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叙述トリックの最高峰!「殺戮にいたる病」by我孫子武丸

2017年01月14日 | 小説レビュー
~永遠の愛をつかみたいと男は願った――東京の繁華街で次々と猟奇的殺人を重ねるサイコ・キラーが出現した。犯人の名前は、蒲生稔! くり返される凌辱の果ての惨殺。冒頭から身も凍るラストシーンまで恐るべき殺人者の行動と魂の軌跡をたどり、とらえようのない時代の悪夢と闇を鮮烈無比に抉る衝撃のホラー。 (講談社文庫)


「ほっほぉ〜〜〜〜(^○^)そうきたか!」と最後のページを読んだときに、あまりに見事に騙された自分に笑みさえこぼれました。

主題は「性的倒錯者による連続猟奇的殺人」です。

プロローグで、いきなり犯人逮捕のシーンから始まるので、とても不思議な印象から物語がスタートします。

1、殺人犯
2、母親
3、元刑事
という三者の視点が順繰りに事件との関わりを持っていきます。

あまり書くとネタバレになってしまいますので控えます。

柔道に例えるなら、「試合時間残り3秒、豪快な一本っ! 背負い投げが決まったぁ!投げられた相手選手も、あまりに見事な投げられっぷりに相手選手も唖然として苦笑い・・・。」、という感じですかね(^_^;)

鮮やかに斬られ過ぎて、読み終わったあとに、少し「ぼぉー(゜ロ゜)」っと、してしまいました。

途中からエロ・グロの連発に気持ち悪くなるので、女性には全く勧められません
(-。-;)

が、プロットの組み立てから、読者をミスリードする技法の巧みさ、笠井潔氏による解説もわかりやすく、読後感も納得です。

★★★★4つです。
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