名南将棋大会ブログ 名古屋

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SS2-13 32飛戦法(15)

2024-08-27 | 基本定跡の研究

後手の別の指し方を調べてみます。長岡先生は44歩と止めてから (手順は端折ります)

穴熊に組んでどうかと。

昔は端の位を取られたら穴熊に組んでいい勝負という考えがありました。先手は左美濃~銀冠も有力なのですが、相穴熊を選んで

54歩56歩53銀57銀64銀66銀74歩88銀72飛

長岡先生は後手十分だというのですが、この図の評価値は+405、はっきり先手の作戦勝ち (すでに先手有利の範囲) です。相穴熊での端の位は大きすぎるのです。「後手十分」というのは7筋から攻められるからだというのですが、調べてみましょう。59金右75歩同歩同銀同銀同飛86角

65飛53角成67飛成68飛

先手には馬があって、穴熊の堅さも違います。後手が仕掛ければ先手有利になります。

他には後手が角筋を止めない形で

先手が角を交換して (AIによると最善ではなく、相穴熊を目指して様子を見るのが良い)、後手が穴熊に構えると

レグスペ (角交換穴熊) に準ずると書かれています。この図の評価値は+267の先手作戦勝ち。

持久戦になったとしても、後手が互角以上に戦える形にならないのです。

 

2手目32飛戦法はこれで終わりますが (相振り飛車もあるけれど) 、馬の作り合いがやっかいで、後手は互角にすることができません。消える戦法なのでしょう。

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