菊池のぶひろの議会だより

日本共産党 桜川市議会議員 菊池のぶひろの活動報告です

認知症への対処法(5)

2015年07月22日 18時47分07秒 | 日々の雑感
 妄想

 症状の背景に過去の苦労

 妄想とは、現実ではないものを現実と思い込んで行動することです

 一番困るのが、「財布がなくなった」「お金を盗まれた」「大事な着物を断りもせず嫁が勝手に着ている」というような物盗られ妄想・被害妄想は、対応が困難な症状の1つです。

 しかも、犯人に仕立て上げられるのは、一生懸命に介護している介護者です。

 「財布がなくなった」と大騒ぎをし、家族も一緒になって捜したら、本人の布団の下から見つかったとします。
 これも、「誰かがそこに隠したのだ」と言って、自分がしまい忘れたことを認めようとはしません。

 家族は、お金や物に対する執着は醜く、情けなく、他人に話せないと思い、どう対応していいのか戸惑ってしまいます。

 この本の著者(杉山孝博医師)の経験では、金銭に対して強く執着している認知症の人は、多くの場合、過去に経済的に厳しい体験をしているそうです。

 女手ひとつで子どもを育てた人、倒産や詐欺にあった経験をもっている人、長い間独り暮らしをしていた人など、どの人も生きていくのに最も重要な手段である金銭や物に執着するのは無理もない人たちであると言えます。

 「子育ての大変な苦労が、物盗られ妄想の背景にあるのですよ。お母さんの苦労を理解して今の症状を受け止めてください」と説明すると、介護者の受け止めはよくなります。

 具体的な対応方法としては

 ▽ 否定や避難をせずに一緒に捜す

 ▽ 話題を変える

 ▽ 第3者に入ってもらう

 ▽ 見つかってよかったねと一緒に喜ぶ

 などが対応の基本です。
 

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