すべて手彫り
仕上げ工程
過去の画像から
10年以上前の事だが、新華路に住んでいた頃にデスクなどの家具をオーダーした事があり、今も一部は使っている。中国で家具を買う場合に困るのが、自分の部屋に置きたい家具が少なすぎる事。自分で組み立てる家具なんて、ほとんど使えないからね。家具製造会社は数年前から家賃の高騰で、上海近郊にはほとんど無く他の省へ移転してしまったが、このオーダー家具の値段は意外と安く釘を使わない昔の製法で製造しているのが良い。サイズやデザインは図面があればほとんど問題なく製造可能で、塗色も6種類くらいから選べるので自分の部屋にピッタリの家具ができる。製造期間は天気の問題や混み具合により様々だが、既製品や組み立て家具を買うより断然良い。今回の引っ越しと前回の引っ越しで半分以上のオーダー家具をアシスタントに送り手放したが、メインデスクなど今も現役でまったく問題なく使えている優れ物だ。
今世紀に入っての事だが、イギリス人が地方を周り古い中国家具を買い漁りメンテナンスをして上海で売り始めたのが中国アンティーク家具の始まりだった。その当時、地方ではこんな古い家具を買い取ってくれる外国人がいるという事で相当歓迎されたようだが、当時のイギリス人にとっては宝の山だったと思うよ。私の今の部屋にも清時代の折り畳みテーブルが2つあるが、まったく問題ない現役家具だ。上海の都市開発で1930年代の老朽家屋を取り壊す時に、使える柱や部材は家具屋が引き取り新しい家具に化けたが、古い木材は乾燥が完璧で削れば立派な家具の部材になるからね。
☆数年前に大阪でだんじり祭りを撮影に行った時に聞いたのだが、今の日本の神輿や地車の製造はほとんど中国にオーダーしているそうだ。