素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

「は」「へ」「を」の使い方を教えるのは難しい

2023年08月02日 | 日記
 小1の孫の夏休みの宿題で、さんすうに苦戦している話を書いたが、こくごでも「は」「へ」「を」で苦労している。~は、~へ、~をと日寿のやり取りの中では、何の抵抗もなくごく自然に使っているが、いざ、こくごの問題として書く段になると~わ、~え、~おと発音通りに書きがちでストレスを感じ、やりたがらない。腑に落ちていないのが取り組む姿勢からわかるが、説明するとなるとなかなか難しい。〇をつけるまでに時間とエネルギーが必要だった。


 私自身、あまり考えることなくいつのまにか身についていた。「習うより慣れよ」しかないかと開き直るが、それでもと少し調べると次のようなアドバイスをもらった。

 「助詞」とは、ことばに意味を付け加えるはたらきをする語のこと。「Aは」の「は」、「Bを」の「を」、などが代表例です。主要な助詞を並べた「てにをは」という言葉も助詞のことを意味しています。助詞が大切な理由は、たった1文字の助詞でも使い方を間違えると文章自体が別の意味になってしまうからです。
(例)
・父は私を褒めた。
・父を私は褒めた。
・父と私は褒めた。
・父か私が褒めた。

 こうした文章作りの基礎ともいえる助詞は、小学校1年生から学習するもの。小1段階では特につまずきやすい「は」「を」「へ」をマスターすることが、とても大切です。

 助詞「は」「を」「へ」の使い方でつまずきやすい理由は、発音との関係にあります。助詞には「が」「の」「に」「で」などもありますが、これらは発音のとおりに書けばよいため習得しやすいタイプといえるでしょう。しかし、「は」「を」「へ」は、音では「わ」「お」「え」と同じでも、そのとおりに書くと間違いになってしまう助詞です。

 「は」「を」「へ」は1年生の6月下旬から7月上旬に学習し、次いで絵日記を書く学習を夏休み前までに行います。この段階で、ご家庭でも「は」「を」「へ」を正しく使えているかどうかをしっかり確認できればいいのですが、実際には夏休みの絵日記の宿題の中で気づくことが多いようです。

 2学期の授業では少し長い作文を書く学習も始まるため、夏休みのうちに克服できるのが理想。しっかり定着しないと2年生まで引きずってしまうケースもあります。

 もし「は」「を」「へ」の使い方が間違ったままだと、テストできちんと問題を読んだり作文でうまく表現できていたりするにもかかわらず、表記の間違いで細かく減点されることに…。減点が続くと、国語に苦手意識を抱いてしまうことにもなりかねません。

 国語に苦手意識を生じさせないためにも、夏休みの間に「は」「を」「へ」のマスターを目指しましょう。


 では、具体的にどうすれば?となると特効薬はないみたいである。

 助詞「は」「を」「へ」の使い方は、子どもにとっては難しいもの。「こんなこともわからないの」と叱るのではなく、さまざまな方法を用いながら、できたことを褒めるようにしましょう。

 「は」「を」「へ」をマスターするには、くり返し練習して慣れることが何より大切です。できるだけ言葉遊びの要素を取り入れながら楽しく練習できるよう、根気強くサポートしてあげてください。


 あらためて日本語を考える「夏」となった。
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