かどの煙草屋までの旅 

路上散策で見つけた気になるものたち…
ちょっと昔の近代の風景に心惹かれます

中川辺公民館/旧下麻生町役場(岐阜県加茂郡川辺町)

2013-07-14 | 中濃の近代建築

加茂郡川辺町は美濃加茂市の東側に位置し、町の中央を南北に流れる飛騨川に沿って、国道41号線とJR高山線が通っています。
川辺町の中心はJR高山線の中川辺駅の東側地域で、大正期に建てられた洋風建築の旧下麻生町役場が現存しています。
現在は中川辺公民館として再利用されていますが、明治期~大正期の役所建築の定番である木造下見板張りの洋風建築らしい外観をよくとどめています。 
本格的な様式建築ではありませんが、役場の建物ということで洋風建築を見よう見まねで取り入れ、細部にこだわった造りは、当時の施工者の熱意が伝わってくるようです。
 

◆中川辺公民館(旧下麻生町役場)/岐阜県加茂郡川辺町中川辺1-1
 竣工:大正11年(1922)
 構造:木造平屋
 撮影:2013/05/03


■建物は太部古天神社境内、本殿の東隣に接するように建っています


■建物東側正面~全体のプロポーションは和洋折衷ながら、縦長の上げ下げ窓が洋風建築らしさを演出しています



■建物西(裏)側





■玄関の両脇に並ぶ上げ下げ窓は額縁で囲い、下にブラケットのついた窓台を設けた本格的な洋風仕様
中央の玄関は当初の東側から南側に出入り口を変更しているようです



■軒下にはブラケット(持ち送り)を配し、角の柱も額縁と同色にして柱頭にもオーダー風の装飾を施しています