素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

小晦日(こつごもり)

2022年12月30日 | 日記
 つれづれなるままに「日本の七十二候を楽しむ~旧暦のある暮らし~」(文・白井明大 絵・有賀一広:東邦出版)を見ていたら、
候のことばに「小晦日(こつごもり)」とあった。明日の「大晦日(おおみそか)」は馴染みがあるが、「小」もあったのだという感じだった。

 解説によれば「12月30日は小晦日、31日は大晦日(おおつごもり)という呼び方がありますが、つごもりとは、月が隠れる、月籠(つきご)もりのこと。月齢で数える太陰暦では毎月末日は新月のころで、つごもりにあたります。ちなみに29日の9は「苦」を連想させるため、大掃除は28日までに済ませることとされていました。」ということである。

 日常ではあまり使用されず、もっぱら俳句の世界で季語として存在しているみたいだ。

   翌ありと たのむもはかな 小晦日 蝶夢

 新年までまだもう1日あるとは思うものの、それもわずか1日、頼みにはならないのである。という風に中途半端な日である。明日になると、暦を新しく付け替えたり、正月の料理を整えたりと気持ちが入るのである。

 私が高校時代までは、年末の一大イベントで大掃除があった。畳をすべて運び出しテントのように立てかけて干し、電燈のカバーの埃をはらい、窓ふきや床の水拭きをしたりと一日仕事であった。畳と床板の間に新聞紙を敷きつめるので畳をあげた後、1年前の新聞を読みながらはがしていくのが楽しみの一つだった。あちらこちらの家から「パンパン」と畳を叩く音が聞こえてくると1年の終わりを実感したものだった。

 今はもう消えてしまった懐かしい思い出である。

 
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