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a trip to Nara ―tumuli 4 (+stone structures)

2015-05-22 | trip
初代天皇 神日本磐余彦天皇 かむやまといわれびこのすめらみこと(実名:彦火火出見 ひこほほでみ)
神武天皇陵の遥拝所

 もと来た道を戻って、天武持統天皇陵の駐車場から県道209号を数分走ると、高松塚古墳公園の無料駐車場が左側にありました。午前10時近くでほぼ満車。反対車線の駐車場は観光バスが何台か止まっていました。
  
 高松塚古墳といえば、石槨の彩色壁画で有名です。数年前、現状保存していた壁画の劣化が激しい事が判明して問題になったのも記憶に新しいです。現在は、古墳もすっかり綺麗に成形され、小山一帯が整備された公園になっていて、遠足の小学生や中学生の団体で賑わっていました。公園入口に園内地図看板が立っているのですが、近くまで行くとどっちの道を行くのか分からなくなってしまいました。向かってくる小学生に聞いても、同じように「わからない」と言われる始末。何とかたどり着いた古墳から、壁画館へ行くにも、案内表示がないので大人の観光客に尋ねるも逆に聞かれてしまうはめに。結局、古墳正面からすぐの目立たない場所にありました。
  
250円払い入館しましたが、展示室は一つで壁画の再現模写や石槨レプリカや、盗掘から免れた少ない副葬品のレプリカが薄暗い中に展示されているだけで、やや物足りなさを感じました。帰りは、芝生広場を突っ切って、駐車場まで時間短縮。 再び県道209号を飛鳥駅方面へ向かい、駅前交差点を右折して国道169号へ出ます。北上してすぐの信号を右折して細い道へ入って、途中左折して直進すると突き当りに欽明天皇陵があります。
   
 その即位からして謎の多い第26代継体天皇。その嫡子・欽明天皇(聖徳太子こと厩戸皇子のおじいさん)の御陵は、平地にありました。ヤマト政権の中心地・飛鳥のお膝元、明日香村で唯一の前方後円墳というのも意外でした。
欽明天皇陵の駐車場の手前(一番右の画像の右側)に吉備姫王墓があります。
  
 2人の天皇の生母だそうですが、ここを訪れたのは、このお墓の敷地内にある謎の石造物を見るためでした。見た目から「猿石」と呼ばれている奇妙な人型石造は、お墓の柵の中に置いてありました。元々は、欽明天皇陵の近くの水田に埋まっていたものを、江戸時代に掘り出して安置したそうです。確かに猿に見えるのが1体ありますが、他はしゃがんだ人物に見えます。しかも2体はわざと陰部を見せているような格好です。いつ誰が何のために、このような物を造ったのでしょうか。そして、埋めてしまったのでしょう。飛鳥の謎の石造物…もっと解明されてほしいです。
 国道169号に戻って、橿原神宮方面へ向かいます。橿原神宮自体は、1890年明治23年に明治天皇によって創建された新しい神社なのでパス。隣接する初代天皇・神武天皇陵を訪ねました。駐車場から玉砂利を踏みしめて行くと、広い遥拝所の正面に大きな鳥居が見えました。実在するか定かでない天皇―『日本書紀』だと神武天皇即位は西暦紀元前660年(縄文時代後期)―の御陵とされる古墳ですが、とても巨大で威圧感がありました。
 弥生時代にもなっていない時代に、古墳が造られたはずないので、この古墳が神武天皇陵ではないのは明らかだと思います。では、本当は誰のお墓なのでしょうか。日本の歴史の真実を知るためには、天皇陵の学術的発掘調査が必要だと、しみじみ感じました。
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