春なかば

三月尽廃校となるイベントへ
校舎奥まわれば紫木蓮が
桜見あぐ校門入れば家族連れ

校庭より土手見あぐれば春の雲
グランドの風船人形風遊ぶ
卒業生の屋台もありて春なかば

近くの高校がとうとうこの年の卒業生で廃校となる。そのイベントが「最後だよ！全員集合！」と銘打って、二日間行われた。卒業生の誰それのライブ、フリーマーケット、模擬店、吉本からのタレントライブ、落語家等々、賑やかでした。いつもは堤防から見下ろしている学校です。今日は学校より堤防を見上げています。卒業生やその家族、近くの方など、詰めかけていました。三駅より学校専用運行バスが出ているようでした。

立雛

立雛も飾らる中の宝鏡寺
等身大女雛座りて座敷の間
花冷えの京の寺へと路地曲がる

若宮の聞きしうぐいす鶴亀の庭
鶯鳴く門をくぐりて寺の庭
京の街枝垂れ桜の瓦紋

歩き会は京都の宝鏡寺、人形の寺へ。（天皇陛下ご即位２０年、ご成婚５０周年奉祝記念）。
昨年ドラマで記憶に残っている「篤姫」は１３代、和宮様は１４代将軍への降嫁のお輿入れだったと思います、この和宮様が、幼少の時に過ごされた寺であるようです。
沢山のひな人形が飾られた部屋々、お庭では街中なのに鶯が鳴いてました。幼い和宮様も遊びながら鶯の鳴くのを耳にされたのだろうな～と思ったことでした。

彼岸

彼岸会は極楽門を通り抜け
お彼岸や露店の道を僧のゆく
お彼岸の境内で売らるたこつぼ

桜蕾む五重塔と飛行雲
春日受く大そろばんも売り物に
満中陰報のきて知る彼岸の日

２１日、お彼岸に天王寺の一心寺さんへ。お参りの後はいつも四天王寺さんに寄ります。春季彼岸会と大師会が重なってか露店も多く、大勢のお参りの人でした。

雪柳

水溜まる石臼に触れ雪柳
帽子飛ぶ野蒜を見つけうつむけば
野花にも触れて揺らしてつくし摘む


摘まずおくぽつんと一つある土筆
クロッカスふわっと膨らみ花咲かす
鉢並ぶ色つきだした君子蘭

卒業式

校門に集いて去れず卒業生
チューリップ一本抱く子ら卒業す
空に揺る木蓮真白影揺らし

蕾付く鉢植え選ぶ山桜
山桜日ごとに蕾ふくらまし
うららかや釣り人ルアーを定め投ぐ

雲雀

木蓮の空に紅色散らしおり
白木蓮早くも散りて二三片
咲ききって散る花のあり白木蓮

菜の花や作業の服も軽くなり
雲雀鳴くゴルフアー達は芝の上
菜の花を洗えば花の黄水に浮き

朧月

めくる子の飛び出す絵本春座席
月朧各駅停車に乗り換える
乗り継いで今は自転車朧月

三月の万博だより丹念に
先生と園児数人花粉症
桜芽吹く公園黙して歩く人

それぞれに膨らむ蕾君子蘭
君子蘭蕾ふっくら日差し浴び

白木蓮

触れそうに洗濯物と白木蓮
白木蓮開きし花をかいでみる
若枝も古枝も花付き梅の咲く

探梅行予報通りの雨となる
豌豆の花芽を待ちぬプランター
買い物の一つの袋に桃の花

我が家の二階ベランダの鉢植え白木蓮。

ヒヤシンス

ヒヤシンス時には揺れて吊りの篭
青草のまじる土筆を袋から
シクラメン傷みし花茎捩りとる

土手の土筆