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文章というのはほとんど自分の内部に蓄積された他者の認識。

2016年06月26日 | Weblog
文章というのはほとんど自分の内部に蓄積された他者の認識。

「人を動かす文章術」齋藤孝著より。

齋藤氏は今までかなりの数の著書を出してきたが、その99パーセントは自分が読んできた本から得た、他者の認識で成り立っているという。

つまり自分自身で、まったくゼロの状態から生み出した認識というのは、ごくごくわずかだと述懐している。

孔子は、自分自身の感覚とは九割以上が過去のものの継承だと知っていたという。大事なことはできるだけ多くの他者の認識を自分の認識として定着させることだったのだ。

あっという間に消えてしまうような情報を追うだけでは、自分を深めることはできないのだった。他人の話を引用し、咀嚼し、文章化して定着させるというプロセスがポイントだろう。齋藤氏は自己を深めるとか磨くより、むしろ広げるものだと考えていた。