二葉鍼灸療院 院長のドタバタ活動日記

私が日頃行っている活動や、日々の鍼灸臨床で感じたことなどを綴っていきたいと思います。

酔耀会(鍼灸手技療法勉強会) 平成23年 5月 

2011年06月09日 | 酔耀会(すいようかい)
た~~~いへん、ブログの更新が遅れています。よし今日は一気に更新し…する予定にしよう

5月18日(水)、酔耀会が開催されましたので、参加しました。
今月もお一人、新たな仲間が増加。それも福井から吉田先生のところで勤務している方が参加されました。診療を早目に切り上げ、福井から1時間かけてお出でになるわけですから、本当に「勉強したい」という情熱はスゴイですよね。

何か毎月一人づつ増加しているような…そんな感じです。人数も18人となり、5人で始めた酔耀会も成長したものです。などと初期メンバーで話しているのでした。まあ、人数が増えてくると、いろいろと問題も出てくると思うのですが、その辺りはその都度クリアーして行けばいいでしょう

☆ 内 容 ☆



・体験報告 「ヒヤリハット&事故症例」

【松田先生】
前月の安井先生に引き続き、鍼灸臨床の場で体験したヒヤリハットや事故とは言えないまでも、それに近似した状況の報告と考察、そして自分としての対策が発表されました。①灸による火傷、②化膿性関節炎だった症例、③施術中のめまい、④帯状疱疹に対する対応、⑤高齢患者での注意点(脳梗塞)、5つのケースに対して、どう治療し、どう考察し、その対処方法はどうだったのか?そのようなことを細かく考察していました。そこまで考えなくてもいいんじゃないの?!というほど、考察してあり、非常に私も勉強になりました。大切なのは、常に情報を仕入れ知識を増やしておくこと、治療しても変化が無い、または、いつもと違う症状や身体変化が現れている場合は注意すること、そのような変化を見逃さないこと、など臨床において患者さまをしっかり診ていけば、事故などは最小限度に抑えることができ、事故が起きた場合でも患者さまを思う態度や対処方法が適切であれば、逆に信頼に繋がっていくのかな、とも思いました。




・セミナー参加報告 「長野式体験記」

【太田(和)先生】
自分では核となる治療方法を持っていない太田先生が、長野式鍼灸治療のセミナーが金沢で開催されるとの情報を聞いて参加した報告をしてもらいました。長野式とは、故長野 潔 先生が東洋医学と西洋医学の考え方を融合させ、独自の治療方法と手技をつくり上げました。「独自の診断方法で、独自の治療を施すことにより、〈治る体〉に導く方法」だということでした。長野式に関しては書籍も多く出ており、この方法で治療されている鍼灸師も多いようです。確かに面白い、臨床に役立つ考え方もあります。それが全て正しいとは言いませんが、学ぶ所はりますね。酔耀会の基本は、各々がやっている治療方法について批判しないことがコンセプトです。セミナーがまだ定期的に開催されるそうなので、太田先生には、その後も報告して頂き、長野式に対する自分なりの考察を聞けたらと思いますね。その辺りで厳しいディスカッションがあったとさ




・臨床発表 「経穴(からだ)の診かた・反応について」

【石田先生】
先日、居酒屋で酔耀会の面々が集まり、和気藹藹と飲んでいたところ、いつの間にか「経穴(ツボ)とは何だ」という、やや激しい議論になり、その場を収めるため「それに関して私が酔耀会でやります!」ということで、今回の発表となりました。石田先生のテーマでもあるわけです。緊張、硬結、腫脹、膨隆、ぶつぶつ、圧痛、むくみ、冷え、熱感、陥凹、萎縮、乾燥、湿り気、などなど、皮膚あるいは筋肉や筋膜など体表をみる場合に様々な表現があります。その多くの表現と経穴はどう関係しているのか、そして、診療の場での「気」の捉え方などを発表してもらいました。いろんな意見が出ましたが、なかなか決着がつかない問題ですね。折しも、6月19日の全日本鍼灸学会では「日本鍼灸」なるものの提言があるようです。これが良い悪いではなく、皆が共有する共通言語と言いますか、基準が必要になります。経穴(ツボ)を考える場合は、まず視覚やデータとして捉えられるものを基準とすることが大切だと私は思いますね。「気」は確かに身体にもあるのですが、それをこの議論の場に出してくるとさらに、話がまとまらなくなるんですよ~。鍼灸の流派が無くなることはないでしょうが、いい所、類似しているところを突き合わせ、何かを創っていくことはできるでしょうね。




・実 技 「筋肉の触診~筋肉を触ろう!」
【粟 先生】本日のメニューは、時間も押し迫っていたので、上後鋸筋の一つだけ。この筋肉は菱形筋の下に位置して、吸息補助筋としても働きます。菱形筋や頭板状筋とともに、頚肩腕部の痛みに一役かっている筋肉でもあるのです。斜角筋とも関係があるんですね。地道に触診をやっていくと、患者さまを触る手や意識の感じも変わってくるんです。





『中庸』に曰く…
≪博く学び、審(ツマビ)らかに問い、慎んで思い、明らかに弁別し、誠実に実行する。人がこれを一回するなら、自分は百回行い、人がこれを十回するなら、自分は千回行う。果たしてこの方法を実行すれば、愚者であっても必ず賢者になり、柔弱であっても必ず強くなる≫
とあるように、こうした方法を励行すれば、少しずつでも非凡の域に近づくことができるのでしょう。道理にかなったことですが、志がないと、なかなか継続できないですね

来月は久しぶりの発表です。やることたくさんだけど頑張ろっと

二葉鍼灸療院 田中良和

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