みちのくの山野草

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Eテレ『100分de名著「法華経」』観逃す

2018-05-07 10:00:00 | 法華経と賢治
《『100分de名著『法華経』』(植木雅俊著、NHK出版)の表紙》

 過日(4月23日)、たまたまスイッチを入れたTV画面はNHK教育テレビの Eテレだった。そしてそれは法華経に関する番組だった。
 なかなか興味深い言葉が交わされていたのだが番組はすぐ終わった。私が観たときは既に終盤だったからであった。
 すぐ、新聞の番組欄で調べてみたならばその番組タイトルは『100分de名著『法華経』』だった。

 そこで、早速そのテキストを買いに近くの書店へ走った。その表紙がこのブログのトップに掲げた写真である。
 ざっと目を通してみると、宗教に疎い私のような者でも何とか読めそうなことを知った。

 さて、この表紙を捲ると見返しには、序に当たる「思想として『法華経』を読む」という項目があって、
『法華経』が古来「諸経の王」と呼ばれるのはなぜか。それは「皆成仏道」(皆、仏道を成す)、すなわち出家と在家の区別なく、男性と女性の区別なく、人間は誰でも一人残らず成仏できると説いているのである。そこのは、「原始仏教の原点に還れ」という一貫した思想が読み取れる。
            〈『100分de名著『法華経』』(植木雅俊著、NHK出版)〉
と書かれていた。
 私は意表を突かれた。「諸経の王」と呼ばれるということは何かで見ていて知っていたが、
    男性と女性の区別なく……成仏できる
と説いているということで、男女差別がなかったということをまず知ったからだ。ちなみに、この3頁後には「女性の名誉回復」という項目があり、
 女性蔑視の著しい当時のインドにあって、「八歳」で「畜身」の「女性」が成仏できると主張する『法華経』の思想は、まさに革命的であった。
と解説されていた。ならば、たしかに画期的なものであったであろう。

 そして意表を突かれた二つ目は、『法華経』には「原始仏教の原点に還れ」というスタンスがあるということにだ。ということは逆に、『法華経』が生まれる前は、仏教界では混乱と矛盾等が横溢していて、それを乗り越えて、止揚しようということで生まれたのが『法華経』であったと言えそうだ。この「原点に還れ」ということは、今とても大事なことであると感じた(それはもちろん賢治研究においてもである)。

 どうやらこのテキストで、私にとっては新鮮なことがいろいろなことが論じられているようで、目から鱗が落ちそうだと直感した。
 ちなみに、著者の植木氏はこの序を次に様に記して終えていたからなおさらにであった。
 
あらゆる人が成仏できると説いた『法華経』の思想を読み解いていくことにしましょう。

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