新・むかごの日記

高槻市に在住の、人間と自然が大好きな昭和1桁生まれの爺さんです。
出かけるときはカメラ連れ。
目標は毎日1記事です。

キョウチクトウ:夾竹桃(馬をも殺す)

2007-08-23 07:32:28 | 植物観察1日1題

少年時代に当時の人気作家佐藤紅緑の「夾竹桃の花咲けば」を読んだ記憶がありますがどんな話だったかまったく覚えていません。
花期が長く、サルスベリとならんで夏を代表するョウチクトウ:夾竹桃(キョウチクトウ科キョウチクトウ属)は、インド原産で江戸時代の中期に渡来したといわれる常緑の小低木で、観賞用として公園や庭に植栽されます。
和名は、細い葉が竹に似て、花が桃に似ていることからきていますが、花は白や黄、八重咲きもあります。
キョウチクトウ科の特徴として、花びらが回旋状にねじれています。花びらの中にあるレースのような飾りは、花びらの一部が変形した副花冠といわれるものです。よく見るとその中心部に毛糸の帽子のようなものが見えます。5本の雄蕊の先からのびた糸状の付属物が絡み合ったものです。原産地ではこの帽子をかいくぐって花粉を運ぶ昆虫がいるそうですが、日本にはいないので結実しにくいといいます。こうなると何のための綿帽子か分からなくなります。
茎を切ると出る乳液には強心性配糖体が含まれ、薬にもなりますが、葉や花も有毒で、道端で馬が食べて死んだという話があるくらいですからご用心です。