
『真剣師小池重明の光と影』by団鬼六
~アマ将棋界の強豪、「新宿の殺し屋」といわれた真剣師・小池重明が四四歳の若さで短い生涯に投了を告げ、早一〇年がすぎた。
高段位の花形プロを次々と打ち負かして無類の強さを発揮する一方、人妻との逃避行をくり返した。
真剣師とは賭将棋を生業とする将棋のギャンブラーだが、小池は生まれる時代をまちがえたのかもしれない。
あまりに強すぎて、そしてあまりに純粋に愛を貫こうとして、逝ってしまった破綻の人生だった。
晩年を伴走した団鬼六氏だからこそ書けるエッセイや小説に加え、小池自身が書き残した『自叙伝』を収録し、最後の天才真剣師の実像に迫る。「BOOK」データベースより
『盤上の向日葵』by柚月裕子でも触れましたが、柚月裕子さんが、『盤上の向日葵』を書く際に、「『真剣師 小池重明』を参考にしました。」ということを書いておられたのを読んで、早速図書館で検索したところ『真剣師小池重明の光と影』by団鬼六がヒットしたので、迷わず予約リストに入れました。
すぐに届いたので、さっそく読み始めました。
読んでいくうちに、「これは『真剣師とは?』というより、小池重明という傑物の人となりや人生の悲哀を描いているんやなぁ~。」と感じました。そして読み終わった後に、感想を書こうとしてAmazonで検索したところ、同じ団鬼六さんが書いた『真剣師 小池重明 (幻冬舎アウトロー文庫) 』という書籍があることに気が付きました
そして図書館のサイトで再度検索したところ、この書籍は在庫になく、やっぱり『真剣師 小池重明の光と影』しか無かったんですね
これは間違う訳ですわ
多分、幻冬舎アウトロー文庫の方は、『真剣師とは?』という真剣師の対局における凄まじさや、プロの高段者を次々になぎ倒していく様などが、リアルに描かれていたのだと想像します。
図書館にないので、ブックオフなどで気長に探してみたいと思いますが、この作品はこの作品でなかなか面白かったですよ。
小池重明という真剣師が、まさに『破滅型』の人生を歩み、肝硬変により44歳という若さで逝ってしまうまでの壮絶な人生を故人の回顧録や友人たちの座談会、そして団鬼六氏の愛憎相半ばする小池に対する複雑な思いが綴られています。
将棋を真剣で打てば、序盤の拙さはあるものの、中盤から終盤にかけては、まさに盤石の攻めで相手を圧殺してしまう鬼力を発揮する小池氏でしたが、一方では「お金」や「女」、「酒」に、本能の赴くままに溺れ、翻弄され、挙句の逃避行を繰り返し、破天荒な人生を歩んだ方でした。
そんな小池氏に対する、団氏の愛情あふれる描き方が心に残る作品でした。
★★★3つです。
~アマ将棋界の強豪、「新宿の殺し屋」といわれた真剣師・小池重明が四四歳の若さで短い生涯に投了を告げ、早一〇年がすぎた。
高段位の花形プロを次々と打ち負かして無類の強さを発揮する一方、人妻との逃避行をくり返した。
真剣師とは賭将棋を生業とする将棋のギャンブラーだが、小池は生まれる時代をまちがえたのかもしれない。
あまりに強すぎて、そしてあまりに純粋に愛を貫こうとして、逝ってしまった破綻の人生だった。
晩年を伴走した団鬼六氏だからこそ書けるエッセイや小説に加え、小池自身が書き残した『自叙伝』を収録し、最後の天才真剣師の実像に迫る。「BOOK」データベースより
『盤上の向日葵』by柚月裕子でも触れましたが、柚月裕子さんが、『盤上の向日葵』を書く際に、「『真剣師 小池重明』を参考にしました。」ということを書いておられたのを読んで、早速図書館で検索したところ『真剣師小池重明の光と影』by団鬼六がヒットしたので、迷わず予約リストに入れました。
すぐに届いたので、さっそく読み始めました。
読んでいくうちに、「これは『真剣師とは?』というより、小池重明という傑物の人となりや人生の悲哀を描いているんやなぁ~。」と感じました。そして読み終わった後に、感想を書こうとしてAmazonで検索したところ、同じ団鬼六さんが書いた『真剣師 小池重明 (幻冬舎アウトロー文庫) 』という書籍があることに気が付きました

そして図書館のサイトで再度検索したところ、この書籍は在庫になく、やっぱり『真剣師 小池重明の光と影』しか無かったんですね


多分、幻冬舎アウトロー文庫の方は、『真剣師とは?』という真剣師の対局における凄まじさや、プロの高段者を次々になぎ倒していく様などが、リアルに描かれていたのだと想像します。
図書館にないので、ブックオフなどで気長に探してみたいと思いますが、この作品はこの作品でなかなか面白かったですよ。
小池重明という真剣師が、まさに『破滅型』の人生を歩み、肝硬変により44歳という若さで逝ってしまうまでの壮絶な人生を故人の回顧録や友人たちの座談会、そして団鬼六氏の愛憎相半ばする小池に対する複雑な思いが綴られています。
将棋を真剣で打てば、序盤の拙さはあるものの、中盤から終盤にかけては、まさに盤石の攻めで相手を圧殺してしまう鬼力を発揮する小池氏でしたが、一方では「お金」や「女」、「酒」に、本能の赴くままに溺れ、翻弄され、挙句の逃避行を繰り返し、破天荒な人生を歩んだ方でした。
そんな小池氏に対する、団氏の愛情あふれる描き方が心に残る作品でした。
★★★3つです。
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