祝 恵子/花冠同人

祝 恵子の俳句ブログ

のしもち

2006-12-31 10:59:37 | Weblog
温かきえびのしもちを戴きぬ
のしもちを切る濡れ布巾おきながら
初雪や境界線の橋真中

初雪のふうわり降れば溶け早し
万両の赤を照らして樹の下に
生花買う迎春用の束の中

餅つきの用意湯気して食事処
杵臼の用意服着る犬も待つ

お隣よりつきたてのえびのしもちをいただく。いつも有りがたいです。
買い物の帰りに、湯気を上げた杵臼を用意してる食堂があった。一回目は搗き終わり臼はお湯で満たしてある。その傍には大型犬が服を着ておとなしくつながれていた。臼は石臼で、新しいようです。餅搗く姿もみたいな~と思いながら家路へ。
信之先生、正子先生、皆様、本年もいろいろとご指導を有難うございました。来年もよろしくお願い致します。

時雨

2006-12-28 12:41:50 | Weblog
数え日や一服しましょ無理をせず
よそさまのくしゃみは一回きりらしい
時雨傘ちよっと日の照る時をもち

数え日やパトカー点灯つけし街
冬の昼めだかは顔を見せもせず
年迫るごみに出されるフラフープ

2006-12-23 21:41:44 | Weblog
歳末売り車で向かう卸売り
鮪解体手際のよさに魅せられて
一本の鮪たちまち切り売りに

セロハンに包まれている実千両
冬日和回転焼きに列のあり
つきたての列に混じりてきな粉餅

中央卸売市場の歳末売り出しへ
マグロの解体は、何時見ても感心する。この切り売りに殺到。求めてきた鮪はお正月までは持たない。というより今日でなくなりました。
迎春用の生花や餅、まだ早いかなと買いひかえる。大晦日まで一般に開放されるようなので、又行くことにしよう。

炬燵

2006-12-21 10:30:21 | Weblog
炬燵には子らの画がきし絵を残す
筆記具に祖母の名書いた子十二月
冬ズボン2・3日干しおり子らの物

鶏鳴の寺より聞こゆ冬の路地
冬朝の淡き光に飛機雲も
師走街遺品のバック提げており

子供達が帰ってから10日以上過ぎているのに、今頃気がつきました。いかにぼんやり過ごしていたことかが。鋏や鉛筆削りに私の名が書いてあるのを発見。名前の<子>だけは漢字。誰だかすぐ分かりましたよ。以前、三角定規にお母さんの名が書かれているのを見つけて、名字が違うと不思議がっていた子です。ちゃんと間違わずにお祖母ちゃんの名字で書いてくれてます。

ちゃんちゃんこ

2006-12-17 12:57:17 | Weblog
ちゃんちゃんこ目線気にしてベランダヘ
冬紅葉たこ焼き提灯宮の前
天辺に黄葉残して宮の冬

クラスごと違う絵の入る冬のプランター
宮司掃く落葉は隅の境内へ
境内に園児の写真と冬の鉢

漬けおわる大根の葉の積まる畑

薬をいただきに30分かけて自転車で行く
神社は土曜日で幼稚園はお休み、ゆえに門は開らいていた。折角だからお参りさせて頂く。鳥居をくぐればすぐに園児達がどこかにお出かけ時の写真が沢山貼ってあり、チューリップの球根だろうか、プランターには(まだ芽が出ていなかった)可愛く各組ごとに違う絵が描かれて置かれていた。何本ものそびえる楠(だろう)いつまでも児ども達を見守っていることでしょう。

焼き芋

2006-12-15 14:40:10 | Weblog
雨に声混じるを聞きて風邪の床
一人居のほくほく焼き芋手の中に
葉牡丹の寄せ植え終える雨上がり

可愛いらし切手のセット冬の局
雨上がり枯木に歌う鳥の名は
冬紅葉日あたる道に吹かれゆき

11日夜突然、全身筋肉痛が起こり高熱となる。入院の事も考えて着替えを詰めて朝診て貰いに。時間が来ないと診てくれない。何のことはない。点滴して帰される。風邪らしい。帰りは一人、荷物を引きずって。13日には痛みも取れてくる。15日(本日)ようやく動きが取れるようになり、局や買い物、植残しの寄せ植えなどを、緩慢な動きだけど済ませる。

冬すみれ

2006-12-11 20:01:31 | Weblog
露天湯に冬雨うけて子と二人
しとしとと山茶花に雨湯気重し
冬座敷小灯つけて眠る子ら

呼びかける人材センター十二月
朝ごとの厨温度の寒きこと
冬すみれ隙間隙間に植えてゆく

土曜日、長女の子らが二人、お泊まりにくる。昼間は大型店で遊び、夕方街湯にいく。男の子はおじいちゃんと一緒。雨でも子は元気、露天湯につきあわされる。元気者でも下の子は寝るとき小さい灯をつけといてと言う。家でもそうなのかな~。
日曜日、長男一家が来て、子供達は4名となり一層賑やかになる。私共に不必要になった年賀状、2,3時間で息子達は自分たち用にさっさと作り上げてしまう。

師走

2006-12-04 23:21:25 | Weblog
電話鳴り駆けつける闇月冴える
冬の菊白き花々祭壇上る
冷えし夜に供花に囲まる姉のいて

仕付け糸つきし晴れ着の冬灯下
ふくよかに紅も入りて逝く師走
枯芒広がる雲につぶやいて

恐れたいたことが現実となる。義姉が召された。着物が好きだった義姉の為、着せようと探してきたお嫁さん、薄い紫のお召し、紋には白布が貼られたままで仕付け糸が着いていた。御主人(義兄)の晴れの日、一緒に皇居へ着ていく為に作られたのだろうか。又、涙がこみ上げてしまう。残された義兄のため、息子夫婦が一緒に住むと皆の前で、宣言してくれたので、安心する。