邦画ブラボー

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「愛妻物語」愛妻へのレクイエム・新藤兼人(2)

2007年03月16日 | ★TV番組
愛妻・・と聞けば

乙羽信子?・・と思われがちだが

それは監督の無名時代を支えながら
成功を見ずに結核で
この世を去った久慈さんという女性のことだった。

宇野重吉と乙羽信子が主演した「愛妻物語」を
私は見ていないが、
この頃のことを土台に製作されたものらしい。

無名時代のエピソードとして
溝口健二監督に言われた有名な言葉がまたまた引用されていた。

シナリオを見せにいったところ、
「これはシナリオではありませんね。ストーリーです」
と言われ途方に暮れる宇野重吉のアップ!
映画では滝沢修が溝口を演じているのですね!

よっぽど監督、骨身に沁みたとみえ、
何べんも何べんもこのことを述懐している。

「心臓をつきさされたような気がしましたよ」

だがこの言葉が新藤を
死にもの狂いの勉強に駆り立てたのも事実。

くじけそうになった心を
支え励ましたのが妻でありスクリプターだった久慈さんだった。
つまりこの二人がいなかったら
新藤兼人監督は存在しなかったことになる。

この話は本でも読んだが
久慈さんはショートカットが潔い美人で、
監督もなかなかやるな~~と思った。

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