名南将棋大会ブログ 名古屋

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20200105今日の一手(その956);攻防に参加している駒

2020-01-05 | 今日の一手

ずいぶん間があいてしまいましたが、今日の一手を再開します。まずは1000本まで書きたいです。

20200105今日の一手

11月23日の名南将棋大会から、HさんとYさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。

 

 

前回の一手の回答

☆ 形勢判断をします。

先手の2歩得ですが後手に持ち歩があるので損得なしと見ます。

玉の堅さは先手のほうが少し堅いです。

先手の攻め駒は持ち駒角1枚

後手の攻め駒は81飛1枚。

総合すれば互角です。

 

☆ 大局観として

実際は私のほうが後手で、先手Sさんの角換わり右玉です。私は地下鉄飛車を目指していたのですが、その前に自陣角から攻められました。

右玉のほうから一方的に攻めるのは無理であることが多いです。(対応を間違えてはいけませんが)後手は自玉頭から攻めているので反動が大きいのです。

相手に攻めさせて反撃をねらうというほうが右玉らしい指し方です。千日手を気にしない方ならばですが。本局は本来Sさんのほうが先手なので、無理でも攻めたということなのでしょう。

基本的には堂々と受けておいてよいはずですが、33角44銀73桂81飛、全部働いてくれば攻め駒4枚です。それだけは回避して、何か主張を作りつつ反撃を考えるのが良いでしょう。

 

☆ 簡単なまとめ

37桂(と47銀)を使いたいので、すぐに45桂と跳ねるのがわかりやすいです。

あとは47銀を使えば悪くならないはずです。後手も47銀までは使わせないように攻めるのでしょうが。

 

 

○か△ 一番自然なのは65同歩でしょう。

後手の攻め方は55銀か65同桂か、55銀は56歩57歩同金直65桂

銀を引かずに攻めてくるのだと思います。55歩57桂成同金

67金同金同歩成同玉55角66銀打

後手は駒損(銀桂と金の交換で枚数が減っている)で攻めているので無理筋です。角を切るのは早すぎますし、角を引いて53歩やら54歩やら64歩やら、反撃されてまずいでしょう。

 

となれば65同桂のほうで

66銀55銀65銀64歩

56銀引は交換して99角成でまずいです。26角72玉45桂

反撃して、33角の利きが止まる(交換になる)のならば65銀を引いておき、先手の駒得なので先手有利でしょう。

 

 

○ 実戦は45桂と跳ねました。

反撃するならば一番に考える筋ですが、後手が攻めようとしているのですから、早めに使うほうが良いと判断しました。角を逃げるならば後手の攻めはずいぶんけん制できます。

45同銀は勢いで、66歩同金65歩56金66桂

後手の駒損は消えます。66同銀同歩同金65銀

65同金同桂66銀86飛

いいように攻められているのですが、後手の33角が使えていません。87銀81飛86歩64歩でも悪くはないですが、87歩76飛(81飛は65銀)77歩66飛84角

いつもは見えない両取りが見えたので優勢です。とはいえ後手玉を上に逃してずいぶんてこずりましたが。

 

 

○か△ 56銀は

47銀も守りに使おうという手で、これならばつぶされにくいです。66歩同銀65歩77銀55銀

6筋が手厚いので、後手としては65歩の位を作ってから銀をぶつけます。55同銀同角56金22角に24歩同歩54歩

54歩では64歩か53歩か、どれが最善化はわかりませんが反撃してまあまあ指せます。不安なのは先手の金銀が離れていることですが、何とかなる感じではあります。

 

 

△ 56金は

56銀とは意味合いが違って、66歩の取り込みが少し甘いでしょうという主張です。つまり66歩には45桂と跳ねます。

後手は単に55銀ですがそれでも45桂は跳ねたいです。

(56銀同銀でもあまり違いませんが)44角55金同角56銀

66歩の有無、56にあるのが金か銀か、という違いです。この場合は少し損な感じなので、途中で45桂を跳ねておく必要があるでしょう。この図ならば互角以上のはず。

 

 

△ 57金上とすれば

中央が手厚くなるのですが、先手玉の守りとしては薄くなります。55銀には45桂

跳ねておかないと悪くなりそうで、44角53歩42金右56銀

銀もぶつけて大決戦です。66銀同金右同歩同金65歩

金を逃げている場合ではないので65同銀同桂同金

64歩と54桂がねらいですが、先手玉がずいぶん薄い(その分攻撃力はあるが)ので形勢不明です。

 

 

○か△ 他の反撃筋としては17角(か26角)

後手62玉の形なので、どこかで打つことができます。72玉45桂22角(17角を打っているので45同銀とは指しにくい)

75歩同歩54歩くらいでどうか。

後手に銀桂を使われる前に反撃したので、先手が攻めて後手が受けるということになります。

 

 

△ 問題図ですぐに75歩

75同歩に54歩

歩だけで反撃するのもあります。7筋に傷を作っているのでちょっと難しいか。

 

 

△ 手順を変えて54歩同銀75歩とするのもあります。

こちらは63金と受けられて攻めが続くかどうか。

 

 

× だめなのは45歩55銀

右桂が使えなくて銀を呼び込むのは危ないです。

 

 

△ 24歩同歩は

受けだけ考えれば歩を渡しているので損です。攻めるつもりならば悪くはないです。

 

 

☆ まとめ

受けの手だけ考えていると迷うのですが、37桂や47銀が遊ばないように、と考えていれば難しくないです。

どこかで45桂と跳ねたい、56銀と使いたい、それが変化の中で指せれば何とかなります。

それは後手の自陣角の攻めが無理をしている感じだからです。33角が22角だったらもう少し手こずっていたでしょう。

変化を考えても、実戦のように最初に45桂

跳ねてしまうのが一番わかりやすいと思います。45同銀以下に問題がないことを確認してからですが、(後手の21桂に対して)自分だけ桂を使えれば指しやすくなるはずです。

47銀37桂が働かずに、後手の33角44銀73桂が働きだしたら、77銀67金+58金まで使えても受けきれません。

 


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