渡し場から続く街道は、川口町、江戸町を経て、春日神社から少し進ん
で片町に入る。そこには公園風に整備された場所があり、左手に500m程
現存する「桑名城城壁」を見る事が出来る。
堀川の東岸に当る場所で、桑名城三の丸を固めていた城壁の一部である。
積み石の状態は、野面はぎ、打ち込みはぎと呼ばれる乱積みという。
ここからは良く見えないが、堀川の東が桑名城址である。
三方を海に囲われて建つ美しい城で、その形から扇城とも呼ばれていた。
幕末期に幕府方として戦ったため、明治に入ると城は廃城となり取り壊し
となった。城跡には神社や市民プールがあるが一帯は九華公園として整
備が進んでいるという。
この辺りは船だまりとなっていて、幾艘もの船が舫われていた。
海と通じる堀川は、嘗ての川湊らしく、荷船で賑わったを往時を彷彿さ
せている。その先で東海道は行き止まりとなり右折する。
その角に江戸日本橋から京三条大橋を模した「歴史を知る公園」がある。
お堀の一部を埋め立てて公園にしたらしい。
西に向け進路を取ると京町で、北側に石取会館があり、その先の南側
に「桑名市博物館」がある。石取会館は旧四日市銀行桑名支店の建物で、
市に寄贈されたのを機に、国の重要無形文化財に指定された「桑名石取
祭」を紹介する建物に利用されている。
一方「桑名市博物館」は、三重県では最初の市立博物館として開館し、
地元の歴史や民族・民芸や地元の万古焼などを中心に展示している。
この角にも東海道の古い道標が残されている。(続)
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