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a trip to Nara ―museums & ruins 4

2015-06-01 | trip
藤ノ木古墳出土 金銅製履レプリカ
奈良県立橿原考古学研究所付属博物館

 明日香村の西隣、橿原(かしはら)市の神武天皇陵の近くに考古学研究所付属博物館があります。附属となっているので、こじんまりしているのかと思っていましたが、大きくて立派な博物館でした。駐車場も観光バスが止められる広いスペースで、無料です。入館料は400円ですが、特別展開催中は特別展料金になります(常設展だけ見ることはできません)。私が訪れた時は『継体天皇とヤマト』展をやっていました。
 第25代武烈天皇に子供が一人もいなかったため、最初大臣と大連は丹波国にいる14代仲哀天皇の5世の孫を迎えようとしましたが逃げられて、再度協議した結果、越前国高向(福井県坂井市)にいた第15代応神天皇(父はヤマトタケルの息子・仲哀天皇、母は女傑・神功皇后)の5世の孫、男大迹王(おおどおう)を天皇に迎えた、という即位の経緯が『日本書紀』で細かく説明されている継体天皇。その出自や最初の妻・目子媛(めのこひめ)が尾張国(愛知県)出身などということから、地方の豪族との関係でも注視されています。
  
 入ってすぐのエントランスホールに、眩いばかりのキンキラ金の靴「金銅製履」が展示してありました。博物館内は撮影禁止ですが、このエリアは大丈夫、展示品はもちろんレプリカです。奥にはフリーゾーンが設けられ、中庭を眺めながら休めるソファもありました。そのゾーンの隅に、2メートル以上ありそうなビッグサイズの円筒埴輪が展示してありました。その時は、レプリカを作るにしてもこれはちょっと…なんて苦笑していたのですが、常設展示室で埴輪を見て、本当にそのくらいの巨大埴輪があったことを知りました。『日本書紀』によれば、垂仁天皇が亡くなった叔父の埋葬時に、陵の回りに生き埋めにされた多くの殉教者が泣き苦しむのを見て、余りに惨いから止めさせ、皇后の日葉酢媛が亡くなった時、近習の野見宿禰(のみのすくね)の提案で、出雲国の職人を呼んで造らせた土物(はに)を人や動物の代わりに立てたのが始まりだそうです。この博物館の埴輪展示コーナーは必見です。
 そして、目を引くのは、男2人のミイラ遺体が埋葬されていた藤ノ木古墳の出土品コーナー。エントランスホールの金銅製履の本物が展示してありました。履だけでなく、同じくキンキラであっただろう金銅製冠も含め、本物の出土品を見ることが出来ます。資料が豊富なのでじっくり時間をかけて見学したい場所です。また、ミュージアムショップも充実しています。ミニチュア埴輪や勾玉アクセサリー、三角縁神獣鏡を模した手鏡など、手軽な値段で販売していました。10cmほどの飾り馬が680円、勾玉(天然石)チョーカー670円、手鏡は直径6cmくらいのものが1,515円でした。鏡はちょっと高いですかね。35g入りの古代米は、県下のお土産店にありますが、飛鳥駅前の産直市場で各150円で購入しました。
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