「元映画館」での 名取事務所『占領の囚人たち』上映会。
燐光群の清水弥生が単独で自主開催した。
もちろん、この上映活動のために作品記録を解放した名取事務所の、懐の広さ深さに感嘆する。
昨年の上演時、私は日本にいなかったので観られなかったのだが、観られてよかった。
イスラエルがパレスチナに侵攻する寸前の上演だったことが、幾重にも理不尽な思いを抱かせる。
イスラエルの理不尽な暴力支配が、これほど酷い内容なのに、上演の後の情勢は、もっともっと悪くなるのだ。
前半は、カーメル・バーシャーと日本俳優の関わり方が面白い。鍛冶直人さんとはロンドンで話したことがあるが、もう十年以上前になる。
後半は、森尾舞のタフな一人芝居。
会場は、三河島の「元映画館」。
確実に映画館だった場所。じつに不思議である。