素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

春雷

2012年03月28日 | 日記
春雷やボール残して急ぎ足 

 13時過ぎにジムへ行こうと玄関を出ると今までと打って変わって空に雲がたちこめ風が強く吹いていた。道路で遊んでいた前の家の三人兄弟達もあわてて家に駆け込んだ。「こりゃ春の嵐やな」と傘を持って歩き始めた。半分ぐらいくると雷が鳴った。結構近い。「やばいな」と思ったが引き返さずジムへと急いだ。ジムの手前にある広場まで来ると「光った!」と小学生の声。すぐに続いて雷鳴がとどろく。これじゃサッカーどころではない。なんとか雨にはあたらずジムに着くことができた。傘立てにはほとんど傘がなかった。午前中にジムに入った人には“まさかの急変”だったろう。

 今日の新聞には、文部科学省が昨日公表した高校教科書の検定結果の記事が特集されていた。来春から主に高校1年生が使う教科書だが“12%厚い”“数学27%増”“学力重視鮮明”とかいう言葉が踊る。前にも書いたので繰り返さないが、指導要領の改訂のたびに能天気な明るいトーンで教育の未来を語る報道をいつまで続けるのかとうんざりした気持ちに襲われる。

 そろそろ学習指導要領のあり方と検定制度について、過去の経過をしっかり検証して考え直す時期にきているのではないかと思っている。

 1つは、高校のあり方は是非はともかく“多様化路線”に拍車がかかっている中で、一元化の枠をかたくなに守る検定制度による教科書づくりには無理が出てきているように感じる。

 もう1つは、ネットを通じて無選別に大量の情報が得られる現状で検定制度は意味があるのかという素朴な疑問が出てくる。

 無視しようと思ってもこだわり続けてきたことだけに、心にむなしさをともなったモヤモヤ感が湧いてくる。こんな時は万城目ワールドが恋しくなる。そこで『鴨川ハルモー』を読み始める。
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