寒晴れ

寒晴れて京路の一歩踏みしめる
初午の日付鳥居に貼られあり
寒椿交番通れば鴨川へ

冬芽ぶく京の歩きのせせらぎの路
朱の鳥居めざす仲間と寒歩き
橘は冬囲いあり神宮庭
下駄の音素足に寒風さらしゆく


歩き会の今年の初詣は平安神宮でした。阪急四条駅から、鴨川を渡り、せせらぎの路へ、そこを歩けば辰巳大明神があった。芸者さんが詣でるところらしい。
メンバーには、大学時代を京都で過ごした方が何人かいらして、京の路はたのしい。

写真は辰巳大明神。

白鳥

白鳥の羽のびやかに飛沫あぐ
大小の冬鳥のいて昆陽池に
餌見れば身のすれすれにかもめ飛ぶ

寒の内温室の蝶へ手のひらを
白鳥を見し後子らは鶴を折る
暮れ早し一日子らと遊ぶ日は

新年会硯と筆を持ち出かけ

伊丹市の子供達と昆陽池で午前中遊ぶ。雪が足元に少し残る寒い日でしたが、白鳥達を見て池を一回りし、昆虫会館へ。温室の蝶は、いるいる何種類で何百いるのか顔や服に止まりに来る。カメラにも止まりました。子供達はこの場所が気に入り親が迎えにきても帰りたくないようでした。

春待

羽子板のケース収まる陶器店
いわれある井戸の竹蓋梅蕾む
一畝に一つ花咲き金盞花

白菜の列に結わえし藁のこる
春近し風を感じて鬼瓦
鬼瓦ふつふつ冬芽寺の空

春待たる得意気に背負うランドセル
白足袋の着付け終わりて美容室
春近し付箋貼る本送らるる

自分の書いた小説が載ったと、付箋付きの雑誌が届きました。来月には単行本も出るとのこと。頑張ってください。

水仙

みな咲いて水仙の名はテイタテイタ
返信は寒満月のことも入れ
五指くつした鳥の絵は伸び冬座敷

恵比寿講

数片のみどり葉散りて七草の日
初乗りバス細き路抜け曲がる街
冬菊の供えられたる街地蔵

みかん切りさりげなく枝に屋敷庭
裸木の天辺にはと揺らし去る
戎詣り裏に回れば鳥の鳴く

紙幣貼る鮪の巨体巫女の前
恵比寿講新笹古笹とすれ違う

通院の帰りに茨木神社のえびすさんに寄ってきました。
大きな鮪が奉納され千円札などが貼り付けてありました。

賀状

凧揚がる次々引き手変わる子ら
赤ちゃんのお披露目であり賀状くる
寒木瓜の盆栽展示のテント中

初生駒

廊下にも小さな靴ありお正月
遊び見る淀の向こうの初生駒
幼にも箸袋あり祝文字

オーバーを脱ぎ捨て空へ球を蹴る
お年玉子ら生き生きとした顔に
従姉妹等の久しく会うてお正月

屠蘇

明けましておめでとうございます
今年もよろしくおねがいいたします

黒薩摩いつもの二人屠蘇をつぐ
賀状みる一枚一枚とりて見る
国旗出す霙降り来る時もあり

境内の奉納蝋梅の盆栽
丑年の黒牛なでる初詣
境内に裸木もあり盆栽展

大晦日

予約せし焼鯛夫下げ大晦日
松ヤニを手につけ正月花活ける
晦日そば胡椒は友の送りしもの

菜園に長靴姿よ大晦日
新聞紙白菜切られ広げられ
吾が影もおいて冬菊撮っており
年つまる土手を歩けば鵯（ひよ）の呼ぶ