菊池のぶひろの議会だより

日本共産党 桜川市議会議員 菊池のぶひろの活動報告です

桜川市教育長・梅井隆男氏の退任にあたって

2020年03月31日 18時56分44秒 | 桜川市
 桜川市の梅井隆男教育長が、1年2ヶ月の任期を残して、今年3月31日付けで退任された。いくつか想い出をのべてみたい。

 私と梅井隆男さんの出会いは、真壁小学校校長のときである。当時の真壁小学校校舎は、2011年の東日本大震災の影響で、校舎の耐震検査で、IS値0.3を示していた。~0.3を少しでも下回ると危険校舎となり、即、使用禁止となる。余震のたびに、真壁小校舎の柱のひびが伸びてきて、私が市の教育委員会担当者に、「もう0.29になっているのではないか」と声をかけると、「いや0.30です」と答えるしかないという会話があった。
 当時の梅井校長も、「夜中に、震度4の余震がある、目が覚める」と言っていました。梅井校長にとっては、真壁小学校の建替えが一番の悲願であった。

 2013年に10月に、大塚市長が誕生し、前の教育長は辞表を出した。その後、大塚市長は、なかなか新教育長を提案しなかった。だから、2013年度末・2014年始め教育部長の急がしさは、半端ではなかった。教育長が空席であるということは、教育部長が2つの職を兼ねるしかなかった。当時の教育部長が、本当に顔を真っ赤にしながら年度末から年度初めを過ごしていた姿が、今でも目に浮かぶ。

 そして、2014年の6月議会で、議会の承認をうけて梅井隆男教育長が誕生した。梅井教育長の功績は、桃山学園の建設である。学校を一つでも、無くすことには、相当なエネルギーが必要です。真壁小学校と紫尾小学校の統合で、県西地域初の小中一貫校の建設である。これで、真壁小学校校舎が地震で壊れる心配なく、夜も眠れるようになったのではないか。

 教育長は、教員出身者がいいのか、行政出身者がいいのか、これは議論の分かれるところである。県教育委員会は、知事部局(行政出身者)と教育委員会出身者が、交互に就任している。一方、市町村教育委員会は、教員経験者が就任することが多い。
 私は、自分が教員であったからか、教員出身者がいいと思うのは、身びいきかもしれない。

 とにかく、梅井隆男氏には、6年10ヶ月間、ごくろうさまと言いたい。

注)
 耐震度検査値を「IQ値0.3」と書いていましたが、4月1日の夕方、「IS値」が正しいとの指摘があり、修正しました。ご指摘ありがとうございました。
 「IQ値」は知能検査で使うものでした。完璧に勘違いしていました。




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「ジェンダー平等を打ち出した」日本共産党綱領改定について④

2020年03月31日 18時30分08秒 | 日本共産党
誰もが自分の力を存分に発揮できるようになる社会をめざす

 党大会の綱領報告では、次のように述べました。
「ジェンダー平等社会をめざすとは、あらゆる分野が真の『男女平等』を求めるとともに、さらにすすんで、『男性も、女性も、多様な性を持つ人々も、差別なく、平等に、尊厳をもち、自分の力を存分に発揮できるようになる社会をめざす』ということであると、考えるものです」

 ジェンダーの「しがらみ」にとらわれているために、自分の力をのびのびと発揮できない女性がたくさんいます。
 千葉県のみなさんで身近な方でいいますと、2019年の参院選で、千葉選挙区候補として大奮闘した浅野史子さんは、土木技師をやってこられて、「女のくせに」とか、「どうせ女にはできない」など、ずいぶんひどい扱いをうけたといいます。生理休暇をとるのも本当に大変だったけれども、勇気をもってとってきたということを話しておられました。そういう体験をずっとしてこられた方です。

 ただ私は、浅野さんと何度もいっしょに選挙をたたかって来ましたけれども、これまでの彼女はあんまりそういう話は言わなかったんです。ところが去年の参院選挙で共産党が「ジェンダー平等」の政策がまとまって出しました。そうしたら彼女の訴えの内容がガラッと変わりました。「私はこういう体験をしてきた」と、小さい頃から「女の子は女の子らしく」といわれ、就職先でも女性差別を受けてきた、だからこういう社会は変えなければならないという話をされる。聞いていて、本当に心に響いてきました。そういう演説が若い方にぐっと広がりだしたことを感じました。

 その浅野さんが党大会で発言して、「ジェンダー平等は、私のとって自己解放です」と一旦です。自分自身を解放する、ジェンダー平等社会をめざすことで、自分自身のうちの中に眠っていた力がむくむく湧いてきて、まさの「エンパワーメント」だということを言われたのです。
(つづく)


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麻生財務大臣は「銀行に預金がない人がいる」ことを知らないのか

2020年03月30日 22時05分13秒 | 国政
 3月29日の東京新聞・本音のコラム欄は、元文科事務次官の前川喜平氏が「お肉券では家賃は払えない」と題した文のなかで、自民党の「コロナ救済策」を皮肉っている。紹介したい。

 お肉券では家賃は払えない
  前川喜平


 新型コロナウイルス感染症の拡大で、たくさんの人が収入の途を絶たれている。非正規労働者の雇い止めが続々と起きている。音楽、演劇などのフリーランスで働く人たちの仕事がなくなっている。

 観光関連業界などで次々に中小企業の廃業や倒産がおきている。今月の家賃が払えない、明日の食費が払えないという人たちが増えるだろう。

 安倍政権が今から策定する緊急経済対策では、外食や観光に使途を限定した期限付の商品券を発行・配布する案が検討されているという。

 これらの業界が苦境にあるのは事実だ。しかし、外出の自粛を要請する一方で、外食や観光を促進するのは明らかに矛盾だ。

 自民党の農林部会では国産牛と交換できる「お肉券」をまとめたという。水産部会では魚介類を対象とした「お魚券」だという。豚肉や鶏肉はどうするのだろう。

 麻生大臣は記者会見で、現金給付より商品券の方が望ましいとし、「現金給付が貯金に回らない保証は?」「商品券は貯金にいかない」「みんな銀行にお金が余っているじゃん」「そのお金が回らないのが問題」などと発言した。

 銀行に一円もお金がない人はたくさんいる。この人はそれを知らないのだろうか。「お肉券」で家賃は払えないのだ。
(現代教育行政研究会代表)

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「ジェンダー平等を打ち出した」日本共産党綱領改定について③

2020年03月30日 21時13分42秒 | 地方政治
 ジェンダー平等と男女平等はどう違うか

 第二にお話ししたいのは、ジェンダー平等は、男女平等とどう違うかということです。私は、ジェンダー平等とは、男女平等を含みつつ、さらにすすんで、よりふくらみがある豊かな概念だと考えています。
 党綱領改定の案の報告については、次のように述べました。
「『男女平等は』引き続き達成すべき重要な課題ですが、法律や制度のうえで一見『男女平等』となったように見える社会においても、女性の社会的地位は低いままであり、根深い差別がのこっています。多くの女性が非正規で働き、政治参加が遅れて、自由を阻害され、暴力にされされ、その力を発揮することができていません。その大本にあるのがジェンダー差別であります」

 つまり法律や制度の面では差別はなくなっても、人々のなかに無意識のうちに浸透させられているのです。シャワーのように年柄年中言われ続けている「女性はこうあるべき、男性はこうあるべき」という行動規範や役割分担を、みんなが自覚して、自分の生き方・考え方の問題としても変えていこう、みんなの力で変えていこう、本当に自由で平等な人間関係をつくっていくことが必要ではないか、というのがジェンダー平等ということだと思うんです。
(つづく)

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「ジェンダー平等を打ち出した」日本共産党綱領改定について②

2020年03月29日 22時11分33秒 | 地方政治
日本のジェンダー差別ー二つの政治的、歴史的根っこがある

 それでは、これは自然現象であるのか。決してそうではありません。
 私たちは「時々の支配階級が、人民を支配・抑圧するために、政治的につくり、歴史的に押しつけてきたもの」だという捉え方をしました。

 一つは、明治期に強化された差別の構造です。明治維新のあと、「教育勅語」がつくられ、民法がつくられ、「家制度」がつくられました。「家制度」というのは戸主、家の長にあたる家長ー原則として男性ですーがすべての権限をもっていて、たとえば結婚も戸主の許可がなければできません。女性はまったく無権利状態で、財産も相続できません。「家制度のなかで女性は、かんじがらめの従属状態におかれていたわけです。これは、天皇絶対の専制国家ー絶対主義的天皇制国家をつくるための考え方に基づいていました。

 もう一つの根っこは、戦後の高度経済成長という時期以降に財界主導でつくられれた差別の構造です。日本経済が高度経済成長を続けていた時期に、財界・大企業が押しつけた価値観は、「男は24時間、企業戦士として働くのが当たり前」ー企業が命じるままに、どんな長時間・過密労働でも、家族を顧みずに働くのが男の役目だと強制しました。そういう男を支えるために「女は、結婚したら退職し、一切の家事をやるのが当たり前」ー専業主婦になって、育児も、介護も、洗濯も、掃除も、一切の身の回りの世話を女性がするのが当たり前という役割分担を押しつけてきました。

 このようにジェンダー差別は、決して自然現象ではありません。ジェンダー平等社会を実現するということは、そういう「政治を変えるたたかい」だということを、党大会で位置づけたのです。
(つづく)






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