経過は良好

　今日はキヨちゃんの脳外科と整形外科の受診日だった。
　午前中にＭＲＩを撮り、そのまま１１時半の予約の脳外科を待った。整形外科は１３時の予約だ。
　ところで、私も風邪が治らないので、キヨちゃんに少し早めに行って貰い、私も受診して内服を貰った。その間、キヨちゃんは看護師さんのサポートでＭＲＩなどを行っていた。
　多分予約なしの私の方が時間がかかると思っていたが、何だか今日は脳外科がかなり混んでいて、結局１３時前になってしまった。分かっていれば先に食事に行ったのだが、間で予約なしの患者さんが入ったり、予約の時間が前後する事もあり（検査や体調なんかの具合で）、番号が出ていてもさっぱり読めない。また９時予約の人が、１０時に入ったキヨちゃんより受付番号が後なのを見ると、予約はしていたが時間に間に合わなかったようで、本当にどんな順番になるのか見当がつかない。
　ようやく順番が来て、脳外科の先生に「いつものように」足が痛いの何のと訴えるキヨちゃん。優しく聞きながら、
　「そうですか。手術の後は痛くなくなってたんでしょ。」
　「そうなんです。なのに、また最近痛みだして。動きすぎるのが原因じゃと皆に言われるんですけど（笑）。」
　「そうですか～。でも、動けた方がいいですよね。」
と話してくださる。そして、私に小声で、
　「お元気ですよね。」
と言う。
　「はい。」
　「お元気ですよ。」
とキヨちゃんに。
　「ほんでも先生痛いのは痛いんです。」
　「それでもお元気な方ですよ。」
と念押しされるキヨちゃん。
　それから、整形外科の先生に断って大急ぎで昼食を摂って午後の受診。ここでは、何故か足が痛いと言わないキヨちゃん。
　ＭＲＩ画像を見ると、以前つぶれていた神経が、素人目にも分かるほど改善されている。それを見せながら、
　「良くなってますよ～。」
と先生。
　「畑してますか？怒られながら、仕事してますか？」
と冗談も忘れない。
　キヨちゃんは終始ご機嫌で話を聞き、結局整形外科では痛いと言わない。帰りの車の中で、
　「先生の手っちゃ、可愛い手しとるん。」
などと言いつつ、
　「あんなに一生懸命治ったと言う先生には気の毒で痛いと言えん。」
と言うキヨちゃん。乙女心かな？けど、脳外科で無くて整形外科で言わな・・・。
　まあ、痛いのもふらつくのも仕方が無い。８４歳で洗浄ガンで掃除したり、畑仕事しているのだから、まあ「お元気な方ですよ」だとは思うのだ。

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探し物は何ですか？見つけにくい物ですか？

　うちのキヨちゃんは、前から「きちんと」片づけるくせに（あくまでキヨちゃんの中のきちんと）、片づけた場所が分からなくなる。
　以前行方不明になった湯たんぽ二つは、いまだに見つからない。間違わないように、私がネームランドで名前を入れても、今度入れる時に違う物を入れたり、書いた名前の上からガムテープを貼る。
　そんなわけで、前からそういう事はあったのだが、最近立て続けに「大事なもの」が見つからない事態が起きた。
　つい先日は、仕事中に電話があり、
　「母ちゃんの印鑑知らん？」
と言う。当然知るわけがないが、大事なものなので必ず部屋にあるだろうと思っていた。
　ところが家に帰ってからもなかなか見つからず、部屋中を探してようやく見つかったのだ。ただ、本人の記憶した保管場所とちょっとずれていただけだった。
　さて、今日は残業をきっちりする予定の日だった。しかし、数日前からの咳に加えて頭痛まで始まったので、早々と切り上げて戻ってきた。
　すると部屋で途方に暮れたキヨちゃんがいた。
　「母ちゃん鍵無くした。」
と言う。鍵はキヨちゃんが自分の大事なものを入れているケースのものだが、それをどこかに片づけて見つからなくなったらしい。
　くりりんが戻った時、
　「鍵を入れたまま閉めちゃった。」
と言ったらしいが、
　「いや、お母さん、このケースは鍵がないと閉まらないので、閉まってるってことは鍵は入ってません。」
と説明したらしい。
　さてそれから二人がかりで探したが見つからない。一度キヨちゃんはお風呂に入り、その間に私が探したが見つからない。
　それで、今度は私が交替してお風呂に入った。すると、しばらくしてキヨちゃんの大声が。
　「すず～、あったあった！」
結局部屋にあったらしいが、
　「母ちゃんの思うたところにあった。」
とはどういう事なのだ？？
　今はこの状態だが、これからもっとこういう事が増えるのだろうし、最悪物盗られ妄想などの認知症を発症したら困るよなあ・・・。
　かと言って、出来るうちは自分の物は自己管理して貰うのが一番ではあるのだが・・・。やれやれ。

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やっぱり風邪かあ

　昨日、出来るだけ安静にはしていたが、頂いた柚子があったので、とりあえず１リットルだけ絞った。

　　　　　

　どうしても咳も治まらないので、今日は仕事を定時で終えて診療所へ。
　自覚は無いが喉も腫れているらしく、咳止めと抗生剤を貰った。あ～あ・・・。

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風邪引いてる場合じゃないのだけれど・・・

　参った・・・。多分風邪だろう。
　木曜日位から咳がちょっと出始めた。これは困るな・・・と、置き薬などを飲んでマスクをして過ごした。相変わらず仕事は忙しい。それでも、薬が効いたのか、金曜日の日中は咳も治まっていたのだが、念のために内服は続けていた。
　仕事が多くて、結局まとまって残業するしかなく、金曜日に残っていたら夕方から咳が戻ってきた。熱もないし他の症状は無いのだが、何だか嫌な感じの咳である。
　それでも締め切りのある仕事もあったので、８時半まで残業したら、
　「遅くなるよ。」
と言っておいたにも関わらず、キヨちゃんは泣きながら電話してきており、家についたら喧嘩になった。
　ワーワー泣きながら床に入ったキヨちゃんだが、一口寝たらすっかり忘れて、
　「母ちゃんの印鑑知らん？」
など言うため、それから小一時間探しものである。ようやく見つかって、安心したのだが、私の方は咳が酷くなり、夜あんまり咳こむので腹筋が痛くなった。
　昨日くりりんも私も休みだったので、私は一人診療所に出掛けてみるとなんと休診日。土曜日している病院でも、隔週で休みがあり、ちょうどその休みに引っ掛かった。他の診療所に行っても良かったのだが、今はあちこち通行止めで、山越えするのも面倒なので結局そのまま帰った。
　置き薬を飲みつつ、くりりんの運転で買いだしに。
　今日は昨日より少しましである。くりりんは今日は少し早めの出勤だったが、お弁当は買ってもらう事にした。
　洗濯だけしたら、今日は休もう・・・。明日、仕事終わりに受診した方がいいかな。寝込んでる場合じゃないし、人相手だから風邪も困るのだ。

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敢闘賞

　今日はキヨちゃんはデイサービス（きらめき元気アップ教室）だった。デイ利用の時、出来る時は蒸しパンだのドーナツだのとおやつを作っている私だが、今日はりんごとクルミとレーズンを入れたパンケーキにした。
　本当はオーブンでのケーキなのだが、フライパンでいつもする。ただ、久しぶりで火加減に気をつけたつもりだったが、１枚目は結構焦げてしまい、２枚目がまあまあだったので、そちらをカットして持って行った。
　見た目があんまりなので心配したキヨちゃんだったが、みんなに好評で瞬く間に無くなったと、覗きに行くとご満悦だった。
　さて、今デイでは介護のデイと合同で「運動会ウイーク」である。風船割りやグランドゴルフ（ゴールするだけ）などを盛り込んで、毎日賑やかにしている。
　私は自分の仕事があるので、様子は見えないが、担当様の生き生きした姿をちらっと見る事もある。
　仕事が終わってデイのスタッフから、
　「今日はお母さん頑張ったんで。敢闘賞を取ったんだけど、他の荷物もあるから、すずちゃんに持って帰ってもらってって。」
と、買い物と一緒に品物を預かった。
　ちょっと残業もしたのだが、それはキヨちゃんの起きているうちに渡さなきゃ・・・と、切り上げて帰宅した。
　幸い今日はＶＳ嵐の日だったので、ご機嫌でテレビを見ていた。そして、運動会の話をして商品を渡すと、
　「今日ほど良い日は無かった。グランドゴルフもやった事無かったけど真ん中に入ったし、玉入れはだめじゃったけど、ボール運びも頑張った。みんな泣いて褒めてくれた。」
と言う。
　何でも、風船を膝に挟んで運ぶゲームで、挟んだまま歩く事は難しかったキヨちゃんは、何と座り込んでお尻でいざって運んだと言うのだ。
　これを笑うとか、ずるい～とかではなく、「根性がある！」とみんなが応援してくれたらしい。だから、今日はとっても良い日だったのだ。良かったね、キヨちゃん。
　ちなみに景品は可愛いポーチだった。

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来月の事

　今月はとにかく無茶苦茶忙しいが、来月は予定通りだとちょっと余裕があるはずだ。そこで、来月の連休に、キヨちゃんを福岡の伯母の所に連れて行こうと計画している。
　と言うのも、今年の春に会ったばかりであるが、伯母が体調を崩す直して介護度が上がり、独居生活に不安が出たので施設に入ったのだ。
　新しい施設は綺麗だし、医師もそばにいるし、住んでいた場所からも近いらしい。ただ、新しいためか入所者もまだ少なく、お友達も出来ないので、
　「寂しい。」
と電話がかかったのだ。
　キヨちゃんだって、この春行けたが、この先ぴんしゃんと旅行が出来るとも限らない。だから、行ける時に行ってこようと思っている。
　ただ、このシーズンの連休だし、早めに新幹線を押さえないと・・・と今日話していた。
　「母ちゃん、１泊でいい。」
と初めはその話になった。
　「いや、１泊だと朝早く行って遅くに戻るようでないと、向こうでの滞在時間が短いし、ゆっくり目に行って、２泊して帰りは遅くならないように帰るようにしたら母ちゃんもせこうないよ（きつくない）。」
そう言って２泊で行こうと提案した。
　すると次には、
　「母ちゃん飛行機で行きたい。飛行機だったら早いし、上げ膳据え膳じゃし、歩かんでいい。」
とおっしゃる。
　おいおい、飛行場は近くに無いのだよ。
　「あのなあ、私は飛行場まで運転するの嫌じゃ。その時間も入れたら全然早うない。リハビリもしよるんじゃけん、駅で歩けんのやったら、連れて行けんよ。」
　結局そう言って新幹線で行く事に決めた。大体、歩けんと言う人が、今日も洗浄ガンで壁掃除である。したい事は無理するなと言ってもするくせに、都合で歩けないとか言いだすのだ。
　まあ、キヨちゃんの状態なので、実際長旅は不安ではある。かと言って車椅子と荷物とキヨちゃんでは私も身動き出来ないし・・・。何か考えなきゃ。

＊季節外れの夜のハイビスカス。

　　　　　

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明日はお祭り

　明日は氏神様のお祭りである。と言っても、私もくりりんも仕事なので、キヨちゃんは近所の人の車で神社に行く予定だ。
　お祭りの日は、仕出し弁当を取る人がいるので、いつも便乗して取っていたが、お昼ご飯を夜に食べることになるし、量もキヨちゃんには多すぎで値段も結構する。だから、今年は当日くりりんに仕事終わりにお寿司屋さんに買い出しに行って貰おうかと話していた。
　しかし、それも慌ただしいからと、結局私の休みに合わせて前倒しでお寿司を作ろうと言う話になった。それで、昨日はキヨちゃんと材料や酒などを買い出しに行った。寿司は前倒しだが、お供えは当日までする。
　今日、良いお天気だったので朝から布団などを干した。キヨちゃんはおでんを作る予定だったので、朝から掃除機をかける私に、
　「コンニャク下ゆでして。」
　「じゃがいも取ってきて湯がいて。」
　「ゆで卵作って。」
と指示が飛ぶ。だから、鍋に何かをしながら掃除をしていた。その間に、キヨちゃんの他の用事も出てくるので、
　「なあ、今掃除しよるけん、ちょっと待てん？進まん。」
となる。
　何とか掃除が一段落したのが１１時過ぎ。お昼は簡単に済ませ、のど自慢を見るキヨちゃんを母屋に残して、私は自分の部屋に戻って片づけの続きをした。
　するとのど自慢が終わるともう夕飯の支度が気になるキヨちゃん。
　「なんぼなんでも、今からせんでもいけるけん。布団も取り込んだり洗濯も畳んだりすることある。」
そう言って、片づけの後、それらの事をしていたが、どうしても早く夕飯を作りたいキヨちゃんに合わせて、結局１５時過ぎからとりかかった。作るのはサラダ巻きだけの予定だったので、当然準備と言っても、材料を切ったり湯がいたり、せいぜい卵を焼くくらいだからそんなに時間はかからない。酢飯も沢山作るわけでないので、今回は市販の寿司酢に少し味を足したくらいだ。
　なので、後からキヨちゃんに揚げを炊いて貰っても、１６時半には作れていた。だからね・・・。

　　　　　　

　なんだか、それほど何かをしたと言うほどでもないのに、今日は身体がだるい。サザエさん症候群かな？それともキヨちゃんペースに疲れたか？

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がっつり残業を・・・

　昨日の話である。どうしても残業をしないとクリア出来ないと分かっていたが、父の命日は早く帰りたかったし、毎日遅いよりはガッツリ残業する日を決めて、その前は早く帰ろうと考えた。
　キヨちゃんにも、
　「とにかく今月は物凄く忙しい。だけど、早く帰れる時は帰るから。でも、今日は遅くなるから。」
そう説明して出掛けた。
　さて、仕事は予定した事を全部したかったが、色々とあってそうもいかず。キヨちゃんが寂しがらなければ、本当にがっつりしてもいいのだが、そこは加減もあるので、とにかく２０時頃までは頑張ろうと決めた。
　ところが、作業が進んでいる割には時間がたたない。楽しい事は早く済むが、仕事はそうじゃないからか？いや、時間が無い！といつも思って仕事している事を思えば、時間がたたないのは良いことか？とかパソコンを打ちながら頭をひねった。
　と、ふと見たら時間が全然経っていない。というか、秒針が行ったり来たりしてるじゃないか！！ってことは・・・と携帯を見たら・・・２１時だった。やれやれ。
　とりあえず、急いで帰ったが、当然キヨちゃんは拗ねていて、くりりんに八つ当たりしてふて寝をしたところだった。
　ただ一眠りしたら忘れたのか、途中起き出してきて今日の報告なんかをしてきた。やれやれ。

　今日はキヨちゃんも私も美容院に行ってきた。私も久しぶりである。キヨちゃんは染めとパーマ同時なので時間がかかった。お昼はキヨちゃんはやはり親子丼。ところが、珍しくキヨちゃんが小声で文句を言った。
　「すず、この親子丼カシワ（鶏肉）入って無い。」
？？へ？親子に鶏肉が入っていないと親なし丼じゃないか。見るとうす～いスライスしたマッシュルームみたいなカシワがちょっとだけ入っていた。
　「揚げちゃうよなあ？」
とキヨちゃん。ちょっと笑った。

　夕方くりりんが戻ってきたら、キヨちゃんの話声がする。
　「誰と話してるの？」
と言うので、
　「父ちゃん（仏様）じゃない？」
　「だって、あんなにテンション高いお念仏ないやろ？電話かなあ？」
と言っていた。
　その後母屋でキヨちゃんとくりりんの笑い声がした。行ってみるとキヨちゃんが、
　「母ちゃんパーマを当ててきたら、父ちゃんが『お。綺麗になったな。』ってにやっと笑って言うてくれよったんよ。ほんでも父ちゃん死んで言うてくれる人もおらんなったと父ちゃんに話しよったら、くりちゃんが『綺麗になった』って言うてくれた。」
と嬉しそうに笑った。
　何だかんだ、笑う日だった。

＊今夜は揚げだし大根。
　　　　　

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命日は残業なしで

　今日は父の命日である。くりりんは、この前お休みが合わなかったので、ひとり父のお墓参りに。
　私は仕事に出たが、今日は残業しないと決めていて、訪問のお約束も奇跡的に今日は入っていなかった。ただ、イレギュラーも２軒ほどあったので、予定していたデスクワークは半分も出来なかった。
　定時でポンというわけにはいかなかったが、ほぼ定時で仕事を終えて帰宅。ちょうどキヨちゃんはお風呂から出た所で、私たちも先にお風呂を済ませた。
　それから３人でお念仏。くりりんは宗派が違うので、まだお念仏は分からない。だから私がお先達をするのだが、今日は何だがグダグダで先に進みにくく、
　「父ちゃんごめん、今日はグダグダじゃ。」
と謝った。
　キヨちゃんは、昼間洗浄ガンで昨日から掃除をしている。無理するなと言っても聞かないし、好きにさせている。加減はしているようだが、いつ電話してもいないと親戚から連絡が入った。そんな中、今日従兄から梨が送られてきた。父の命日を知っての事ではなく偶然だったのだが、キヨちゃんはタイミング良すぎる贈り物に感激し、泣きながら電話をしたようだ。
　不思議なもので、夜は夜で違う従兄から電話があった。今日はそう言う日なのだろうな。
　父が死んで丸７年・・・・かあ。早いような気もするが、それから随分色々あって、濃い日々だった。結構辛い事もあったが、父を亡くした日の事を思えば、あれ以上の悪い事はないだろうとも思える。
　相変わらずの私とキヨちゃんのゴタゴタを、父はどんな顔をして観ているだろう。あきれているだろうか？怒っているだろうか？笑ってくれていたら…嬉しいけど。

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田舎は通院するのも大変

　前から、田舎は通院するのも本当に大変な場合があると書いてきた。何しろ、庭まで車が入らない所が多い。と言うより、車椅子ですら入れない場合もある。
　だから救急車で運ばれても、帰りはどうして家まで運んだらいいのか分からない時があった。ある時はタクシーの運転手さんの好意で、そして訪問看護の看護師さんのボランティアで、４人がかりで車椅子を担いで石段を登った。
　ある時は、退院したいのに目が回るような急な勾配の道で、人一人が通れるのがやっとの道しかなく、担架でもないと運べない場所だったので諦めた事例もある。
　今日も担当様の事で色々と相談した。
　担当様は要介護５。普段はかかりつけ医が往診してくれている。救急の事態なら救急車を呼べばいいが、そうではなく専門医に診せたい場合、通院するしかないが、まず庭まで車が入らない。庭から車道までは坂道だ。そして旧日本家屋は上がり框が７０センチもの段差があって、土間の先は敷居も高い。
　普通ベッドの生活と思われるだろうが、その方は布団での生活だ。介護者の身体を考えてもベッドがいいと思うのだが、介護者は布団の方が得手がいいらしい。
　以前は県外に暮らす子供さんが戻った時に、おんぶして運んで自分の車に乗せて通院していたが、今はそれも難しい。
　寝台タクシーなど使ったら、距離から考えても片道１万円近くかかるのではないかと思われるから、厳しい。
　介護タクシー数社に相談をしているが、車椅子で通院する事などは問題ないとして、畳から車いすへ乗せるとか、段差の上がり框を移乗するとか、坂道の移動とか、スタッフ２名で対応するとなると、どこも初めての事で検討が必要だ。検討するまでもなく困難と言う回答もある。
　まだ回答は出ていないが、何とかいい方法が見つかると良いのだが・・・。

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