名南将棋大会ブログ 名古屋

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20150518今日の一手<その27>

2015-05-18 | 今日の一手
20150518今日の一手

16日の名南将棋大会から(多分)WさんとHさんの対局です。
先手Wさんの手番で、次の一手を考えてください。

おまけで、後手(下側)のHさんの手を考えてください。次の一手問題ならやさしいですね。実戦で指せれば気持ちいいです。






昨日の一手の回答

形勢判断から。先手は桂馬を得して と金があります。玉は金銀が近くにいるので先手のほうが堅そうです。先手の攻め駒は33と、37桂、54歩、55金で4枚あって、飛角は守備のような感じですが、応援に回すことができるので攻撃力があります。後手は93馬66歩で2枚、61飛や73桂や63銀の守備についている駒を攻撃に使わないと足りません。ということで、この局面は先手がかなり優勢です。

とはいえ、67歩成が見えますね。角を素抜かれます。これを防ぐか返し技を用意するかが必要です。
先手が優勢ですから、悪手を指さなければいいのです。ところが私は、優勢なので完封してしまおうと思ったか、75桂と打ってしまいます。銀取りだから先手で角の素抜きが防げると。ところが74銀とされてあわてました。

この図は74銀61飛が働き出して、後手の攻撃力が上がりました。4枚の攻めになりそう。こういう時がさらに危険です。多分動揺を見せたくなくてというよりは自分が動揺していることを認めたくなくて、目をつぶって22と としました。(こういうのは恐怖に負けているのです。)
75銀でもう実戦的に勝てません。95香84馬に62歩が最後の悪手です。

同金で飛車先が止まったようでも、後手玉が堅くなり、後に72金とされるだけでした。62歩では75銀同馬64銀でまだ勝ちがあるようです。
22とでは冷静なら76歩としたでしょう。

33と は取られても45桂から53歩成なので局面が落ち着けば問題ないのです。馬を75桂(と76歩)で遮断していることになるので、まだ十分受けが利きます。メンタルが弱いですね。

疑問手や悪手は2手続けなければ逆転されません。
経験則です。互角なら1手で少し悪くなって2手で取り返しがつかなくなる、優勢も1手で互角になってももう一回間違えなければ逆転までは至りません。例外のような大悪手もあるのですが、たいていはその直前に疑問手を指しています。
今回は悪手を指す理由を解説してみました。どれをやっても勝ちそうなのに、これは勝ちそうだと思うと早く勝てる(ように見える)悪手を指すのです。

問題図では優勢なので正解はいくつもあります。
多分一番いいのは、早逃げで66歩の圧力を緩和する88玉です。67歩成での角の素抜きが無くなりました。


後は22と で67歩成同銀48角成とさせても、この瞬間は先手の駒が目いっぱいに働いているので

64歩で同銀には同金同飛55銀、74銀には66桂、と強くいって勝ちそうです。

変な手に見える57桂とか

59角とか

だって、疑問手ではないので構わないのです。

これを75桂と打って取らせるなんてひどいです。



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