邦画ブラボー

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「スタジオはてんやわんや」

2007年03月05日 | ★痛快!な映画
1956年大映。総天然色(!)

看板スター長谷川一夫をはじめ、
京マチ子 菅原謙二 根上淳 若尾文子 山本富士子
市川雷蔵 勝新太郎 船越英二 林成年
川口浩 品川隆二 高松英郎 川崎敬三、
木暮実千代 三益愛子
など、
当時の大映スターが勢ぞろいした宣伝映画。

大映東京、京都撮影所の中をカメラがスイスイ入っていき
きらびやかな銀幕の世界の裏側を
ちょこっとのぞくことが出来るという
ファンにとっては楽しいサービスだ。

面白かったのは
船越英二と先ごろ亡くなられた高松英郎さんの漫才。
真面目なイメージの高松さんのヒョウキンな一面が覗けて貴重。

貴重といえば、当時大映がアメリカから輸入した日本初の
ビスタビジョンカメラのお披露目も!
大映のやる気を感じさせる、活気あふれるプロモーション映画であった。

スターたちは歌も上手い。
紅白歌合戦のようなコーナーが楽しかった!

黒川弥太郎、品川隆一などは本職の歌謡歌手のようだし、
三益愛子の達者な歌、
市川雷蔵 勝新太郎、林成年による舞踊、
川崎敬三のドラム、川口浩の真剣なマリンバ演奏も聴ける。
総スパンコールのドレス姿の山本富士子は歌も抜群だった。

みんな生え抜きの映画俳優だから、
ポーズ、目線もきっちりきまっているし
「歌手」の役をカンペキに演じているようにも見える。

最後にレビューよろしく、長谷川一夫先生を筆頭に
全員がステージに続々と登場して勢ぞろいする。

京マチ子は存在自体が派手!誰よりも堂々としている。
若尾文子は可愛いけどまだ蕾の風情で、
この後凄絶な色香が加わったのだろうと思うと大変感慨深い。

いたずら坊主のような勝新太郎は
市川雷蔵を押しのけて真ん中に立つなど
茶目っ気いっぱいだし。

華やかなステージに揃った顔の中には、馴染みの無いお顔もちらほら。
同じスタート位置に立ちながら、消えていった人たちもいる。
そんな方々の人生ドラマにもちょっと興味が湧いてしまったなァ。

監督 浜野信彦
構成 棟明郎
撮影 本間成幹
音楽  大久保徳二郎
美術 山口照

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