スターアニスの 『大和路 里の光彩』

アーカイブ中心の風景写真、趣味の書・刻字など・・いろいろと楽しんでおります。

莫山さんが惚れた「書」を訪ねて ①

2007-08-26 00:43:19 | 魅せられた「書」探訪
私は、莫山先生の書かれる「字」と「生き方」が好きだと、既に述べた。

本屋に取り寄せを頼んでいた先生の「野の書」(昭和40年発刊)と「書百話」(平成5年発刊)が、昨日届いた。
42年前に書かれた「野の書」は、近畿地区の神社仏閣や道端にある88個の扁額や石碑に書かれた文字の素晴らしさを歴史観に生活観を加えた軽妙な話し言葉(?)で紹介されている。


ということで、今回から何回かにわたって、私の好きな幾つかの文字を紹介しょうと思います。

決して、私は「書」にたいして造詣が深いわけでもなく、ただ単に美しい・趣のある文字を見るのが好きなだけであって、「文字」の持つ力強さと優しさをお伝えできればと思いますが・・・。

まずは、明日香村の「石舞台公園」入り口に建つ石碑。
「特別史跡石舞台古墳」と彫られている。この文字は莫山先生の師匠・辻本先生の揮毫されたものとか。
唐代の楷書であって野性味があり、オリジナルな力感を宿していると言われている。

撮影したのは、午後2時頃。逆光のため彫っている文字がもうひとつハッキリしない。莫山先生が撮られた42年前より石の腐食も進んでいるのかもしれない。

何年か前までは、「石舞台」を囲む樹木の生垣越しに、蘇我馬子の墓といわれる巨石が見えたものだが、今は入場料を払い園内に入らなければ巨石は見れないのだ。

石碑は、入り口の受付所手前の道路側に樹木に囲まれて、建っている。 だから入場料が要らないのだ。


「特別史跡石舞台古墳」の文字は、莫山先生の師匠・辻本先生が揮毫されたものとか。



石舞台の前にあった蓮畑。休耕田を利用されているのかなぁ?


石舞台から西に下りたところにある道標。明日香村島庄の曲がり角。お堂の前に目立たぬように建っている。
この文字もちょっと見にくい。
やはり石も歳を重ねるとやせ細るのか。文字の掘りが浅くなってきている。

梵字・漢字・カタカナ・ひらがな・変体仮名と五つの種類の字を使っている。
面白い組み合わせです。
「右はよしの」「左たふのみね」。
昔の人は、この道路標識で、「吉野方面」「多武峰方面」に向かったのだろう。


梵字の下に「右はよしの 左たふのみね」と書かれている。


小さなお堂の手前に道標がある。


4 コメント

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Unknown (ヒキノ)
2007-08-26 09:03:47
みちしるべ・・・ありますね。今は道路拡張なんかで工事中は避難するようですが、また元の場所の通行の邪魔にならないところに戻されるようです。
前に滋賀の木之本で京への道と関が原への道を分けた石標を見つけたときは嬉しくなりました。
大概は高温多湿の日本では風食が進んで読めませんね。
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Unknown (なりちゃんじいじ)
2007-08-26 12:53:58
こんにちは
扁額の文字や道標のような大昔の文字(漢字)に興味があります。石碑や扁額は本物で紹介していただけるんですか?期待しております!
ですがまた無理をして腰を痛めないようにしてください。
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Unknown (のび太)
2007-08-26 15:10:04
のび太は、書に関してまったく知識がないのですが、扁額や道標について勉強させて貰っています。道標は、現代で云うと案内標識なのでしょうが、ネットでみると奈良が多いとか、相当、旧いものなのでしょうネ・・・東北にも在るものなのか、興味を覚えます。
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Unknown (KY)
2007-08-27 20:48:19
こんばんは。書は良く分からないのですが、上手なのを見ると、こんなのに、書けたらなあと思います。
石に彫るのはすごく難しそうですね。
蓮の花、とても綺麗!昨日通りかかって蓮畑を見たのですが、帰りに撮ろうと思っていたら、暗くなって撮りそびれました。(-_-;)
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