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歴史の偉人たちの意外な側面?『サロメの乳母の話』by塩野七生

2020年10月01日 | 小説レビュー

『サロメの乳母の話』by塩野七生

ホメロスが謳うオデュッセウスの漂流譚はでっちあげだ!と糾弾する妻ペネロペ。不器用で世渡りが下手な夫を嘆くダンテの妻。サロメの乳母、キリストの弟、聖フランチェスコの母、ブルータスの師、カリグラ帝の馬…。

歴史上の有名人の身近にいた無名の人々が、通説とはまったく違った視点から語る英雄・偉人たちの裏側。「ローマ人の物語」の作者が想像力豊かに描く短編小説集。「BOOK」データベースより

塩野七生(しおのななみ)さんは、日本において古代ローマ史やイタリア史、イタリア文化に対する関心を高めたことは高く評価されている歴史作家さんです。

塩野さんの作品は初めて読みましたが、大変興味深く読ませてもらいました。

歴史上の有名人・偉人達の側で生きた無名の人々にスポットを当て、史実で伝えられている偉人たちの本当の姿?を描いた短編集です。

良く耳にする名前の偉人たちがこのように考えて生きてきたのかと思うと、少し笑えるような、楽しみを持って読ませていただきました。

最終章の「饗宴・地獄篇」だけが少し食傷気味で残念でしたが、概ね楽しく読める短編集です。

★★★3つです。

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