ちょっとマンネリですが・・・

ダラダラ過ごしている毎日のことあれこれ・・・・

「この必死さがあれば、彼は必ずモノになる」

2007年11月17日 | Weblog
「月刊現代」2007.11月号より。

“土井正三「V9巨人の絆とイチロー秘話」”と題して二宮清純が書いていた部分にあったもの。上記フレーズは土井がオリックスの監督時代に若き日のイチローに対して思ったことだった。

シーズンの中盤、土井は点差の開いたゲームでイチローを代走で使ったのだ。その際、サインも出していないのにスルスルッと離塁して、牽制でタッチアウトになっていた。その後監督室にイチローを呼んで「明日からファームだ」と告げていた。イチローは大泣きし一軍に置いてくれるよう頼んだがダメだった。

そして、上記のフレーズへと続いている。土井はイチローを二軍に落とすきっかけを探っていたと述懐している。それは、土井の巨人時代の経験があったからだった。土井が4年目の時、即戦力ルーキーとして高田繁が入団してきた。走攻守揃った選手でプロとして必要なものはすべて身に付けていた。

ところが、ある日試合でちょっとしたミスをしていた。ライトへの高いフライが上がった。それを深追いしたセカンドの土井とライトの高田の間に風に流されポトリと落ちたのだ。その夜、高田はマネージャーに二軍行きを通告されていた。

土井は守備コーチにあれは深追いした自分の責任で高田に非はないと言ったが、中間打球は外野手が捕るのが巨人のルールだの一点張りだったようだ。納得できなかった土井は数年後にようやく川上監督に本音を聞くことができたのだ。

川上は次のように返していた。「獅子はわが子を千尋の谷に突き落とす。あれと一緒じゃ。高田は間違いなく、将来ウチを背負って立つ選手になる。もし、あそこで何も罰を与えなかったら野球をナメてしまう。だから敢えて厳しくした」

土井にもそのことが頭が残っていたからイチローにも厳しくしてしまったと言う。かつては監督の命令は絶対的なものだったが、今なら、きっちりと説明しなけば選手も納得してくれないだろう・・・な。

蛇足

さて、日本ハムのGMとして、パリークで二年連続優勝を成し遂げた高田氏は、来期からヤクルトの監督としてグラウンドに戻ってくる。また、新たに日本ハムの監督に就任した梨田監督も来期どこまでいけるのか真価が問われるだろう。どちらもちょっと興味深い・・・

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