すずしろ日誌

介護をテーマにした詩集(じいとんばあ)と、天然な母を題材にしたエッセイ(うちのキヨちゃん)です。ひとりごとも・・・。

それぞれのやる気スイッチ。

2024-07-04 23:41:27 | うちのキヨちゃん
 うちのキヨちゃんが私がいない時に限って「やる気スイッチ」が入るので心配すると書いたばかりだが、これまた働き者のあるあるなのかもしれないが、この「熱中症警戒アラート」発動中のこんな日でも仕事をする田舎のお年寄りも心配である。
 まあ、自分も若いうちに数えていいかどうかは疑問だし、私にしても今日は午前中3時間半高圧洗浄機で昨日の続きをしたわけだが、決して無理はしていないつもりである。高齢者のそれは、喉の渇きもあまり感じないし、不調を感じた時には遅いので心配する。
 午前中何とか擁壁の掃除をして、続きは明日以降に回すことにしてシャワーを浴びた。出来上がりは完璧には程遠いがキヨちゃんが、
 「綺麗になった。見違えた。」
と喜んでくれたので一安心。実はこういうことはくりりんの方が完璧なのだが、完璧にやりたい人だけに手抜きが出来ず、きちんとやり切りたいから時間もかかり、だからいっそのこと「やりたくない」となるらしい。
 さて、今日もあんまり暑いので、午後は母屋にエアコンを入れた。家の場合居間にエアコンは無いが隣の台所にあるので、そこから冷気を共有する。台所仕事をする時にその方がいいし、狭い居間で使うより温度調整の微妙なキヨちゃんの事を思えば直接よりはいい。部屋の境の障子戸を開け閉めしたりして調整も出来る。
 こんな暑い日はキヨちゃんは冷やし素麺が食べたいだろうと、夕飯は冷やし素麺にして野菜などを天ぷらにして付け合わせることにした。なので、その天ぷらを多めに作って親戚のおじさんおばさんの家に持参することに。
 この家はこの前賢見神社に連れて行ったおじさんの家である。そして闘病中の「小太郎君」の家でもある。
 この小太郎君、明日をも知れぬ状態だったが不思議と今は落ち着いてくれている。浮腫もひどく皮膚疾患もひどいが、一時期よりも元気なのでおじさんたちもちょっと安心している。ところがその小太郎君に迎えられながら家に入って声掛けしたが二人ともいない。
 そして家周辺を見渡すと、隣の親戚のお姉ちゃんとおばさんは一緒に十薬(どくだみ)を収穫していた。今日は炎天下ではないし、夕方ではあるが暑さはまだ十分あって農作業するのは心配である。足場も宜しくないので、私の声掛けに戻ってきたおばさんはちょっと足元も危なげだった。
 「おっちゃんは?」
と聞くと、
 「さあ、下の畑におると思うけど。」
とおばさん。ただおばさんは認知症があるので分からない。上から覗いてみたが見当たらないので、死角に入っているのだろうと思いつつ、娘さんにラインを入れた。
 「昼には電話で話したから、多分下の畑かな?」
と返事が来る。
 天ぷらを渡して家に着く頃娘さんから電話。
 「ごめん姉ちゃん。帰ってきちゃった。」
 「ああ、そうなんや。いや、実はこの前帰った時にあんまり暑いから居間にエアコンを入れたんじゃけど、『使い方が分からんけんつけてない。』って言うんよ。スイッチ入れるだけなんやけど、まだすずちゃんおるんだったら入れてもらおうかと思いよったん。分かった、後から隣の姉ちゃんに電話して頼んでみるわ。」
と言う内容だった。
 これもあるあるかもしれない。おじさんやおばさんはキヨちゃんよりはるかに若いが、キヨちゃんもスイッチを入れるだけのエアコンを操作できない。色分けしてあり冷房暖房とリモコンに書いてあっても、真夏に暖房を入れたりしていたのもあって、仕事を辞めるきっかけにもなった。
 やる気スイッチは熱中症警戒アラート関係なく発動するし、温度管理してくれないし、食事や水分の心配がある。どこの年寄りも娘の心配の種である。

*たまちゃんは涼しい所を選んで休憩。

     

     


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コメント (2)
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