何が矛盾だ!と思われることだろう。しかし、訳があるのだ。なぜなら彼女の手紙と共に送られた荷物は、まさにラーメンと缶詰のオンパレードだったのである。こういう手紙は普通、野菜を送って入れる物ではなかろうか?
 また日曜の早朝、実家からの電話で飛び起きた。何事かと電話を代わると
 「おはよう。今日は日曜日だから、ゆっくり寝ないよ(寝なさいね)。」
などと言うのである。それならば、電話で起こさなきゃいいじゃないか。
 これが嫌みやいたずらじゃない辺りがキヨちゃんのキヨちゃんたる所以である。

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