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a trip to Mozu Ancient Tumulus Clusters 1

2015-11-07 | trip
堺市役所21階展望ロビーから見えたあべのハルカス

 歴史の教科書で何度も見てきた世界最大のお墓「仁徳天皇陵」。せっかく日本に住んでいるのだから一度はこの目で見てみたい―と思い立って、大阪府堺市の百舌鳥古墳群を見学してきました。数か月前から下調べをして、仁徳天皇陵の前にある公園の中に白い高層タワーを見つけたので、そこから古墳を見渡すことができると期待したところ、そのタワーは単なる記念オブジェ的なもので昇れないと解りがっかり。
 かわりに、南海電鉄の堺東駅前にある市役所の展望ロビー(年中無休、無料)から古墳群が見れるというので、到着してまず向かいました。
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 ↑左画像が、仁徳天皇陵古墳を中心とした百舌鳥古墳群の一部。森のようにこんもりしている左側が後円部、右側が前方部。画像中央の白い建物のある辺りが、大仙公園。その右に履中天皇陵古墳。仁徳陵の後円部の奥に、御廟山古墳が見えます。まだ小さな古墳(といっても結構な大きさ)がたくさんありますが、展望ロビーから見分けるのは苦しいです。ロビーの東側の窓からは、一番近い位置にある巨大古墳、反正天皇陵が見えます(画像右)。右手が前方部です。
 まずは、反正天皇陵を目指します。市役所の向かいにある観光案内所でレンタサイクルを借りて、地図を片手に住宅街の細い道を進みました。
   
 古墳めぐりのルートの道は、色分けしてあります。閑静な住宅地の中に、反正天皇陵の遥拝所を見つけました。18代反正天皇は、淡路島出身。生まれつき歯が一本の骨のようになっていて、瑞井(みずのい)という井戸の水を産湯に使ったので、瑞歯別皇子(みつはわけのみこ)と名づけられたと『日本書紀』にあります。統治期間、特に何もなかったようで、数行の記述しかありません。
 反正天皇陵から仁徳天皇陵まで少し距離があるため、近道するのにルートを外れ住宅地の路地を南に下っていると、赤レンガの廃墟っぽいものを見つけました。古い貯水池の跡でした。
  
 そこから更に路地を通って大きな通りに出ようと思ってのですが、ちょっと方向を間違えてウロウロしていたら、「竹内街道」という道標を見つけました。竹内街道!日本書紀にも出てくる、日本最古の官道の一つ。堺の東方にある二上山の竹内峠を越えて奈良県葛城市に出る街道で、壬申の乱にも使われたという道です。今はアスファルト敷きの生活道路ですが、私の脳が急に過去を遡りし始めて、くらくらしてしまいました。こんな時にタイムトリップはしてられません。気持ち新たに、仁徳天皇陵の遥拝所を目指します。
 仁徳天皇陵の後円部の西側から周濠に沿って行きましたが、途中小さな古墳の横をいくつか通り過ぎました。仁徳陵は、二重の濠があるので、木々と堀の水しか見えません。学校の手前から古墳の周遊道に入れました。所々に万葉集の歌碑が立っていました。前方部分の角を曲がると大きな道路にでました。さらに進むと、遥拝所が。道路を挟んで反対側は大仙公園。
   
↑画像左から2番目は、市役所展望ロビーから見た仁徳天皇陵古墳。さすが一番の観光地だけに、ボランティア・ガイドさんがいっぱいいました。
 ルートとしては、遥拝所から向かい側の堺市博物館へ行き、大仙公園を突っ切って履中天皇陵へ、いたすけ古墳でタヌキを見てから御廟山古墳へ行き、再び仁徳天皇陵へ戻って東側を走って戻りましたが、話のつながりから、仁徳天皇陵の東側を先に書きます。
 南京錠が掛けられているのは、仁徳天皇陵の前方部分の東側。陵墓のお手入れをする時、ここから入るのかしらん…と思いながら自転車を走らせていると、道路工事にぶつかりました。「気を付けてぇや」と工事のおじちゃん。こういう時、大阪に来たな~と感じます。難なく工事現場をすり抜けて暫く行くと、「ううん!」という男性の大きな咳払いのような声が周濠の柵の中から聞こえました。
 え?まさか。自転車を止めて後ろを見ても誰もいません。東側の堀の幅は2メートルあるかないくらいなので、柵を越えて堀を渡る事はできなくもないです。目を凝らして茂みの中を見ても、人の気配はありません。遥拝所のガイドさんが、昔は古墳にタヌキや鹿がいたことがある、と言っていましたが動物らしい生き物も見えません。なんだかちょっと不気味でしたが、それからは周濠の茂みから目が離せませんでした。道は三国ヶ丘駅の近くで、左へカーブします。後円部分に来て、さらに堀の幅が狭くなりました。そして画像の一番右のような、入れそうな場所がありました。でもよく考えたら、仁徳天皇陵の堀は二重周濠だから、渡れても堀と堀の間の場所しか行けないんじゃないか?いや、でも、間の場所でも十分幅があって広いから、誰かが住んでいてもおかしくないな…などと考えながら、レンタサイクルを返しに行きました。
 
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