祝 恵子/花冠同人

祝 恵子の俳句ブログ

冬の鵙

2008-11-30 17:48:59 | Weblog
銀杏の黄突き当たれば屋根越え輝く
冬の鵙声色かえてまたも鳴く
我が町を明るく包む冬茜

喪中来る同時退職したる友
法事済む冬の生駒に手を合わす
ねぎ摘みて夫はさしだす朝餉用

このところ私の楽しみだった鉢植えを、1/3主人が野菜用にして、私の手出し口出しを封じることもしばしば、この分では近い将来、我が家は野菜専用の鉢になるかも。
 
堀佐夜子さん宅の石蕗の花。

冬の晴れ

2008-11-25 12:20:22 | Weblog
冬の晴れ屋上みあぐ観覧車
うさぎ形冬のりんごは皿にのり
窓辺より寒さ入りくる病棟の
灯油売りメロデー流れくるベット

五日間大阪の病院にお世話になってきました。
待合室4階から見上げる駅前ビル屋上の赤い観覧車は、
青空に浮いてゆっくりと動いていました。

冬すみれ

2008-11-16 18:40:22 | Weblog
冬すみれ小さき花つけくっきりと
裏窓の田圃の先の冬紅葉
忘年会幟立ちだす街ゆけば

□高橋正子先生選
 【特選/5句】
    ★石蕗の花水辺に見つけまた見つけ/祝恵子
         石蕗の花が水辺にあって、互いに照らしあう
         ように咲いている。一箇所かと思うと、
         また別のところにも石蕗の花がある。
         しずかな明るさがいい。(高橋正子)

好きな句 (村井紀久子様)
   いびつなる個々を転がしラ・フランス/祝恵子
         卓上のラ・フランスを見たら転がしたくなり
         ますよね。楽しい句ながら、いびつなる個々
         に深読みをしております。

好きな句 (多田有花様)
   いびつなる個々を転がしラ・フランス/祝恵子
         お友だちから送られてきたのか、あるいは
         お取り寄せか、ラ・フランスはでこぼこと
         した無骨な外見ですがクリーミーで芳醇な
         味わいが素晴らしいですね。

お隣のぴらかんさす。

ラ・フランス

2008-11-13 23:48:27 | Weblog
丹波産黒枝豆を茹でもらう
黄色なる枝葉つきゆず棘を切る
たわわなる柚を切る音友の庭

南瓜のどんと収まり宅急便
唐辛子干され砕かれビンの中

卓上に送られてきしラ・フランス
いびつなる個々を転がしラ・フランス

お友達より茹で黒豆や、柚、南瓜、ご主人様お手製の唐辛子などが届く。感謝です。

鰯雲

2008-11-08 20:23:38 | Weblog
冬近し友と水辺を巡りくる
草の花摘みて友との帰り道
鰯雲太陽の塔を下に置き

傘を持つ観察の森案山子立つ
角度変え友をねらって秋桜
竹の春それぞれの思い胸に秘め

枯葉踏み三人語ろうスズカケの路
石蕗の花水辺に見つけまた見つけ
清楚なる白の山茶花咲き始め

11月6日、中学の友人二人、兵庫県三田、舞子より来てくれる。淀川の水辺へ行き、水草を引き寄せたり、釣り餌の美味しそうなことを釣り人に声を掛けたり、午後よりは万博記念公園で遊ぶ。18000歩。楽しみました。

万博公園スズカケ(プラタナス)の路


猫じゃらし

2008-11-04 20:24:05 | Weblog
猫じゃらし触るれば弾く色となり
行けば堤防鉄塔下の秋桜
二人して柿もぐ姿楽しげに

■花冠ネット句会□高橋正子先生選
【入選Ⅱ】
  ★距離計を付けてペダルは秋の街/祝 恵子
      自転車に距離計をつけて、ペダルを漕ぎ、軽快に距離を
      伸ばす。秋の街が効いて、颯爽としている。(高橋正子)

■花冠ネット句会□高橋正子先生選
【入選Ⅱ】
  ★木の実拾う納骨儀式済みてより/祝恵子
      納骨のあとの、一区切りした思いで、墓地に落ちている
      木の実を拾った。死という重い事柄から、少し抜けて
      日常へと返る気持ちがそうさせたのであろう。
      いとおしく思える木の実である。(高橋正子)

草種

2008-11-04 19:54:33 | Weblog
山も少し彩づきましたと麓人
背の丈を越えるものあり秋桜
ひつぢ田の所どころに水たまり

草種の弾いて鳥の撮れる位置
根がかりを揺する釣りの子泡立草
切り束ね小菊の花をささげくる


変わり花のコスモス