サ カ タ の ブ ロ グ 

やぁ、みんな。サカタだよ。

だれやめ

2013年11月27日 | サカタだよ
急に1泊2日で出張することになったのは、たしか10月のとある木曜日に編集長に電話かかってきて、
翌週の水曜日と木曜日に宮崎の都城市にきてくれとお誘いがあり、編集長は行けないから……

「やい子分のやつら!だれか来週の水・木で出張しばく野郎いねえか?」
「がってんだ親分!あらよっと」


……といった会話が実際にあって、あっしは鉄砲玉のようにピューッと飛んだわけ。


芋ほりって機械でやるんですね、そりゃそうですね

その日はリバウンド特集の最終校了日……絶対ゆずれない締切日です。実際は1日ぐらい延びる
こともザラといえばザラだけに、校了日と翌日に出張することは普通ありえない。でも、サカタだよは
日ごろ行いがよく、だいたい前倒しで仕事してるから、いざ出張となれば「えいっ!」と前日に決着を
つけてサッサと芋ほり現場に馳せ参じます。


これで焼酎1升分

黄金千貫というサツマイモ、両手に持った分でだいたい焼酎「黒霧島」1升瓶くらいになるそうです。
ということは片手で5合瓶ですね。


これだけあれば…

急だったので1ページなんですが、今週(11/28)発売号のJUNGLE GYMで霧島酒造を取材しました。
これまでビール作りもワイン作りもウイスキー作りも日本酒作りも見学したことあるんですが、焼酎は
そういえば見たことない。だから気合を入れて見学しました、1ページしかないのに。


森さんに聞きました

サツマイモは栽培に時間のかかる作物で、収穫期が終わる11月中旬から種イモ作りをします。2月に
ビニールハウスで苗を育てます。3月から4月ぐらいに畑に畝を立てて、雨が降る前に苗を植えます。
雨が降ると苗の根付きがよくなるのですが、植える数が多いので降り出してから植えたんじゃ遅いわけ
です。苗は全部、手で植えます。あとは虫を防いだりすれば、8月から収穫できます。


3日以内に工場に運ばれます

今年は8月2日から、フル稼働で焼酎の仕込みが始まっています。ここからは工場のかたのお話です。
1ページしかないのに、詳しく教えてくれました。(他社の記者さんもいるから)


工場のラインに乗せられました

森さんの畑だけじゃなく、南九州(宮崎・鹿児島・熊本)の農家から、たくさんの黄金千貫が運ばれて
このようなラインに乗せられます。


だんだん運ばれてくる芋を……


手作業で選別して、切ります

ラインで運ばれた芋は人の手で切って、程よく調えられます。芋の収穫期には1日に1000tの蒸し芋を
作り、320tを焼酎の仕込みに回します。残り680tは冷凍しておき、収穫期が終わる11月ごろから次の
収穫期までの焼酎作りに使います。


ピタゴラスイッチみたい……!


あれは冷凍倉庫へ行くぶん

芋のほうが着々と仕込まれていくあいだ、別工程で麹が作られます。「黒霧島」は米麹のうち、黒麹が
使われています。芋麹の場合は、以下の麹作りが芋を使って行われます。


米が仕込まれてゆきます……

1番から4番までのマスに4tずつ、計16tの米が毎日仕込まれます。水を吸わせて、蒸して、冷まして
種麹を振りかけます。


かけてるかけてる

種麹を食べさせてもらったら、酸っぱかったです。クエン酸の酸っぱさだそうで、焼酎の麹菌はクエン酸を
作ってくれるから温暖な九州でも酸の力で酒が腐らず、年間を通じて焼酎が作れるそうです。


食べてみてください

これに対して、日本酒の麹菌はクエン酸を作らないので、酒が腐りやすく、寒冷期にしか仕込むことが
できないんだそうです。酸ってすごいですね。冷凍保存した芋で焼酎が1年中仕込めるのは、麹が作る
クエン酸のおかげだったとは。

麹を振りかけられた米は、酒母タンクで丸5日、発酵させられます。でんぷんをアミラーゼが分解して
アルコールにする……このへんは何のお酒でもおなじですね。


酒母タンクで米が発酵していく


最初はおとなしいもんですが


ボコボコボコボコ……ボッコン

さて、6日目にようやく芋と出会います。蒸し芋が水と混ぜられて、もろみタンクでお待ちかねですよ。
そこに米麹が混ぜられます。芋の量は米の5倍。でんぷんがたくさんになったので、麹菌は大喜び!
どんどんアルコール発酵が進みます。


待ってました~!


芋、発酵します!

発酵したら、蒸留します。それにしても暑い。でんぷんが発酵するときも熱が生じるし、蒸留するときも
熱の力を借りるから、工場見学していると汗をかきます。一緒に回っている新聞記者さんのジャケット、
汗染みがすごい!


大変ですね……


こちらで蒸留しています。できた原酒がジョボジョボ

原酒が白濁しているのは油分が含まれているからだそうで、冷やしてろ過すると透明になります。
アルコール度数が高く、36度とか40度とかあるので、3か月ぐらい寝かせて熟成させ、ブレンドして
加水して出荷します。仕込みにトータル15日、熟成に3か月かけるので、芋から焼酎ができるまで
だいたい45日(3か月半)かかります。


工場の中に掲げてあった標語

ここでは1日4万本の焼酎が作られていて、同じ規模の工場が他に3つあるそうなので、毎日16万本の
焼酎ができる計算になります。


専務の江夏拓三氏のお話を伺ったり、きき酒したり

左上が原酒、その右に3つ並んでるのが「黒霧島」「霧島」「赤霧島」……左下の芋が黄金千貫と、
紫芋がムラサキマサリ。その右に3つ並んでるのが芋麹焼酎「吉助」の黒・白・赤。


きき酒もいいけど、やっぱり腰を据えて飲まなきゃ

ロックが水割りみたいに波々つがれて出てきましたが、飲むならこうありたいものですね。おでん、
おいしゅうございました。いろいろ、おいしゅうございました。だれやめ、といって疲れを癒すのは
焼酎にかぎるようですね。


地鶏もおいしゅうございました

さあ、これでもずいぶんネタを割愛しているのですが、たった1ページにどうすれば取材したことを
収めることができるのか……その編集テクニックにご興味がありましたら、木曜発売の『ターザン』
をパラッと見てください。ちなみに特集はホルモンです、食べるホルモンじゃなくて性ホルモンとか
脳内ホルモンとかそっち系。おもしろいかもしれませんよ。


でもって「スポ神」コーナーは熱田神宮(愛知県)です

おもしろいかもしれませんよ。おもしろくないかもしれませんが、おもしろくなかったらごめんなさいよ。
なにしろ、これ書いてる時点(出張から戻ってすぐ)で、まだ何もできてないもんで……。


「やってはいけないメンタル指導」は後編!


特集もやってるよ!
「も」やってるよというよりそっちがメイン・・・


で、特集もできました~♪
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