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先生からの説明

急変から10日目、今日のひろ君の様子

10:30 鎮静剤 9.0ml/h、随液 200ml、熱 微熱有り、心拍 50~80台、尿 黄色、流動食 10ml/h
 ひろ君、入室時は寝ていたが、途中30分ほどは起きてくれた。でも元気が無い。学校のお歌で元気出るかなと思い、担任の先生から頂いたCDのことを話して、「聴いて見ようね」と声かけするとうんと頷いてくれた。
音楽が始まると直ぐに左手が動いた!ひろ君、やっぱり学校でのお歌よく知っているんだね。学校のこと思い出してお遊戯しているのかな~。
でも起きてるとやはり痰が絡んで苦しい。吸引もしてもらったけど、微熱もあるからかちょっときつそう。
 夜中、軽い痙攣(右手のピクピクと目の焦点のブレ)があり、今朝よりてんかんのお薬(テグレトール,マイスタン)の服用を開始したとの看護師さんの説明有り。
右手のピクつきって、いつものギュギュの動きとは違うの?、目の焦点のブレってどんな風に?
看護師さん曰く「夜勤の看護師と交代したので私は見ていなくて…」と。こんなもの?交代時に口頭での引継は無いの?
再出血では無いよね、心配。

14:00 鎮静剤 7.0ml/h、随液 200ml、熱 37.1度、心拍 50~80台、血圧 100-50、尿 黄色、流動食 10ml/h
 圧が変更されていた18→16にDown
でも随液の量は朝から増えていない。針が抜けているのでは?と思い看護師さんに見てもらったけれど、「弱いけど拍動はあるし、ラインに空気も入っていないので大丈夫だと思います」とのこと。ママが見ても全く拍動は無いけど、圧を下げても朝から全然増えてないけど、それでも大丈夫なの???
退出までの2h、時々目を覚ますけど朝と同じく元気がない。きつそうな顔をしている。
「今日はいつもより痰も多いので、風邪気味かもしれません」と看護師さん。
ほんとに風邪気味で調子悪いだけかな?
退室時「やっぱり心配なのでドレーン、先生に診てもらって頂けますか」と一言依頼。

18:30~19:30 主治医の先生から説明あり

19:30 鎮静剤 7.0ml/h、随液 220ml、心拍 50台、尿 緑色、流動食 10ml/h、熱 平熱、血圧 90-50
 18:00頃、Drがドレーンの針の差し換え後、圧を16→18にUp


<主治医の先生の説明>
今回の出血の場所は左の視床の中で起きました。本人意識はしっかりしているので、海綿状血管腫の間あいだに正常な神経が残っているでしょう。視床は右と左でお互い補い合っていますが、右の視床は右脳室壁に沿ってある海綿状血管腫の為に少し圧迫を受けているかもしれません。
昨日、大学病院の教授とお話してきましたが、「海綿状血管腫は全摘したと思っても写真に写らない小さな物が残っていて再発の可能性が高い。しかも脳深部の血管腫なので手術は難しい」とのお話でした。
今のひろ君の状態で血管内治療は必要無いので、大学病院で診て貰った方が良いです。
このまま1~2週間、全身管理で様子をみて、動かしていい状態になれば大学病院に搬送します。
あとは大学での判断になりますが、人工呼吸器が抜けなければ気管切開することになるでしょう。気管切開すると声は出なくなりますが本人にとっては痛くないので楽になります。
脳室ドレーンもそのままにしておくわけにはいかないので、体調が落ち着いたらV-Pシャントに切り替えることになると思います。前回のV-Pシャントは圧のMAX20でも髄液が流れすぎていましたが、今はもっと圧の高いシャントもあります。
今のひろ君にとって、全てが良くなる治療法は無いと思って下さい。
お薬も徐々に減らしていきますが、ゆっくりゆっくりする必要があるので1週間ペースで治療に変化があると思って下さい。ステロイドは長期間使用できないお薬なので、今日から1回に減らしています。
また来週頭にMRIを撮りましょう。

とのお話。

良い話しが聞けなかった。
でも、命に関わる状況だったのが、1週間先、2週間先、そしてもっと後まで、先の展望のお話が聞けたことは、ひろ君が良くなっている証拠だ。
いい方に考えなくては。

 髄液の排出について、「ドレーンの針がずれていて、排出されていなかったので、刺し変えました」とのお話があった。
やっぱり朝から全然 髄液が排出されていなかったのだ。ひろ君が元気が無かったのもそのせいだったのだろう。
ひろ君、1日きつかっただろうな。看護師さん、いいかげんなことを言ってごまかしていたの?

 夜中にあった痙攣については、「右手のピクピクがありました。あれはいつものギュギュの動きとは違い、軽い痙攣発作でしょう。急変してから痙攣止めのお薬を止めていたので、発作が出たのでしょう。痙攣が出たことは脳の状態が元に戻ってきている証拠でもあるので、良いことです」とのお話だった。
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