この冬も暖冬傾向と言われていますが、時折やって来る真冬の寒さに震えながら、春の予感も感じる今日この頃。ふと振り返ってみると、この地で陶芸活動と陶芸教室を主宰して以来、早や20年近くの年月が経ってきています。その間、教室にかよって来てくれる若い女性会員さんが縁あって素敵な彼と出会い、「このたび、彼と結婚しま~す」との嬉しい報告を何度も経験しています。そしてこのたび、今から10年以上も教室で陶芸している会員さんから「先生とミツコさんもぜひ私たちの挙式に参列を…」とお誘いを受けて、結婚の儀に参じました。
結婚式の会場は、横浜港と山下公園を目の前に望む歴史と趣きあふれるホテル・ニューグランド。
このホテルはあまりに有名であらためて紹介することもないのではありますが、めでたい式のメモリーとして…
横浜港に面する正面入口を入って階段の上を望むと、エレベータの上方にしっとりとした設えのライトとアーチゲートの奥にシチズン製の時計が控えめに出迎えてくれます。
この正面入口の奥の通路をまっすぐ進み、白い壁と整えられた樹木に囲まれた中庭をひと巡り
祝宴の場となる2階へ歩を進めると、日本を代表する名門ホテルの歴史を紡ぎ続ける重厚な設えを前に思わず少なからず圧倒される感も…。
窓の外には、永らく横浜港に係留されている氷川丸の姿も。
この氷川丸はホテルの窓をとおして、幸せに包まれて新たなる生活を始める幸せいっぱいのカップルを数限りなく見守ってきているのでしょう。
披露宴の前に執り行われる結婚式は、ホテルの新館タワー最上階のチャペルで
窓の北側には横浜駅方面やみなとみらい21の新しい都市の街並みが望めます。
南側に目を転じると、私達熟年世代の横浜人にとって街の象徴であるマリンタワーが、手を延ばせばひと握り出来そうなくらい間近にそびえています。
チャペルの窓から北東を望むと、東京の下町に威容を誇るスカイツリーが…
あらためて、「あぁ、50年くらい前、あのタワーが影もカタチも無い当時、あの地の高校にかよって、あの学年一番の美女に何回もフラれたなぁ…」との甘酸っぱい思い出が甦ってきます。
チャペルでの新郎新婦の指輪交換の際、ヴァイオリンとキーボードによってワタシが大好きな「♪ オンブラ・マイ・フ」が奏でられていました。この曲は「木陰を支える、静かに愛する」という想いをこめたといわれてまさに結婚式にふさわしく、ワタシの好みにもジャストフィトして、ガラにもなく思わず涙が出そうになってしまいました。まだまだ修行が足りません…。
そして披露宴は楽しく、そして粛々と進行し、時に窓の外からの光を遮断して幻想的なライトに装われる演出の中、クライマックスへ
新郎新婦の感謝の言葉とともに
祝宴はお開きへ向いました。
今回の結婚式に際し、新郎新婦は12ページからなる「WEDDING RECEPTION」という小冊子を制作し、参列した方々の手元に添えてくれました。
その1ページには、まだ交際途上だった当時の新郎新婦が我が家に来てくれた時の思い出やお礼の言葉もいただき、嬉しいかぎり。新婦にとって「鎌倉の父と母」という言葉は、ウチの陶芸教室に来てくれている若い女性会員さんからもたびたび耳にします。我が家には子供はいませんが、「鎌倉の父と母」と呼んでくれる会員さん達は、ある意味において我が子同然。あらためてカタチこそ違え、子宝に恵まれた…との想いを強く感じたひと時でした。
たかが陶芸教室、されど陶芸教室…。これからも夫唱婦随ならぬ婦唱夫随?で教室とカフェの日々とともに子宝の繁栄、そしてあらたなる人生の扉を開きたいな、と思った横浜の午後でした。
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