祝 恵子/花冠同人

祝 恵子の俳句ブログ

石榴

2006-10-29 19:50:54 | Weblog
縦に線入りて石榴の実は弾け
浅瀬うねり広げて進む秋の鯉
花芒対岸までの淀の幅

土手に揺る黄金となりてねこじゃらし
草焼かれ赤ピーマンの焼け残る
秋の蝶黄をゆらしてはもどりくる

秋うらら手をふる子らの遠ざかる

淀川河川敷を歩く。ソフト、野球、サッカー、テニスと賑やか、日曜日で暖かな日です。蝶の白や黄が舞い、とてものどかです。ねこじゃらしが、黄金色をしてかすかに揺れてます。
お見舞いに行く途中で孫達が寄り、小一時間旋風を残して去りました。


秋日和

2006-10-26 23:07:11 | Weblog
水槽の水を変えおり秋日和
葦の花車窓をたたく土手の下
辻見ればよく揺れており秋桜

団地にも干し柿吊しある一階
秋晴れに舟のクレーンは高く伸び
ビンゴゲーム新米二キロ当て持ち来

秋の旅

2006-10-22 22:32:18 | Weblog
語らいて景色を愛でて秋の旅
共に年重ねて姉妹の秋の旅
出島には心地よき風虫の声
クルージング紅葉少し混じる丘
雨にうたる宮殿の庭秋そうび
秋ともし煉瓦の街に小雨降る
長き夜にホテルで聞きしコンサート
秋うらら絵本のような街歩く
秋昼餉長崎にあればチャンポンを

私共と福岡の妹と合流して長崎のハウステンボスで二泊する。

案山子

2006-10-18 18:01:03 | Weblog
引きずって案山子連れくる校庭へ
刻まれし新藁ほこほこ田に散らし
冬瓜の泥つき重く袋手に

約束の待つ日近づく秋の旅
鵙の鳴く朝夕来ては声のこす
堤防の提灯灯入り秋祭り

郵便局から出ると子供達が列をなして学校の方へ曲がっていく。
一人は案山子を引きずっている。子供達が来た方にいってみた。
大人の方が3,4人いらしたが、稲はなくなっていて、刈られた後でした。
そういえば案山子が3人ほど立っていたな~。子供達の作った案山子だったのかな。
この田でほかに何らかの体験をしたのかと思いながら後にした。

秋空

2006-10-15 19:54:05 | Weblog
10月14日幼稚園の運動会へ
秋天に飛び立つ飛機と万国旗
鼓笛隊園児の演奏秋空へ
賑わいの校庭に花秋薔薇
初物の柿は楊子で運動会

街の中鮭一匹を下げかえる
さわさわと風触る音よ秋深む

伊丹の幼稚園の運動会に行く。伊丹空港があり、ひっきりなしに飛行機は離陸する。
いつも眺めている大空の飛行機と違い、窓から顔は見えないまでも、姿、形、色は綺麗に見える。
飛び上がり上空に向かう大きい飛行機にそのたびに目がいく。
ここに住む人は平気な様子で、気にもしていない。我が子、我が孫の応援に打ち込んでいた。
600名の園児と聞く、小学校の校庭を借りての私立の運動会でした。

秋風

2006-10-12 15:34:18 | Weblog
秋風吹き童謡の歌口ずさむ
靄晴れて右手に生駒はっきりと
信号機に作業のクレーン秋の雨

我が町へ入れば金木犀の香を
田の端の稲まず刈らる人の手で
さつまいもほれぼれする赤届く朝

お見舞いに生駒山裾の瓢箪山の病院へ。近鉄線に瓢箪山駅はある。朝からの雨、山はいいな~と車から仰ぎながら、靄がかかり又薄れてゆく景色を眺めてすすむ。
夕方、橋を渡り我が町へ入ると、不思議と金木犀の香りが漂ってきた。

秋虹

2006-10-07 22:40:21 | Weblog
日の差して窓辺のすすき花ひらく
秋茄子を残し畑の耕され
我が町を秋虹包み橋渡る

今日は朝からおかしなお天気で、霧雨が降ったりお日様が出たりの繰り返しでした。少し遅く出たので、地下鉄まで送り、帰り道、淀川を渡る手前で、薄い虹が町を包んでいた。橋を渡り虹の我が町へ帰った。

お月見チャット句会10月6日

2006-10-07 22:09:59 | Weblog
お月見チャット句会10月6日

歯の麻酔うたれ無月の窓を見る
すすき折り高低つけて食卓へ
芋の露微妙にとまる葉の傾げ

歯が欠けて早めに夕食をして歯医者さんへ。治療椅子に座り、青空が少し見えていたのに徐々に厚い雲にふさがれていくのを窓で眺めながら、6時からのチャツト句会の満月は残念ながら見えないな~。
帰り道、薄が刈られていたので、声かけて持ち帰る。その場で適当な長さに折ろうとするがなかなか折れない。麻酔で唇や鼻が引きつっていて知り合いに挨拶ももごもごとなる。6時過ぎに帰宅。投句が始まっている。
11時前、句会も終わり外に出ると、流れる雲間に満月が見える。金色の輪っかに囲まれて、美しい。