スターアニスの 『大和路 里の光彩』

アーカイブ中心の風景写真、趣味の書・刻字など・・いろいろと楽しんでおります。

円盤と六角柱はアートだ! ④

2007-08-29 08:23:46 | 魅せられた「書」探訪
多武峰・談山神社の東大門から登っていく途中に、重要文化財「摩尼輪塔」がある。
この変わった石碑(というより塔婆)の八角形の石塔の正面と左側面に文字が彫られている。
上円部には大日如来の種字である「アーク」という記号が彫られている。

正面の塔身には、「妙覚究竟摩尼輪」と彫られ、側面には「乾元二年癸卯五月日立之」と1303年の銘があることから、700年ほど前に造られたものなのだ。

梵字は「薬研彫」の手法で彫られている。
この「薬研彫」とは、昔、薬を粉砕する道具の「薬研」とい道具のV字型から、この「薬研彫」の名称が出来たとか。

摩尼とは「宝珠」という。では宝珠とは何かといえば、仏像やお地蔵さんが手にしている、球形で上部が尖っている珠なのです。五重塔の仏塔や仏堂の頂上、また橋の欄干に付けられた「擬宝珠」などもその現われとか。
石の笠の頂上に、橋の欄干の形をした「宝珠」が乗っていました。

円盤と六角形という組み合わせは、ひときわ目立つデザインだ。現代でもヒケをとらないアートだ。

『かなり薄くなっている「妙覚究竟摩尼輪」文字の「妙覚」とは、仏に帰依して良い報いを受けることで、それがここ談山神社で究意、すなわち究極となる、ということである。』(莫山先生の説明引用)


重要文化財の「摩尼輪塔」。なかなかユニークな存在だ。
六角柱の石に「妙覚究竟摩尼輪」と書かれているそうだが、薄くて見ずらい。


参道の傍ら、小川の縁に建てられていた。


4 コメント

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Unknown (なりちゃんじいじ)
2007-08-29 13:00:10
さすがに歴史ある土地柄、歴史ある石塔などがありますね。興味のある方たちには宝の宝庫ですネ。この秋には大和路、室生寺・談山神社・長谷寺・高野山あたりを下見を兼ねて、駆け足(ツアー)でざっとなめてこようかなと計画しております。その後ピンポイントでじっくりと考えています。実行する段階になるといろいろ障害が出てくるんですが?
紅葉の時期は平日でもすごい人出なんでしょうか?
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Unknown (めろん)
2007-08-29 13:09:48
こんにちは~~談山神社へはもう20年以上前に行ったきりなのであまり記憶がありません。帰りを歩いて降りてきたのだけ覚えてます。
秋の紅葉を見たいとは思ってるんですが・・・
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Unknown (るな)
2007-08-29 14:11:25
●古い建物は、刻まれた文字ひとつにも奥が深いのですね。
スターアニスさんの目の付け所、やっぱり造詣の深いかたのそれですね。
↓の下馬の碑、今までまったく気がつきませんでした。
これから、ちゃんとみるようにします。
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Unknown (KY)
2007-08-30 16:51:57
お寺には、石碑は不可欠ですね。これで全体が引き締まって見えそうです。
何百年も経っても当時のままの状態で、保存されるのはよいですね。
>談山神社・東大門の奥に置かれている「下乗」の石碑
…とても素敵な門と石ですね。(^^♪
奈良県のお寺は、石碑だけ載せても一年かかりそうですね。

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