すずしろ日誌

介護をテーマにした詩集(じいとんばあ)と、天然な母を題材にしたエッセイ(うちのキヨちゃん)です。ひとりごとも・・・。

聞き上手

2009-04-29 21:34:03 | ひとりごと
 うちの同僚のケアマネは聞き上手である。また話し方もまったりと優しい口調であるので、うちの父も
 「お前もケアマネになったら、あんなやわらかな話し方をせな。」
と言っていた。
 そのお陰で、担当さんの家ではしばしばつかまってしまう。長居出来ないな・・・と思いつつも生き生きと話す担当さんの顔を見ると、つい笑顔で聞いてしまう。当然話の腰を折るなんてことは出来ない。
 「話をどうやったら上手く切り上げられるんだろう。」
 彼女は相手に失礼にならないように、次の仕事に支障が出ないようにどうすべきか悩んでいた。
 「今日は何の話?」
 「園芸と歴史の話。本当に詳しくて楽しそうに話すんよ。しかも毎回初めから(笑)」
担当さんが独居だったりすると、話し相手に飢えていることもあり、本当に楽しそうに話すことがあるのだ。
 「先日は大正時代までお聞きしたので、今日は明治からうかがいますとか?」
 「うん・・・。子供時代だるまストーブだった頃から遡るん。」
・・・すごい、そこからはじまるのだ。
 「で、今日は天保の改革まで。」
!!!恐るべし歴史おじさま。
 優しい彼女の苦難は続く。

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朝晩が寒く、昼暑く

2009-04-28 22:17:18 | ひとりごと
 日中初夏の暑さだったりするのに、朝晩は冷え込む。雪が降った場所もある。
 こんな気候なので、体調管理が難しい。若い者でもそうだがお年寄りはもっと大変だ。
 先日、担当さんが急変して亡くなった。決して病気がない人ではないが、寝込んでいたわけでもなく、デイサービスにも元気に来られていた。それだけに、訃報を知ったときのショックは大きかった。近所からの情報でも、スタッフからの情報でも、新聞のおくやみ欄を見るまで信じられない気持ちだった。
 入院している担当さんも多い。入院までいかなくても体調の安定しない担当さんが多い。新型インフルエンザの恐怖も見逃せないが、心配である。
 どうか、これ以上体調を崩す人がいませんように。

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偏頭痛

2009-04-27 23:29:59 | ひとりごと
 またまた、頭痛である。午後からどんよりしてきたので、いわゆる「日より病み」かと思ったが、天気予報はしばらく晴れだという。ならば何の頭痛だろうと頭を抱えた。
 幸いあんまの予約が取れたので、家に来て貰う。待つ間、どんどんひどくなるので薬を飲んで、ヒーターの前で丸くなって目を閉じていた。
 今日は上半身はほとんど感じないくらいのこりこり状態だった。
 今は頭痛も治まったが、とりあえず安静にして眠ろう。
 

 明日は元気に更新します。おやすみなさい。
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珍客さま

2009-04-25 19:46:12 | ひとりごと
 ゆうべ遅くにキヨちゃんの姉から電話が入った。いつも通りの早口の鹿児島弁だ。すぐキヨちゃんに代わる。
 キヨちゃんが電話に出る。しばらく
 「ま~!ええ~!ほんま~?」
が続き、電話を切るとキヨちゃんは慌てて私に言った。
 「名古屋の○○ちゃん家族が明日来るって。一晩泊まるって。」
○○ちゃんとはキヨちゃんの甥っ子である。一番上の姉の子供。齢61歳。母親が鹿児島で独居生活をしているので、いずれは同居するつもりらしいのでまずはお嫁さんが母親と住むための帰郷である。
 名古屋を朝早くに出るというので、朝からキヨちゃんと買い物に。布団も干したかったが生憎の大雨。まあ、布団は夜出してから布団乾燥機にでもかけるか・・・ということになった。
 ごちそうもないので、キヨちゃんはお寿司でも作ろうかと、具材の下ごしらえだけして出掛けた。入院中の叔母を見舞って、大急ぎで買い物をして戻ると電話。朝出ると言っていた一行は夕べ真夜中に出たらしく、そこまで来ているはずだ・・・との叔母からの電話だった。
 慌てて部屋干ししていた洗濯物を乾燥機に。寄り道したのか、道が分からないのかなかなか着かない一行に、心配した叔母たちから繰り返し
 「着いたねえ?」
の電話。携帯電話番号を知らないと言うから、こちらから連絡出来るわけでもない。ひっきりなしに電話がかかると、一行からかかっても繋がらないのだけどなあ・・・と思うがつっこめない。
 そうこうするうちに、ようやく着いた。しかし、夕飯のつもりで準備していたので昼ご飯はない。とにかく何か出さなければとお茶やお饅頭を出しながら、お昼の段取りをキヨちゃんが思案していると
 「いやいや、長居はできない。今から鹿児島だから。」
と言う。へ~?泊まるのではなかったの?しかも真夜中に名古屋を出て四国に寄って、今から鹿児島?
 どうやら耳の遠いキヨちゃんシスターズの早とちり伝言ゲームだったようだ。誰一人泊まる話はしていないらしい。
 同級生に電話して近いルートを聞いた。
 「若いやつじゃないんやろう?フェリーがましやろう。てにゃわんぞ(手に負えない、大変)。鹿児島って、九州だけでも遠いし。」
とわざわざフェリーの時間まで調べてくれた。
 キヨちゃんはキヨちゃんで福岡の甥っ子に電話をしてルートを聞いた。結局運転に慣れているのと、ETCが安いのと、フェリーの空きや時間が不安なのとで、車でそのまま本州経由で帰ることになった。
 慌ただしく、父の墓参りもしてくれたが一体何時頃に着くのだろう。今夜は心配で着いたよの電話があるまで、キヨちゃんも落ち着かないだろう。
 しかし・・・。何だか疲れた。なんとも慌ただしい一日だった。
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どうして無くならない、親の身勝手の犠牲

2009-04-23 22:01:55 | ひとりごと
 大阪の行方不明の少女は最悪の結末だった。テロップでは「知人の男性」が容疑者だと報じられており、
 「ああ、顔見知りの犯行なのだ」
と嫌な気分になった。
 ところが、結局この男は母親の内縁の夫だった。そればかりか、3月から学校を休んでいたという。これはもう、殺したのが誰であれ母親も同罪である。
 何故だろう。どうしてこんな事件が後を絶たないのだろう。自分の子供が憎いはずはないと思いたいが、自分の子供を殴る男と暮らしたいと思うことが理解できない。まして、殺されてかばうのは・・・。かばうべきは子供の方ではないか。
 そして、犯人の男にも6歳の子供がいるという。この少年の行く末も心配になる。今はよく分からないかも知れないが、やがて自分が何者の子供なのか知る時が来る。どうか、罪のないこの少年を守ってくれることを祈りたい。
 親の身勝手の犠牲になった少女の冥福を、せめてお祈りしたい。罪深い大人達には厳罰をもって償って貰いたい。
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何年生?

2009-04-21 21:34:13 | ひとりごと
 担当利用者さんのお宅に訪問した。ご家族が中座している間に、本人(おばあちゃん)が話しかける。
 「あんた、何年生?」
・・・。若く見られたとは勿論思えない(笑)。
 「う~ん、学校はとうに卒業したんよ。」
 するとおばあちゃんはこう言う。
 「そうかい。学校卒業してお手伝いしよんじゃなあ。偉い偉い。」
もはや、幾つに見えているか聞く勇気がない。
 「で、あんた何年生?」
ここから、おばあちゃんのメビウスリングに入っていく。
 「えっとねえ、学校は卒業したんよ。」
 「そうかい。ほんなら、彼氏は出来たかえ?」
 ここで、切り口が変わってきた。
 「いや、彼氏できんのよ。」
 「じっくり選びなよ。焦ったらろくでもないのに当たる。」
・・・。じっくり・・・ねえ。
 「うん。かなりじっくり選び過ぎて・・・。時間かかりすぎなん。」
 ここで、私からも聞いてみる。
 「Tさんも、じっくり選んでご主人決めたん?」
すると彼女は笑顔で
 「じいちゃんは性格のいい人で、選ぶのに苦労せなんだ。とてもいい人だった。」
 「じゃあ、いい人だからすぐに決めたんじゃ。」
しかし、それには答えず
 「で、あんた何年生?」
とメビウスリングにはまっていった。
 現場を離れて、ケアマネージャーになってから、家族と相談することは多くなったが、じっくりとお年寄りと向き合うことが少なくなった。勿論担当する人とは関わっているが、こういう何気ない会話をのんびりとまったりとする事は少ない。久しぶりに、何だか幸せな気分だった。

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クリが死んでから・・・

2009-04-19 23:02:56 | うちのキヨちゃん
 うちのキヨちゃんは、クリが死んでしまってから私や父以上にペットロスの状態になった。最期まで看取った私には、ある意味「納得」があった。また、綺麗な死に顔を見て、父は父なりに受け止めた。
 しかしキヨちゃんは受け止めきれず、取り乱し長いペットロスになった。クリが死に父が死に、くろべえと私とのささやかな生活が始まり、ようやく穏やかな時間を過ごせるようになってきた。
 私はそろそろ犬を飼いたいと思うようになったが、キヨちゃんは頑なに受け入れられない状態だった。
 ところが今日少し出会いがあった。立ち寄った店で「里親さがし」をしていたのだ。普通こういう店での「里親探し」は最後の手段で、とにかく「貰ってもらう」ことを大前提にしている人がほとんどだが、その人は本当に犬を大切にしている方で、条件が揃わないと「渡せない」方だった。
 希望は完全室内飼い。サークルなどで庭も放し飼い。鎖はしてほしくない。
 家は半室内だったが、庭では放し飼いは無理である。その方の犬はどの犬も愛情深く育てられていて、自由なので鎖が無くても逃亡したり誰かに迷惑を掛けることはなさそうだが、私が飼うとなれば犬は好きな人ばかりでもないので、どうしても場所によっては鎖が必要になる。条件は悪いのだが、それでも飼う家を見てみたいとわざわざ家まで来てくださった。
 当然、キヨちゃんは
 「駄目、絶対いや。」
と途中からは涙目にもなっていた。でも、飼えば必ずキヨちゃんのためにもなると、確信はあった。そして、しばらくしてキヨちゃんも受け入れる気持ちになっていた。
 残念ながら、今日の時点では私の「里親」試験は保留である。長く抱いていたのでぬくもりが愛しかった。またようやく受け入れる気になったキヨちゃんが、また心を閉ざすことが気がかりだったが、帰り際
 「また来いよ」
と子犬に話しかけていた。
 縁があって家族になれるといいな。でも、もしもっと条件のいい人がいて、飼い主さんが心おきなく手放せるなら、それもご縁かな・・・とも思う。クリだって、くろべえだって縁だと思うから。

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リンゴの花

2009-04-18 21:46:40 | ひとりごと
 我が家のリンゴの花が満開だ。もともと「花リンゴ」が好きで植えていたのが、2メートル近くになった。このリンゴはとても小さく観賞用で食べられない。でも、花はとても綺麗だ。
 欲の出た私は大好きな「紅玉」の苗木を買った。花がきれいで、実までなったらうきうきである。
 リンゴの育つ土壌ではないと思ったが、桃と一緒に植えると実つきが良くなると書いてあったので、桃とアーモンドも買った。
 桃はもちろん、アーモンドもかわいいピンクの花をつける。そして、ちゃんと実もなった。しかし、リンゴはちっとも実が生らない。
 今年になってようやく気づいたことがある。リンゴは今花盛り。桃とアーモンドはとっくに散ってしまっている。これでは交配は不可能ではなかろうか?
 何となくうまい話に乗せられた感も否めないが、お花が綺麗だから・・・ま、いっか。

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しゃくなげ

2009-04-16 22:09:21 | じいとんばあ
暖かい 日差しの中で
目を細めて あなたは言う
綺麗なあ オラァこの花好きじゃ

庭の隅に しゃくなげ
なかなか 庭には出られないから
時には 携帯で映して見せて

ここに ここに 植えてくれ
ここなら 部屋から見えるから

貰ったお金で 苗木を植えた
なのに 咲くまで待てなかったね

咲き乱れた枝を切って
母は 墓に見せに行く
楽しそうに話したり
時には涙ぐむ日もあるけれど
今日は我慢が出来なくて
涙が 後から後から溢れ出す
嗚咽が 胸を締め付ける
あなたが死んで以来
きっと一番悲しい日で

母はすがりつくように

父ちゃん しゃくなげ
咲いたよ
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4月も半ば・・・

2009-04-14 22:23:53 | ひとりごと
 早いものでもう4月も半ばである。忙しい・・・。ちょっと疲れも出て、昨日は例の頭痛である。
 今年はもっとのびのびとやりたいことをやってやろうと思っていた。しかし、休日出勤や残業のあるうちは、予定もたてられないなあ・・・。
 忙しいとき、クリはものすごく甘えん坊になった。今はくろべえがそんな調子だ。毎日鳴いて朝晩一度は膝の上で甘えないと納得しない。
 早く軌道に乗って、のんびりしたいな。


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