何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

断罪された「医療事故隠し」

2008-12-26 22:38:58 | Book Reviews
都立広尾病院「医療過誤」事件 断罪された「医療事故隠し」』 永井裕之・著、あけび書房、2007年10月20日

 医療事故でかけがえのない身内を失った遺族にとって「謝罪」とは何か。
 起きてしまった結果をについて謝られても、謝罪ではない。たいへんな結果になってしまったということは、第三者でもわかることだ。
 自分たちがとった行為について、非があると認めること。
 真実を明らかにすること。真実を明らかにしないことは、自己保身の態度であり、罪を軽く見せようとしていることでもある。

 たまたま起きてしまったように見える事故も、体制の不備が背後要因であるのなら、起こるべくして起きた事故である。直接事故に関係した個人に原因をおしつけるのではなく、システムや体制といった組織に問題があるとして、遺族に向き合うことが、誠実な対応として認知されると思われる。
Comments (2)
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