二葉鍼灸療院 院長のドタバタ活動日記

私が日頃行っている活動や、日々の鍼灸臨床で感じたことなどを綴っていきたいと思います。

佐久間 勉 海軍大尉という人物 ~二の巻~

2012年02月15日 | 言葉のちから 心のちから
海軍大尉 佐久間 勉というあまり名は知られていませんが、立派な人物の生き様、死に様から多くを学ばせて頂いています。 続きです。

 素晴らしい行いは、国という枠を超え、時代という時間を超え、多くの人々に影響を与えるのだと思います。そんないくつかの反響をみていきたいと思います。

 アメリカでは…

 昭和三十一年、「ニューヨーク・タイムズ」記者で、ピュリッツアー賞受賞作家、米国海軍兵学校出身の軍事評論家ハリソン・ボールド・ウィン氏による、その著書「海戦と海難」の中に「日本六号潜水艇の沈没」として章を設けて佐久間艇長の遺書を紹介し、「佐久間の死は、旧い日本の厳粛なる道徳、サムライの道、または武士道を代表したもの」と強調したのである。
 このことによって、カリフォルニアの高校教科書「リーダーシップ」の項にこの佐久間艇長の行為が引用された。



 平成10年4月に佐久間大尉の出身地である福井県三方町で行われた「佐久間艇長遺徳顕彰祭」において、英国大使館付武官であるロバートソン大佐が以下のようにスピーチされました。

英国大使館付武官ロバートソン大佐のスピーチ

 今を去る88年前、広島湾において、第六潜水艇が遭難し、その結果、悲惨にも佐久間艇長以下乗組員すべてが殉職した事故について、皆さんはよくご存じのことと思います。

 私も潜水艇乗りの海軍大佐であり、これまでに3隻の異なった潜水艇長をした経験がありますので、私は今から88年前に広島湾の第六潜水艇内において、佐久間艇長と艇員がいかに卓越した勇気と献身的責任感を示したかが、特によく理解できると信じております。

 われわれ潜水艇に勤務するものは、潜水艇勤務上準拠すべき安全規範を樹立するのに貢献して、尊い犠牲となられた初期の人々の勇気とお手本に、多大の恩恵をこうむっているのであります。それらは「良き潜水艇乗りの処置」として知られているものであり、さらにそれらは、種々の過ちや初期のころの機器の欠陥などから、水中で安全に操作する方法を学んだ。あとの世代の潜水艇乗りの必須知識となっているものなのであります。

 今日、海中に全没したら3か月以上の間、浮上しないでいられると考えられています。私が艇長をした原子力潜水艇では、このようなことはごくありきたりの行動でした。われわれが機器の安全性と信頼性の上に立ってこのようなことができるという事実は、これらを可能にした佐久間艇長のような先人たちの、勇気とお手本があったればこそなのであります。

 この意味におきまして、私が佐久間艇長の勇気と職分意識と献身的責任感の驚嘆すべきお手本を、いくら高く賞讃してもし過ぎることはありません。艇長と艇員の最後は必至、という最悪の事態において、艇長がとった処置行動は、単に潜水艇のみならず、世界中の危険な職業に勤務するすべての人々の規範として存続しているのであります。

 日本では、佐久間艇長をはじめとするこれら国際的に認められている英雄たちを大きな誇りとしておられます。皆さんが今後とも永く引続いて艇長を奉賛され、その卓越した模範的遺徳を顕彰されるようお祈りいたします。

 どうもありがとうございました。



 世界では、日本国内では…

内外に与えた感動

 六号艇員の立派な最後に関する報道は、艇長の遺書の内容とともに、4月21日から翌日にかけて世界中を駆け巡り、各国の人々、特に海軍軍人に深い感銘を与えたのであった。中でも、その数年前の潜水艇沈没事故に際し、悲惨な乗員の最後を経験していた英仏両国海軍からは、さすがに日本海軍軍人は立派であるという賛辞が早々と寄せられた。このほか、ドイツ皇帝、トルコ皇帝、イタリア海軍大臣など多くの各国代表が、続々と弔意を表されたのであった。

 言い遅れたが、六号潜水艇沈没の悲報に憂愁に包まれていた日本国内は、艇長の遺書によって事の次第を知り、朝野をあげて艇員の立派な最後を賞讃したのである。

 この内外に与えた大きな感動は、やがて義えん金募集の声となってこだまし、その総計は約5万6千円の多額に達した。(明治40年当時、米一升が16銭、100銭=1円の時代)そこでそのうち2万5百円ずつを等分に遺族に贈り、残りの2万1千円をもって呉市河原石の鯛宮神社境内に記念碑を建立した。これは高さ19mのれんが石造りの円柱塔であり、大正元年(1912)年11月29日に除幕式が挙行された。



 また、佐久間艇長以下14名の乗組員は、平時の殉職ということで進級もなく、また靖国神社へ祀られることもありませんでした。決まりとはいえ、このような方々も国のため尽力されたのだからお祀りすべきではないかなと思いますね。

 素晴らしい心とそれに裏打ちされた行動のできる先達が存在した「日本」に生活させて頂いていることに誇りを持って、人生を歩んでいきたいと思いました。


佐久間大尉、乗組員の方々に敬礼

~追伸~

 私の幼馴染であり、鍼灸師であり、酔耀会(鍼灸勉強会)仲間である、

  ヤスイ先生(ヤスイ鍼灸接骨院)のブログ
 
 にも、佐久間 勉 大尉のことが書いてありますのでご参考にしてください。
 精神や心の面で同質の感覚を持つ先生です。


二葉鍼灸療院 田中良和

コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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ありがとうございます (ヤスイ)
2012-02-18 09:50:05
ブログ拝読しました。
大変緻密に取材されており、知らなかったことが沢山ありました。とても勉強になりました。
このお話を拝聴したとき心が震え胸にこみ上げるものがありました。
佐久間大尉は日本人、人間として生きるということのお手本を身命を賭して示されました。
国の礎になられた方々に恥じない生き方をしてゆかなければならないと強く思った次第です。
このような、国の礎になった先人を多くの人に知っていただきたいと思っています。
当ブログをご紹介いただきまして、ありがとうございました。
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ども、ヤスイ司令官! (二葉院長)
2012-02-18 17:32:43
ヤスイ司令官殿

コメントありがとうございます。

ヤスイ先生のブログもしっかり調べてあり、私のと合わせると「いい感じ~」かもしれませんね。
日本に限らず、それぞれの国で歴史があり、その中には、いい人、悪い人、それでは割り切れないけど、悪者にされてしまう人など、いろんな人がその国の歴史をつくっています。そうであれば、日本なら、有名、無名関係なく、その国に貢献した人、国内にとどまらず世界から敬意を表された人、さまざまな御先祖様からの行いから学び、そして、明るい、希望あふれる未来をつくっていくことが大切かなと思います。

ヤスイ先生のブログ、またちょくちょく柱の陰からソーッと覗かせて頂きます。
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