平岩駅は、新潟県に入って最初の駅である。
既に分水嶺を越え、駅の標高も264mと、随分低くなってきた。
駅は深い雪に覆われ、人影もないが、駅前には小さな集落も見えている。
ここは姫川温泉の最寄り駅で、徒歩なら10分ほどの距離と言う。
沿線各地には秘湯と言われる一軒宿が多い中、当地には一寸だけ賑やか
に複数の温泉宿があるらしい。
太古より地殻変動の影響を受け続ける姫川は、時に大変な暴れ川と成り、
幾度か大きな災害をもたらしてきたが、平時に見れば、その名の通り穏や
かで、優しく流れ下っている。
線路はそんな渓谷に沿って北上するが、途中の中土と北小谷、平岩と小滝
の間には、25‰と言う急坂下りも有る。
車窓は豪雪地帯である中央地溝帯(フォッサマグナ)の谷間である。
自動車で言えば、60~70㎞ぐらいのスピードであろうか、列車は速度を
抑え、鉄輪を軋ませながら、右に左に小さなカーブを何度も繰り返し、
ゆっくりゆっくりと進む。
途中大小幾つものトンネルを抜けるが、この区間でのトンネルが占める
割合は、ほぼ3割と言う。
トンネルを抜け、まぶしい視界が戻ると、そこは抉られた谷底を流れ
る姫川である。
川岸に迫る厳しい山肌を覆い尽くす白い雪景色で、そんな中、発電所や
護岸壁、国道のスノーシェードなどの人工物が幾つも通り過ぎていく。
殆ど人家の乏しい山と川の雪風景だ。
厳しい地形と、そのゆっくりとした流れが創り出す見事な景観が相ま
って、この雪景色は見応えが有り、飽くことも無く車窓を楽しませてく
れる。これも大糸線の大きな魅力の一つとなっている。(続)
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既に分水嶺を越え、駅の標高も264mと、随分低くなってきた。
駅は深い雪に覆われ、人影もないが、駅前には小さな集落も見えている。
ここは姫川温泉の最寄り駅で、徒歩なら10分ほどの距離と言う。
沿線各地には秘湯と言われる一軒宿が多い中、当地には一寸だけ賑やか
に複数の温泉宿があるらしい。
太古より地殻変動の影響を受け続ける姫川は、時に大変な暴れ川と成り、
幾度か大きな災害をもたらしてきたが、平時に見れば、その名の通り穏や
かで、優しく流れ下っている。
線路はそんな渓谷に沿って北上するが、途中の中土と北小谷、平岩と小滝
の間には、25‰と言う急坂下りも有る。
車窓は豪雪地帯である中央地溝帯(フォッサマグナ)の谷間である。
自動車で言えば、60~70㎞ぐらいのスピードであろうか、列車は速度を
抑え、鉄輪を軋ませながら、右に左に小さなカーブを何度も繰り返し、
ゆっくりゆっくりと進む。
途中大小幾つものトンネルを抜けるが、この区間でのトンネルが占める
割合は、ほぼ3割と言う。
トンネルを抜け、まぶしい視界が戻ると、そこは抉られた谷底を流れ
る姫川である。
川岸に迫る厳しい山肌を覆い尽くす白い雪景色で、そんな中、発電所や
護岸壁、国道のスノーシェードなどの人工物が幾つも通り過ぎていく。
殆ど人家の乏しい山と川の雪風景だ。
厳しい地形と、そのゆっくりとした流れが創り出す見事な景観が相ま
って、この雪景色は見応えが有り、飽くことも無く車窓を楽しませてく
れる。これも大糸線の大きな魅力の一つとなっている。(続)
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