邦画ブラボー

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「THE JUON」

2005年08月18日 | ★恐怖!な映画
劇場で見たかったんですが
遅くなりました。

邦画ではありませんが、
清水崇監督のメガホンなので
「恐怖カテゴリー」に入れさせて頂くことにします。

オリジナルビデオ版のほうは(劇場版は未見)
かなり昔に見た。

全体に漂う重苦しい雰囲気と、
普通の生活に突如出現する恐怖の描写は、
攻撃的で
一人で見るのが辛くなったくらい衝撃的だった。

劇場にもかからなかったビデオ作品が
口コミで評判を呼び、
劇場版が作られ、遂にはリメイクされ全米制覇するという小気味の良さ。

恐さのあまりにディテールをあまり覚えていなかったのだが
この作品を見て、
細かいモチーフを「懐かしく」思い出した。

アメリカ人が痛めつけられています。

日本に住むアメリカ人が主人公だが
日本人監督が撮っているので、
映像的にもことさら誇張した表現はなく
ごく普通の今の東京の街を映し出していて
我々が見ても違和感が全く無い。

そんな今までにないアイディアが面白い。

最初からガツンと恐怖描写きます。

ちんまりとまとまった日本の家屋や
バスのシートは、
彼らが手足を伸ばすこともままならないように見え、
ひとごとながら息がつまるような閉塞感を感じる。

言葉が通じない異国での生活は不安で
狭く暗い家屋も気持ちをふさぐだろう。

買い物にいってもわけがわからない。

恐ろしい目にあっても
人に伝えることが出来ない。

そんな外国人の気持ちがよく表現されているので
最初は
「異文化に対応出来なくて
うつ病になった西洋人の妄想を含むという、
二重構造の映画なのか」
と思った。

だがそういうまだるっこしい切り口ではなく、
テーマはあくまでストレートなものだった。

「怨念」「呪い」

中盤はお化け屋敷的な
恐怖描写に慣れてくるが
後半のたたみかけは面白かった。

サスペンスフルな演出と
結末のつけ方はアメリカ映画的だなとは思った。

清水監督はあくまでも「ホラーは、わけわかんないから恐いんじゃん」と
主張したそうだが
やはりアメリカの観客向けには
わかりやすい説明が
必要だったのだと思われる。

だがその手法もオリジナルの雰囲気を壊すことなく
上手くまとめられていたと思う。

全米で第一位を記録したそうだが、
これを見たアメリカ人は
日本人の怨念は「ものすごくしつこい」と恐れ入ったであろう!!

快挙!

2004年 清水崇監督作品 脚本 スティーブン・サスコ サム・ライミ監修

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